租税回避地の秘密ファイル公開、報道機関ICIJのサイト|さっそく、ICIJのサイトで日本の「租税回避者たち」を検索してみた…

租税回避地の秘密ファイル公開、報道機関ICIJのサイト|さっそく、ICIJのサイトで日本の「租税回避者たち」を検索してみた…> 今日(6月15日)の朝日新聞朝刊29面「社会」に『租税回避地秘密ファイル きょうウェブで公開』という記事が小さく出ていた。 こういう内容だ――

租税回避地の秘密ファイル、Webで公開(朝日朝刊13-6-15)☛ 英領バージン諸島やケイマン諸島など租税回避地(タックスヘイブン)にある企業やファンドの秘密ファイルを独自に入手して分析を進めていた非営利の報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ、米ワシントン)は、ファイルの一部をデータベース化し、15日午前(米国時間14日夜)、インターネットのICIJのホームページを通じて公開する。ICIJは「脱税や資金洗浄など不正の温床の元となっている秘密のベールを取り払うため」と公益目的での公開だと説明している。ICIJによると、データベース化したのは、10万以上の企業、ファンドなどの情報。  (サムネイル画像クリックでクリップ記事拡大。)

また、朝日電子版記事「租税回避地の秘密ファイル公開へ 報道機関ICIJ」(2013年6月15日11時15分 http://www.asahi.com/international/update/0615/TKY201306150015.html)によると、紙面版の記事に続いてこのような内容が書かれていた――

租税回避地の秘密ファイル、Webで公開(朝日電子版13-6-15)☛ ICIJによると、データベース化したのは、10万以上の企業、ファンドなどの情報。これらの「ペーパーカンパニー」の真の所有者などの把握につなげる狙いだ。「基本的な企業情報」に絞って公開し、メールのやりとりや銀行口座情報、旅券や電話の番号などの個人情報は除く。▽ICIJと提携する朝日新聞の分析では、ファイルには日本関連の少なくとも40以上の法人や、450人以上の中小企業経営者、医師らが含まれており、この一部も公開される見通し。▼ICIJは、この秘密ファイルに基づき、故マルコス・フィリピン大統領の娘のほか、欧州などの要人らのタックスヘイブンでの取引を4月に報道。大きな反響があった。▼英国・北アイルランドで17、18両日に開かれる主要国首脳会議(G8サミット)では、租税回避対策が主な議題として取り上げられる予定。ICIJは秘密ファイルを国税当局に提供することを拒否しているが、G8サミットなど国際世論の盛り上がりに合わせ、一般への一部公開に踏み切った。 (サムネイル画像クリックでクリップ記事拡大。)

さっそく、ICIJ (International Consortium of Investigative Journalists 国際調査報道ジャーナリスト連合)のサイトへ行って、日本の租税回避者・会社がどれくらいデータベースにエントリ―されているのか調べてみた――

● ICIJのHP  ⇒ http://www.icij.org/
ICIJのHPの画像

● ICIJが公開したデータベース検索サイトはここ ⇒ http://offshoreleaks.icij.org/

ステップ1 ☛ 上記検索サイトのアドレスをクリックすると以下の画面が出るが、チェックボックスをチェックして「Submit」をクリックする――
ICIJ公開データベース検索サイト画像1

「Submit」をクリックすると以下の検索画面が出てくる。
ICIJ公開データベース検索サイト画像2

ステップ2 ☛ 日本の租税回避者・会社を検索したい場合は、検索欄に「Japan」と入力し「Search」をクリックすればよい――
ICIJ公開データベース検索サイト画像3

以下の検索結果画面が出てくる――
ICIJ公開データベース検索サイト画像4

この検索結果まとめ――
● 左と真ん中は法人で計35社リストされいる。 リストされている社名をクリックすると、租税回避に関係または仲介している人物、会社、オフショアーエンティティの関連図が表示される。
● 真ん中は海外(タックスヘイブン)に住所を移転している事業所、いわゆる「オフショアーエンティティ」(Offshore Entity)で25社リストされている。 リストされている社名をクリックすると上記と同様に関連図が表示される。
● 右端は個人の租税回避地を利用しているクライアントの住所で、425名の住所がリストされている(丁目番地はモザイクしました)。 リストされている住所をクリックすると租税回避に関係または仲介している人物・オフショアーエンティティとの関連図が表示される。

☛ 検索結果のタイトルは左から「Officers & Master Clients」、「Offshore Entities」、「Listed Addresses」となっているが、ICIJの使用用語定義ページ(Glossary)http://offshoreleaks.icij.org/about/caveats#glossary によるとこう定義されている――

● Officer = A person or company who plays a role in an offshore entity. オフショアーエンティティで主な役割を担っている人物または会社 (Hashigozakura訳)

