ローザンヌ国際バレエ3位、石川県高2・山本雅也君|アッパレ! ガンバレ日本、チャチャチャ!!!

更新2014-2-2】 スイス・ローザンヌで開かれているローザンヌ国際バレエコンクールの最終審査では日本人5人を含む20人が残ったが、石川県能美市在住で小松市立高校2年の山本雅也君が3位に入賞した。 アッパレ! このコンクールでは昨年、神奈川県の菅井円加さんが優勝している。 2年連続で日本人が活躍する快挙となった。 アッパレ!! ガンバレ日本、チャチャチャ!!! (【追加情報、3月19日】☛山本雅也君、イギリスの名門「ロイヤルバレエ団」に研修生として入団することが決まった。後段記事参照。

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追記2014-2-2】 クリック ⇒ 第42回ローザンヌ国際バレエコンクール(2014)ファイナルの投稿記事
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ローザンヌ国際バレエ3位入賞最終審査で日本人5人となっているが、正確に言うとその中の1人・フォーガティーみこさんはスイスと日本両方の国籍を持ち今回はスイス人として出場している。 彼女以外の4人は栁澤郁帆(かほ)さん、アクリ士門(しもん)君、吉田合々香(ねねか)さん、山本雅也君となっている。 また、最終審査には残れなかったが、今回福島市から参加した15歳の佐藤理央(りお)さんという人がいる。 出場者の中で2番目に若い。 今年は男子のレベルが高く、準決勝で残った20人のうち14人が男子で女子は6人しか残らなかった。 そのうち日本女子は3人だったことになる、国籍は別として。

福島市から参加した佐藤理央(りお)さんの事を書いたSwissinfo.chの記事「同級生に、世界に、福島からもがんばったよとメッセージを届けたい」を後段に加えた。 ガンバレ日本、チャチャチャ!!!さらに、「アクリ・堀本バレエアカデミー」の堀本美和さんへの取材記事をクリップして追加した。 堀本美和さんはアクリ士門(しもん)君の母である。

ローザンヌバレエ 日本の高校生3位に
(NHK 2月3日4時27分)
ローザンヌ国際バレエ3位入賞2ローザンヌ国際バレエ3位入賞3ローザンヌ国際バレエ3位入賞4ローザンヌ国際バレエ3位入賞5ローザンヌ国際バレエ3位入賞6ローザンヌ国際バレエ3位入賞7若手バレエダンサーの登竜門として知られるローザンヌ国際バレエコンクールの最終審査が2日、スイスのローザンヌで行われ、石川県能美市の高校2年生、山本雅也さん(18)が3位に入りました。

ローザンヌ国際バレエコンクールは、15歳から18歳までの若手バレエダンサーの大会で、ことしは22か国から合わせて75人が出場しました。 2日に行われた最終審査には、日本人5人を含む合わせて20人が勝ち残り、それぞれクラシカルとコンテンポラリーの2つの演技を披露しました。 この中で、石川県能美市の高校2年生、山本雅也さんは、伸び伸びとしたダンスが審査員から高く評価され、3位に入りました。

山本さんは4歳から地元のバレエスクールでバレエを習い、中学卒業後に1年間オーストラリアのバレエスクールに留学した経験があります。 山本さんは、「なんとか賞を取りたいと思っていましたが、3位という結果は信じられません。将来は人に感動してもらえるようなダンサーになりたいです」と喜びを語りました。

また、1989年のコンクールで優勝し、今回のコンクールでは審査員を務めたバレエダンサーの熊川哲也さんは、「ステージ上で清潔感にあふれるきれいな踊りをし、大変印象がよかった。将来性も高く、特にヨーロッパ向きの踊りができるダンサーだと思う」と話していました。 このコンクールでは去年、神奈川県の菅井円加さんが優勝し、2年連続で日本人が活躍する快挙となりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130203/k10015256561000.html

ローザンヌ国際バレエ、山本さん3位 石川の高2
(朝日 2013年02月03日02時50分)

ローザンヌ国際バレエ3位入賞(朝日)1熊川哲也さんや吉田都さんらを輩出した第41回ローザンヌ国際バレエコンクールの決勝が2日、スイス西部の当地で開かれ、石川県能美市在住で小松市立高校2年の山本雅也さん(18)=横倉明子バレエスクール=が3位に入った。

