【更新8/6】<STAP細胞>笹井芳樹副センター長、自殺 ⇒ 遺書が4通、1通は保方晴子研究ユニットリーダー宛て。Nスペ「不正の深層」が笹井氏にチェックメイト…

更新8/6】<STAP細胞問題|笹井氏自殺、Nスペ「不正の深層」が笹井氏にチェックメイト…> 理研の笹井芳樹CDB副センター長が自殺を図り、午前11時すぎに死亡が確認された。 遺書が3通あり、1通は理研対して、1通はCDBの職員に対して、もう1通は保方晴子研究ユニットリーダー宛てだと正午のNHKニュースは伝えていた。 以下、NHKニュース(11時24分)野」クリップ――

笹井芳樹・理研CDB副センター長が自殺_NHKニュース画像1
理研 笹井副センター長が死亡 自殺か
(NHK 8月5日 11時24分)

5日午前、STAP細胞の論文の著者の1人で、神戸市にある理化学研究所発生・再生科学総合研究センター=CDBの笹井芳樹副センター長がセンターの隣りにある研究棟で首をつっているのが見つかり、病院に運ばれましたが、警察によりますと、午前11時すぎに死亡が確認されたということです。
笹井芳樹・理研CDB副センター長が自殺_NHKニュース画像2遺書のようなものが残されていることから、警察は自殺とみて調べています。

笹井芳樹・理研CDB副センター長が自殺_NHKニュース画像3兵庫県警察本部によりますと、5日午前9時すぎ、神戸市にある理化学研究所発生・再生科学総合研究センターから通報があり、警察官が駆けつけたところ、センターの隣にある研究棟で笹井芳樹副センター長が首をつっているのが見つかりました。

笹井芳樹・理研CDB副センター長が自殺_NHKニュース画像4笹井副センター長は病院に運ばれましたが、警察によりますと、午前11時すぎに死亡が確認されたということです。 理化学研究所の広報によりますと、秘書の机の上には笹井副センター長が書いた遺書のようなものがあったということです。 警察は自殺とみて調べています。

笹井副センター長は動物の神経細胞を作り出す物質の研究が専門で、平成12年に理化学研究所のグループディレクターに就任し、去年4月からは理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの副センター長を務めています。

今回問題となったSTAP細胞の論文は、小保方晴子研究ユニットリーダーが行った実験を基に笹井副センター長が執筆を指導する形でまとめられていて、理化学研究所の調査委員会は、笹井副センター長に不正行為はなかったものの、データの正当性と正確性などについてみずから確認することなく論文を投稿していて、その責任は重大だと指摘していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140805/k10013556961000.html

▼ 【続報】 ▼

「理研・笹井氏自殺 遺書は秘書の机に1通、現場に3通 「心身共に疲れていた」 理研が会見」

理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長(52)が自殺したことを受け、理研の加賀屋悟広報室長が5日午後、文部科学省で記者会見した。

理研・笹井氏自殺_遺書は秘書の机に1通、現場に3通 (加賀屋悟・理化学研究所広報室長会見)加賀屋氏は、遺書のようなものは、少なくとも秘書の机の上に1通あったほか、笹井氏が自殺を図った現場に3通あったと聞いていると明らかにした。あて名については、現時点で公表を控えるという。

CDBでは、「STAP細胞」論文を執筆した理研の小保方晴子氏(30)が、STAP細胞の有無を調べる検証実験に参加している。ただ、加賀屋氏によると、遺体が発見された時間帯には、小保方氏はCDBに到着していなかったという。

笹井氏の自殺前の状況については、STAP細胞問題で、心身共に疲れていたと明らかにした。笹井氏の自殺を受けて、小保方氏にも精神的ケアをするスタッフを配置したという。

(ソース: 産経 2014.8.5 14:25 http://sankei.jp.msn.com/science/news/140805/scn14080514250011-n1.htm)

理研・笹井氏自殺 遺書で小保方氏気遣う 「あなたのせいではない」

理研・笹井氏自殺 遺書で小保方氏気遣う 「あなたのせいではない」笹井芳樹氏はSTAP問題の浮上後も細胞が存在する可能性を主張し続けたが、その裏側でストレスで1カ月近く入院するなど心理的に追い詰められていた。一方、見つかった遺書の中には「あなたのせいではない」「STAP細胞を必ず再現してください」と小保方晴子氏に宛てた言葉もあったという

理研などによると、遺書は笹井氏のかばんの中に3通、秘書の机の上に1通あった。かばんの3通は小保方氏のほか、竹市雅俊センター長ら理研関係者に宛てたものだったという。

小保方氏に宛てた遺書には小保方氏の立場をかばい、思いやるような内容で、「疲れた」との趣旨や謝罪するような言葉もつづられていたという。

「非常にショックだ。悔しい気持ち、悲しい気持ちだ」。理研の加賀屋悟広報室長は5日、文部科学省で会見し、問題発覚後の笹井氏の様子を明らかにした。

笹井氏が入院していたのは3月。論文に不自然な点があると指摘され、理研が調査に乗り出した直後だった。関係者によると、笹井氏は竹市氏に「副センター長を辞めたい」と申し出た。一時は心療内科を受診していたが「入院でかなり回復した」(加賀屋氏)。