● Master Client = Often an intermediary or go-between who helps a client set up an offshore entity. 個々のクライアントのオフショアーエンティティ設立を仲介する者。(Hashigozakura訳)

● Offshore Entity = A company, trust or fund created in a low-tax, offshore jurisdiction. ここでいうオフショアーエンティティとは、低租税地域またはタックスヘイブン地域に会社、信託、ファンドを設立している事業者を指す。 (Hashigozakura訳)

● Listed Address =  Contact postal address as it appears in the original databases obtained by ICIJ. 列挙した住所はICIJが入手したデータベースに記載されているままの連絡用郵便宛先住所。 (Hashigozakura訳)

国税庁も同様の資料を既に入手し調査している。 6月1日にNHKが「国税庁 大量のタックスヘイブン資料入手」と報道したが、そのNHKニュースはウェブではリンク切れになっていてみれない。 このブログの投稿記事『国税庁、「大量のタックスヘイブン資料入手」と公表(NHK6/1)|オーストラリアの税務当局からの資料提供だという…』(6月1日)にNHKニュースをクリップ掲載しているので参照されたい。

今回のICIJによる租税回避の秘密データファイル公開に関連して、朝日新聞は今年4月4日、「タックスヘイブンの秘密資料入手 世界の金持ちの名続々」という記事を報じている。 以下、その記事のクリップ――

タックスヘイブンの秘密資料入手 世界の金持ちの名続々
(2013年04月04日21時14分)

世界の主なタックスヘイブン(地図)カリブ海に浮かぶ島々は、タックスヘイブン(租税回避地)として知られ、節税やマネーロンダリング(資金洗浄)目的の巨額の資金が世界中から流れ込んでいる。ベールに包まれてきた取引。その実態を明らかにする250万もの秘密の電子ファイルが報道機関の手に渡っタックスヘイブン_英領ケイマン諸島のグランドケイマン島(朝日13-4-4)た。その中には、フィリピンの故・マルコス大統領の娘や、ロシア副首相の妻、オリンパス粉飾決算の協力者らの取引記録がある。

英領バージン諸島、ケイマン諸島などに登記された12万を超える数の企業やファンドに関する膨大なファイルを入手したのは、米国ワシントンDCに本拠を置く非営利の報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)。朝日新聞を含む各国の報道機関とともに半年以上をかけて分析を進めている。

タックスヘイブンは、法人税や所得税などの税率がゼロか極めて低い国や地域。低税率や秘密保持を売りにして、国外資本の会社やファンドの設立を促して資金を呼び込んでいる。

経営コンサルティング会社「マッキンゼー」の元チーフエコノミストであるジェームズ・ヘンリー氏らの見積もりでは、世界中の大金持ちがタックスヘイブンに保有する金融資産の総額は少なくとも21兆ドル(約2千兆円)。多くの場合は合法的な国際取引に利用されるが、脱税や粉飾決算、資金洗浄の温床となっているとの批判が根強い。企業情報がほとんど公表されず、カネの流れが見えづらいため、日本や欧米の国税当局も手を焼いているのが実情だ。

ICIJが入手したファイルは、タックスヘイブンでの会社設立などを代行する専門業者の内部文書だ。カネの動き、登記の日付、企業の株主や役員などが記載されている。そのほとんどはこれまで秘匿されていた情報だ。取引に関わった人たちの多くは、各国の報道機関の取材を拒んだ。

ICIJが入手したファイルによると、フィリピン北イロコス州のアイミー・マルコス知事は英領バージン諸島の「シントラ信託」の受益者になっている。独裁的な統治と腐敗で知られた故・マルコス大統領の長女。フィリピン当局は、それが故・マルコス大統領の隠し財産でないかどうか追及する考えをICIJ側に明らかにした。マルコス知事は記者の問い合わせに返答しなかった。

モンゴル国会の副議長で元財務大臣のサンガジャブ・バヤルツォグト氏は2008年5月、英領バージン諸島の「レジェンド・プラス・キャピタル」という名前の企業を買収し、その名義でスイスの銀行に口座を開いた。同氏によれば、一時は自身の20万ドル(約1900万円)と「ビジネスの友だち」の80万ドルをその口座に預けていたが、公職者として資産開示していなかった。同氏はICIJに対して「今の地位からの辞任を検討するべきかもしれない」と述べた。

ロシアのシュワロフ第1副首相の妻は、政府系ガス企業「ガスプロム」の役員とともに、英領バージン諸島の会社に権利を持っていた。取引の実態などに関する取材に対し、副首相の妻は回答を拒んだ。

ケイマン諸島に登記された「ダイナミック・ドラゴンズ2」というファンドのただ一人の取締役として内部文書に名前が記されていたのは、精密機器メーカーのオリンパス(東京)の損失隠しの協力者として、昨年12月に米連邦捜査局(FBI)に逮捕された人物だった。