山本さんは「信じられない気持ち。緊張もせず、自分の納得できる踊りができた。家族にありがとうと言いたい」と話した。

同コンクールは15~18歳だけが参加でき、「将来性」を審査するため、若手ダンサーの登竜門とされる。本選には23カ国から75人が参加し、決勝には20人が進んだ。上位8人には世界の有名バレエ団やバレエ学校へ1年間、無料で入団が認められ、生活支援金として1万6千スイスフラン(約160万円)が支給される。ローザンヌ国際バレエ3位入賞(朝日)2

9人いる審査員の一人を務めたKバレエカンパニー芸術監督の熊川哲也さんは「素直で清潔感のある踊りだ。表情をもっとうまく出せば1位も狙えたと思うが、合格点をあげたい。彼は才能がある」と評した。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201302020715.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201302020715


福島市から参加した佐藤理央(りお)さん>の記事

ローザンヌ国際バレエ・佐藤理央2第41回ローザンヌ国際バレエコンクール
『同級生に、世界に、福島からもがんばったよとメッセージを届けたい』
(swissinfo.ch 2013-01-31 18:47)

ローザンヌ国際バレエ・佐藤理央1福島市からローザンヌ国際バレエコンクールに参加した佐藤理央(りお)さん、15歳。出場者の中で2番目に若い。小柄な体に強い意志を秘める佐藤さんに、バレエへの想い、福島からの参加の意味などを聞いた。

「ローザンヌの雰囲気は特別。舞台もきれいで驚いたけれど、誰もいないところで練習していてもなんかとても緊張感がある」と、静かに考えながら話す。

第1日目のクラシックの練習。コーチの先生が説明する足の動きを、佐籐さんは手を動かしながら素早く頭に入れようとしている。次の瞬間、第1グループなのですぐ踊り出さないといけない。が、動きはピタリと音楽に合い優雅で一つの間違いもない。すごいですねと言うと、「クラシックはやっぱり緊張しない。小さいとき(3歳)からやっているので、理解するのは早いと思う。楽しんで踊れる。でもコンテンポラリーは苦手」との答えが返ってきた。

コンテンポラリーでは、課題のバリエーションでも教えられる新しい動きでも、音楽無しだとできる。ところが、特に早いリズムの音楽だときちんと動こうとすると音に遅れ、逆に音に合わせようとすると一部動作ができなくなってしまう。「でも、日本では外国のコンテンポラリーの先生に指導を受ける機会があまりないので、ここで大きく踊るやり方とかを学べて勉強になる。うれしい」と言う。

とにかく、バレエが好きだ。「人の踊るのを見るのも感動するし好きだけど、やっぱり自分で(その人に代わって)踊りたいと思ってしまう」

■ 同級生を勇気づけられたら

福島市出身の佐籐さん。低線量被曝が続く環境での精神的ストレスを、どう調整しここまでバレエに集中してこれたのだろうか。単刀直入に聞いてみた。すると、「今はもう線量も低くなっているので、まったく気にせず普通に生活してる」との答え。

「でも、原発事故後は息をするのが怖かった。放射能を吸い込むと、がんになったりするという話を聞いていたので。また、帰宅すると手から肘ぐらいまできれいに洗っていた。そんな状態が1年位続いたかな・・・。ただ、バレエの練習は屋内だったので、以前と変わらず練習に集中できた。外に出るとまた怖かったけれど」

「福島の人は我慢強いと言われるけど、そうかもしれない。同級生の男の子が2、3カ月たったとき、もう大丈夫だよと明るく教室の中で言った。みんなを励まそうとして。本当は心配なのにそれを隠しながらそう言った」と語る目が少し潤む。だからこそ今回、難関を突破してローザンヌに選ばれたことを「私、がんばったよ」というメッセージとして同級生に伝え勇気づけられたらうれしいと言う。

それと、もう一つは「福島からも(ほかの所から来た人と同じように普通に)ローザンヌに来れたこと」をスイスの人、世界の人に知ってもらいたいと言う。

今回同行してくれた「竹内ひとみバレエスクール」の竹内美和先生も、「福島は東日本大震災で世界の多くの人に助けてもらった。本当にうれしかった。お返しは何もできないけれど、福島からもこうして(今は立ち直って)コンクールに出場できたということをお伝えすることで、ある種のお礼が出来るのではないかと思った」と話す。
客観的に自分を見つめる

