<奇跡の一本松の「高田松原」復元へ 苗木を高台に植える>「高田松原を守る会」は復元に一歩ずつ歩き出している…

高田松原復元へ 苗木を高台に
(NHK 5月13日 5時50分)

東日本大震災で「奇跡の一本松」を残して7万本の松が流された岩手県陸前高田市の高田松原で、松原を復元しようと、震災の前に集められていた松の種から芽生えた苗木が、地元の保存会に引き継がれ、高台に植えられました。

7万本の松が立ち並んでいた陸前高田市の高田松原は、津波で「奇跡の一本松」だけが残り、地元の「高田松原を守る会」は震災前に高田松原で松ぼっくりを集めていた隣町の住民から松の種を提供してもらい、森林総合研究所で育ててもらいました。

12日は研究所の職員が15センチほどに育った苗木300本を市内の高台にある畑に持ち込み、守る会のメンバーや全国からのボランティアらおよそ20人が手で植えました。 「守る会」では防潮堤などが整備されたあとに育った松を植えかえ、震災前の高田松原の景色を取り戻したいとしています。

群馬県から訪れた27歳のボランティアの女性は「松原の再生に関わることができてうれしいです。将来、元のようになった姿を見に訪れたいです」と話していました。

「高田松原を守る会」の鈴木善久会長は「小さくてかわいらしいこの松の木が大木になれるように今後も目をかけていきたい」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120513/k10015080801000.html

上記NHKニュースでは「高田松原で松ぼっくりを集めていた隣町の住民から松の種を提供してもらい…」とある。 「なんで松ぼっくり集めてたのか?」とちょっと気になったので、もう一押しニュース記事を探索。 毎日の岩手版に詳しく載っておりました。 産経も詳しく載っていた。

東日本大震災:陸前高田、マツ300本「里帰り」 震災前に拾われた種育成 /岩手
(毎日新聞>地域・岩手 2012年05月13日)

陸前高田市に12日、津波で流された高田松原のマツが「里帰り」した。震災発生前に拾われた松ぼっくりの種から育った苗木300本で、住民による名勝の再生活動が始まった。

マツの種は、住田町の女性(74)がクリスマスのリース飾りにするつもりで、一昨年秋に集めた松ぼっくりから採れた600個。「高田松原を守る会」の鈴木善久会長(67)に贈られ、滝沢村の森林総合研究所の東北育種場で昨年6月から日の光を浴びてきた

「里帰り」は当初、順調に成長する来年春の予定だった。しかし育種場の大蔵克育・遺伝資源管理課長によると、守る会側から「育成作業を自らしたい」との強い要望があり、半分を前倒し移植することにしたという。

この日は山あいの休耕田を整地した約2500平方メートルの畑に、高さ15センチほどの苗をボランティアの協力も得ながら植樹した。残り300本も来春に戻り、海岸沿いの防潮堤と地盤整備が終了する8年先ごろに、元の場所に植え替える。

「7万本の松原を失ったが、津波を恨み続けていても仕方がない」と鈴木会長。「私たちが古里を再生させる姿を『奇跡の一本松』も見届けてほしいですね」 【根本太一】

http://mainichi.jp/area/iwate/news/20120513ddlk03040038000c.html

高田松原復活へ 苗木300本植え 奇跡の一本松のように地域の支えに
(産経 2012.5.12 22:15)

 東日本大震災の津波で、「奇跡の一本松」を除き7万本の松が消失した岩手県陸前高田市の「高田松原」を復活させようと、松ぼっくりの種から育てたクロマツなどの苗木300本が12日、「高田松原を守る会」の会員や14人の全国からのボランティアによって同市小友町の苗畑へ植えられた。元の松原が整備されるまで数年間、苗畑で成長しながら待つ

苗は平成22年、隣接する住田町の女性がクリスマス飾りに使うため松原で採取した松ぼっくりの種から生えた。森林総合研究所の東北育種場(滝沢村)で600本が約1年育てられ、15センチまで成長した。残りの300本は来春に植えられる

守る会など市の28団体は松原を含む一帯を国営の防災メモリアル公園にするよう要望しているが、防潮堤の整備や地盤沈下した松原の復旧のめどが立たず、松を植えられるまで8年以上かかる見通しという

守る会の鈴木善久会長(67)は「海の中に沈んでいる松原に松を植えて復活させたい。やがて奇跡の一本松のように育つ日を願い基礎作りに頑張りたい」と話す。

江戸時代に高田松原の松を増やした松坂新右衛門の子孫で同市気仙町の松坂泰盛さん(67)は「新右衛門は農業の塩害を守るために植えたが、これからは地域の人々の心の支えとして植えたい」と話した。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120512/iwt12051222330003-n1.htm

 

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