タックスヘイブンの節税効果は大きい。英領バージン諸島をはじめ、基本的にもうけには税金はかからない地域もある。日本では法人税の基本税率はもうけの25・5%。本社がある自治体に払う地方税を加えれば約36%になる。

企業を設立、維持するための手続きも日本より簡単だ。国際的な取引を手がける大企業にとって、定期的な株主総会や取締役会を省略できるなど、経営を簡素化できるメリットもある。

一方で、タックスヘイブンを設ける国・地域にとっては、多数の企業を集めれば、一定の手数料収入が見込める。人口が少なく資源も乏しい地域にとって、有効な外貨獲得手段となっている。

ただ、本来は日本国内で申告しなければいけない所得を意図的に隠す事例も、相次いで発覚している。こうした事態を受けて日本の国税庁は監視を強化。国内の情報だけでは実態を解明できないとして、欧米などの税務当局とも連携を深めている。

2011年度に同庁が海外の税務当局に「情報交換」を求めた件数は1006件と過去最多。タックスヘイブンの企業について、登記情報や財務諸表の回答を得たケースも含まれている。今年からは、年末時点で5千万円を超える国外財産を持っている人は、種類や数量、金額を税務署に提出することが新たに義務づけられる。

それでも実態把握には限界がある。インターネットを通じて個人でもペーパーカンパニーを設立することができる時代になり、すべてを監視するのは不可能だ。日本との情報交換の枠組みが決まっていない地域もある。脱税の手口も、複数のタックスヘイブン間で資金を移動するなど巧妙化している。国税庁の関係者も「努力はしているが、すべてをつかみ切れていないのが実情だ」と認める。

ICIJは、米国の非営利調査報道機関「センター・フォー・パブリック・インテグリティー」の国際報道部門で、朝日新聞社と昨年から提携関係を結んでいる。今回の調査報道では、朝日新聞のほかに英・ガーディアン紙、米ワシントン・ポスト紙、仏ルモンド紙など計38の報道機関の記者が取材にあたっており、今後も分析を続ける。

取材班)ICIJ=ジェラルド・ライル、マリナ・ウォーカー・ゲバラ、マイケル・ハドソン、ニッキー・ヘイガー、ダンカン・キャンベル、ステファン・カンデア/朝日新聞=編集委員・奥山俊宏、岩堀滋、小田健司、金井和之、多田敏男、吉田啓

http://www.asahi.com/national/update/0404/TKY201304040323.html?ref=reca

源泉徴収で確実に徴収される生真面目な納税者にとって、如何に合法的とは言え、低税率国やタックヘイブンを利用して税を縮小または回避する企業や個人のやっているいることは脱税としか思えない。 富める者はもっと富み、真面目に働いている市民はどんどん税を取られる。 こんなおかしなことを放っておいていい訳がない。 各国が連携して、企業や富裕者層の租税回避に確固たる措置を取るべき時がきている。

当ブログ投稿関連記事リンク
☛ <アップル、アイルランド使った節税⇒事実上の二重非課税(日経)|タックスヘイブンを使わずとも巧みに租税回避するアップル、「チェック・ザ・ボックス規則」の活用…
(投稿日:2013/06/03)
☛ <国税庁、「大量のタックスヘイブン資料入手」と公表(NHK6/1)|オーストラリアの税務当局からの資料提供だという…> (投稿日:2013/06/01)

以下はICIJの「租税回避地の秘密ファイル公開」に関する英文記事――

ICIJ Releases Offshore Leaks Database Revealing Names Behind Secret Companies, Trusts
(ICIJ June 14, 2013, 10:00 pm)

Readers can search information about the ownership of more than 100,000 offshore entities in tax havens and discover the networks around them.

When Bernard Madoff built his $65 billion house of cards; when food distributors passed off horsemeat as beef lasagna in Europe; and when Apple, Google and other American companies set up structures to channel their profits through Ireland — they all used tax havens.

They bought secrecy, minimal or zero taxes and legal insulation, the distinctive products that tax havens market and that allow companies to operate in a fiscal and regulatory vacuum. Using the offshore economy is akin to acquiring your own island where the rules that most citizens follow don’t apply.

The International Consortium of Investigative Journalists publishes today a database that, for the first time in history, will help begin to strip away this secrecy across 10 offshore jurisdictions.

The Offshore Leaks Database allows users to search through more than 100,000 secret companies, trusts and funds created in offshore locales such as the British Virgin Islands, Cayman Islands, Cook Islands and Singapore. The Offshore Leaks web app, developed by La Nación newspaper in Costa Rica for ICIJ, displays graphic visualizations of offshore entities and the networks around them, including, when possible, the company’s true owners.

http://www.icij.org/offshore/icij-releases-offshore-leaks-database-revealing-names-behind-secret-companies-trusts

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