竹内先生は佐籐さんを「よその先生から、理央ちゃんってすごく努力しているんでしょうとよく聞かれるが、実はそういうタイプではない。もちろん練習は毎日学校の後5時間はしているが、むしろ短期で集中して覚えられる子だ」と高く評価する。

佐藤さんは、客観的に自分を見つめる力も持っている。「小柄なので、欠点をカバーするよう大きく動いて大きく見せる努力をしながら、好きなクラシックバレエの道に進みたい」と将来もしっかりと決まっている。

憧れは、英国ロイヤルバレエでプランシパルだった吉田都さんやアリーナ・ゴジョカルさん。そして究極の目的はこの2人のダンサーのようにロイヤルのカンパニーで踊ることだ。

だがその道は少しずつ開かれているように見える。ローザンヌへの参加が決まった直後の昨年11月、アメリカンユースコンクールの日本予選女子の部で1位に入賞。その場でロイヤルバレエスクールで1年間勉強するオファーをもらった。「でも分からない。ローザンヌできちんと踊ってみせないとキャンセルされるかもしれない」と、慎重だ。

だからこそ、2月1日金曜日の決勝進出者20人を選ぶ準決勝に残れたらと願っている。「準決勝ではがんばりたい。でも、楽しく踊りたい。それが今の目標です」

http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=34880516

☛ 第41回ローザンヌ国際バレエコンクール

同コンクールはローザンヌで1973年、ブランシュバイグ夫妻によって創設された。15~18歳の若いダンサーを対象にした世界最高の国際コンクール。 若いダンザーの登竜門と言われる。その目的は伸びる才能を見出し、その成長を助けることにある。

第41回コンクールは、ローザンヌで2013年1月27日から2月2日まで行われた。

今回のコンクール出場者を決める予選は、2012年10月にビデオ審査で行われた。その結果、世界32カ国からの応募者254人(女子189人、男子65人)中、75人(女子38人、男子37人)が選ばれた。 日本からは、昨年に続き最多の14人(女子10人、男子4人)が選ばれた。14人のうち直接日本から参加するのは7人、残り7人は外国に留学中。 日本に次いで参加者が多いのは、中国からの12人、アメリカからの9人。

昨年と同様、二つの年齢グループ(15、16歳と17、18歳)に分かれて4日間の練習を行い、この練習の採点合計と2月1日の選抜の採点の合計で2月2日の決勝進出者が選ばれる。 決勝進出者の中から7~8人の入賞者が最終的に選出される。順位は一応あるものの、7人は同格とみなされ同額の奨学金を受け取る。

「アクリ・堀本バレエアカデミー」の堀本美和さんへの取材記事をクリップ(堀本美和さんはアクリ士門(しもん)君の母)――

菅井円加さん旋風あとの、2013年ローザンヌバレエコンクール
(swissinfo.ch 2012-12-12 17:17)

ローザンヌ国際バレエ・シモン・アクリ菅井円加(すがいまどか)さんが1位で入賞を決め、日本中を沸かせた昨年第40回ローザンヌ国際バレエコンクール。今年はそのためか、日本国内からビデオ予選へ応募する人が増えた。結局、予選を通過した日本人は14人。このうち3人を送り出す「アクリ・堀本バレエアカデミー」の堀本美和さんに今年の抱負などを聞いた。

堀本さん(48)は、埼玉市で夫のイタリア人ダンサー、マシモ・アクリさんとバレエ学校を経営する。スイスとも縁があり、以前はバーゼルの州立劇場で専属ダンサーを務めていた。

「2013年の第41回コンクールで連続12年、ローザンヌに生徒を送り出す幸運に恵まれている」

だが、単に送り出しているだけではない。入選者も輩出し、第39回コンクールでは加藤静流(しずる)君が5位で入賞。第37回コンクールでも水谷実喜さんが3位入賞を飾っている。

2人とも、「若いのにクラシックの基礎がしっかりとできている上に、明るく素直で、向上しようとする前向きのエネルギーが自然に溢れているタイプ」と審査員から高い評価を得た。