理研の調査委員会は4月に論文の不正を認定。2週間後、笹井氏は会見で「STAPは最有力仮説だ」と強調し、研究成果への自信もうかがわせていた。

しかし、その後も論文は新たな疑義が相次ぎ、6月には外部有識者からなる改革委員会が「笹井氏の責任は重大」と指摘。笹井氏への批判は強まった。

精神状態は再び圧迫されたとみられ、加賀屋氏は「6月ごろの電話では普通の話し方ではなかった。以前のように元気で力強い話し方でなくなっていた」と振り返った。

さらに理研が6月末、新たな疑義に対する予備調査を開始したことも影響したようだ。調査対象について理研は明らかにしていないが、笹井氏に対して事情聴取が行われたのは確実だ。加賀屋氏も「応じていたかもしれない」と事実上、認めた。

こうした影響で笹井氏の体調は最近、さらに悪化したとみられ、関係者は「薬の副作用なのか、はっきりと言葉をしゃべれない状態だった」と明かす。また、「自分の研究室がなくなるかもしれない」と漏らし、研究員に対して就職活動を勧めていたという。

5日は理研がSTAP細胞の検証実験の中間報告について、発表日を公表する予定だった。そのため「細胞の存在を否定する結果が出て悲観したのではないか」との観測も出ている。だが加賀屋氏は「笹井氏はノータッチで、進(しん)捗(ちょく)状況は耳に入っていないと思う。自殺との関連に思い当たる節はない」と否定した。

(ソース: 産経 2014.8.5 21:10 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140805/crm14080521100033-n1.htm)

笹井芳樹・理研CDB副センタ―長はなぜ自殺したのか?

笹井副センタ―長が自殺した理由は本人しか知る由がない、他者があれこれ言っても推論以外の何物でもない。 それを承知の上で敢えて言うならば、笹井氏の自殺への大きな要因となったのは7月27日夜9時に放送されたNHKスペシャルではないかと思う。そのNHKスペシャルの題名は<調査報告「STAP細胞 不正の深層」>だ、これが笹井氏にチェックメイトをかけたと私は自殺の第一報を耳にした時すぐそう思った。 この番組を見た人で私と同じことを考えた人は多いのではないか?

私のブログでもNHKスペシャル<調査報告「STAP細胞 不正の深層」>の番組紹介記事を書いている。 クリックすればその記事に飛びます。 さて、Nスペ「不正の深層」だが、さすがNHK、入念な取材と優れた構成で迫真の内容だった。 番組は5部構成になっていて、最初はSTAP細胞と小保方氏が理研で研究を始めるまでを解説する「導入部分」、そして「疑惑の論文はこうして生まれた」、「STAP細胞は存在するのか」、「エリート科学者 問われる責任」、「研究不正をどう防ぐのか」という副題とともに番組はは展開していく。 笹井氏にチェックメイトをかけたのは特に「エリート科学者 問われる責任」のパートだろう。

NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」<エリート科学者 問われる責任>キャプチャ画像その「エリート科学者 問われる責任」の中で、STAP細胞論文で笹井氏がなした役割と特許の問題が克明に解説された。 NHKがどうやって入手したかは知らないが、「エリート科学者 問われる責任」の中で笹井氏と小保方氏のメールのやり取りの内容のナレーションがメールの映像とともに流れた。 これは驚きだった。 一番驚いたのは笹井氏本人だったと思うが。 笹井氏が小保方氏とやり取りしたメールはこのように放送された――

NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長が小保方氏に送ったメール画像1NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長が小保方氏に送ったメール画像2NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長が小保方氏に送ったメール画像3NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長が小保方氏に送ったメール画像4NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長が小保方氏に送ったメール画像5NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長への小保方氏の返信たメール画像1NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長への小保方氏の返信たメール画像2NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」_笹井芳樹副センタ―長への小保方氏の返信たメール画像3この他に、NHKが極秘裏に入手した小保方・研究ノートの実物の内容の映像が詳細に放送されていた。 以前に新聞やTVニュース報道されていた小保方・研究ノートの一部とは比較にならない、放送内容だった。 メールといい小保方・研究ノートといい、NHKの入手元は理研内部からのリークとしか考えられない。 リーク、すなわち、小保方氏と笹井氏のSTAP論文に疑義のある内部の人間がそれだけいるということだろう。

理研の調査報告書で笹井副センター長の責任は厳しく追及されていたが、あれは報告書という文字でしかない。 映像と説得力のあるナレーションは視聴者に迫るものがあった。 つまり、笹井副センター長へのチェックメイトだった。