積極的な子が残る

今回第41回コンクールに参加するのは、堀本さんの二男シモン・アクリ君(16)、柳澤郁帆(かほ)さん(15)、鈴木絵美里さん(15)の3人。「みんな元気。パワーのある子ばかり」と堀本さん。3人は仲も良いので、相乗効果で全員のエネルギーが高まっていくところもあるらしい。

過去入賞者を2人も出すという記録に輝く、アクリ・堀本バレエアカデミー。今回の3人も、入賞が大いに期待できるのでは?との問いに、意外にも「円加ちゃん(『佐々木三夏バレエアカデミー』所属)を見ていて自分のバレエ学校についてなど、色々反省した」との答えが返ってきた。

昨年は、コンテンポラリーのコーチがいつもの女性のディディ・ヴェルトマン先生から、男性のトッド・ウイリアムズ先生に変わった。この新しい先生は太極拳のような動きを取り入れるなど、かなり難しいことを次々に生徒に要求。「日本の子は、知らない動きだとおじけづいてしまう場合が多い。でも円加ちゃんは、その難しい動きを素早くキャッチしていた。やはり、こんな風にコンテンポラリーの動きに慣れていて、かつ積極的に取り入れられる子が残るのだと思った」

15歳から18歳と、精神的には大人と子どもほどの差がある年齢層が参加するローザンヌ。しかしなぜかアクリからはいつも若い15、16歳が参加してきている。

「うちの生徒のように15歳や16歳だと、若いからまだ完ぺきではない。でも基本がしっかりとあって、これから外国で勉強したいと思う元気で積極的な子がローザンヌでは残り、また残っていくべきだと(円加ちゃんを見ていて)改めて思った」
日本人の良い所を自分で考える力

また昨年は、第40回を記念して過去のローザンヌバレエ入賞者による特別バレエ公演(ガラ)が開催された。堀本さんはそれにも深く感動。そして改めて「欧米のダンサーは顔が小さくてスタイルが抜群な上、テクニックがしっかりとある。振り付けも良かった」と感じた。

もちろん日本人も、スタイルが最近ぐんと良くなった。だが、どうしようもない身体的ハンディがあることも事実。だから「日本人の良い所を自分で考えて、それを出していける能力があること。頭を使って、その出し方を自分で工夫できることが(日本人ダンサーの)第1条件なのだ」と深く、もう一度反省したのだという。

コンテンポラリーの重要性をここ数年感じている堀本さんは、「今回の3人にはコンテンポラリーのコンクールにも出させたりと、日頃からコンテンポラリーの動きに慣れさせてきた」

さらに、幸いにも今回連れて行く3人は15歳と16歳とまだダンサーとしては子どもなのに、自分できちんと判断して積極的に動ける子たちばかりなのだそうだ。「だから、ローザンヌでは、私はご飯の心配だけして何も言わないつもり。そして私自身は、リラックスしてコンクールを楽しめると、今から思っている」

http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=34172654

追加情報、3月19日】☛山本雅也君、イギリスの名門「ロイヤルバレエ団」に研修生として入団することが決まった 以下、NHKニュースクリップ――

山本雅也、英・ロイヤルバレエ団入団

3位入賞の山本さん ロイヤルバレエ団へ
(NHK 3月19日6時46分)

山本雅也、英・ロイヤルバレエ団入団2若手バレエダンサーの登竜門として知られるスイスの「ローザンヌ国際バレエコンクール」で3位に入賞した石川県の高校生、山本雅也さんが、この秋、イギリスの名門「ロイヤルバレエ団」に研修生として入団することになりました。

石川県能美市の高校2年生の山本雅也さんは、先月、スイスで開かれた若手バレエダンサーの大会「ローザンヌ国際バレエコンクール」で3位に入賞しました。 このコンクールで、山本さんは海外のバレエ団に研修生として入団できる「プロ研修賞」を受賞し、祖母の美恵子さんによりますと、山本さんがイギリスの「ロイヤルバレエ団」への入団を希望したところ、今月14日、コンクールの事務局から入団が内定したと連絡があったということです。

イギリスの「ロイヤルバレエ団」は世界的に有名な名門のバレエ団で、日本の熊川哲也さんや吉田都さんが在籍したことでも知られています。

山本さんは、現在通っている高校をことし9月に休学してイギリスへ渡る予定で、「世界最高峰の舞台で通用するよう練習を積み重ねたい」と家族に話しているということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130319/k10013294091000.html