JCASTニュースも同じ印象をもったのだろう、NHKスペシャルを引き合いに出してこのような記事を配信している――

「NHKスペシャル」で15分にわたり厳しい追及 理研・笹井氏自殺に影響はあったのか
2014/8/ 5 17:39

理化学研究所(理研)の発生・再生科学総合研究センター副センター長で、STAP細胞論文の共著者の笹井芳樹氏が2014年8月5日に自殺した。理研はこの日開いた会見で、首をつっていたこと、現場で遺書が3通発見されたことなどを明かした。

論文の疑義が明らかになってから、笹井氏はスキャンダルめいた報道も含めて糾弾されてきた。とりわけ7月27日に放送された「NHKスペシャル 調査報告 STAP細胞 不正の深層」は、特に笹井氏とSTAP細胞の研究との関わりについて厳しく取り上げたものだった。
「東京は雪で、寒々しております」小保方氏に送ったメールも公開

番組は、多くの専門家らに話を聞きながら「研究不正の深層に何があったのか」に迫った。

放送開始から24分経過した頃、「エリート科学者 問われる責任」と題されたパートが始まった。

小保方晴子ユニットリーダーは12年4月から、英ネイチャー、米セル、米サイエンスと名だたる科学雑誌にSTAP細胞論文を投稿したが、「全体的にプレゼンテーションのレベルが低い」「ES細胞が混ざっているのではないか」などと専門家に指摘され、掲載されなかった。

ところが12年12月に笹井氏が論文作成に加わってから事態が一変した。小保方氏に画像やグラフの作成を次々と指示し、4月に投稿した論文から40近くも増やした。13年3月にネイチャーに投稿した論文には、編集部から「審査した専門家も編集部も大きな可能性を感じています。いくつかの問題に答えられれば掲載を検討します」との連絡があったという。

番組では小保方氏と笹井氏がやり取りしたメールの内容まで紹介していた。笹井氏からは「小保方さん 本日なのですが、東京は雪で、寒々しております」「小保方さんとこうして論文準備が出来るのを、とても嬉しく楽しく思っており、感謝しています」といったメールが送られていたようだ。

「インタビューには応じられない」と笹井氏本人からNHKにメールも

番組では専門家とともに問題の論文を検証した。大阪大学の仲野徹教授は、「やっぱり笹井さんの論文の書き方が上手いでしょうね。サポーティングなデータをドカーンと入れて、弱いデータを補強するような感じの論文にはなってますよね。そこらへんはやっぱりこう、手だれというか、論文作成の能力というか技術はすごいですね」と評価した。

一方、140あまりの画像やグラフの7割以上に何らかの疑義や不自然な点があるとも指摘。「笹井さんぐらいになったらやっぱりねつ造データで論文を書いたら自分のそれまでの業績も駄目になるのはわかっておられるでしょうから、そこは知ってたということはまずありえないでしょうね。疑ってもいなかったでしょうね、多分」と、笹井氏は気付いていなかったのでは、とみていた。

ただ、細胞が万能性を獲得したことを直接証明する「TCR再構成」という細胞についての詳しい記述は論文中になく、九州大学の中山敬一教授からは「何でこのデータを調べないのか、何で徹底的に調べればわかることなのにやろうとしないのか」。徳島大学の高濱洋介教授も「動物(STAP細胞から作られたマウス)ができたということは示されていないということを主な著者たちが知っているんだとすれば、このストーリーそのものがもう成立してないんですよね。もう1回ちょっとしっかりやり直そうよということになると思います、通常は」と、著者らの詰めの甘さを指摘するような場面もあった。

この件についてNHKは笹井氏にインタビューを申し込んだが、「インタビューには応じられない」として、代わりにメールで回答が寄せられたという。「少なくとも3人の(ネイチャー)査読者は、不十分だとは思わなかったということは言えます。TCR再構成のデータは他の多くのデータの1つであり、それだけで初期化を立証しようという論旨にはなっていません」と書かれていたそうだ。

このほか、神戸市医療産業都市推進本部の三木孝前本部長、理研の自己点検検証委員会の鍋島陽一委員長らに聞いた話も加え、笹井氏に関する内容は15分以上にわたって放送された。

36歳の若さで京大医学部教授となり、日本の再生医療プロジェクトを率いてきた笹井氏――だが、STAP細胞問題では一転、責任を問われる立場となり、6月に発表された第三者委員会の報告書では、「自らの職責を果たさなかった」「成果主義に走るあまり、真実の解明を最優先として行動する、という科学者として当然に求められる基本を疎かにした」と断罪され、「エリート科学者」としての栄光の過去が大きく揺らいでいた。

理研によると、このところ笹井氏は「疲労困憊(こんぱい)。心身ともに疲れていた」という。そういう時期に、笹井氏がかなり主体的に論文作成に関わっていたとする厳しい内容の番組が放送され、結果論だが笹井氏がさらに精神的に追い詰められる一因になった可能性は否めない。

理研は14年8月5日の会見で、遺族の了解が取れた上で公共性が高いと判断された部分について、遺書を公開する考えも示している。自殺の理由や論文問題で明らかになっていない部分についても、今後少しずつわかってくるかもしれない。

http://www.j-cast.com/2014/08/05212397.html?p=all

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