NHKスペシャル 「メルトダウン 連鎖の真相」 7/21夜9時 必見

事故発生から1年4か月。いまだに多くの謎が残されたままの東京電力福島第一原子力発電所事故。その最大の謎が「放射性物質の大量放出は、いつ、どこから、どのような形で起きたのか」。これまでの調査から、放射性物質の多くは水素爆発ではなく、別の原因で放出されたことが分かってきた。史上最悪レベルの事故を防ぐことは出来なかったのか?

NHKスペシャル 「メルトダウン 連鎖の真相」
2012年7月21日(土) 午後9:00~午後10:00(60分)

あの日「メルトダウン」していく事故の現場でいったい何が起きていたのか?  福島第一原子力発電所の事故は、発生から1年4ヶ月がたった今なお多くの謎を残したままだ。  番組では今回、1号機が爆発した3月12日から2号機がメルトダウンをおこした3月15日までの3日間を徹底検証する。 実は、この期間にほとんどの放射性物質が外部へ放出されていた。 しかもそのほとんどは「水素爆発」によるものではなく、これまで国や電力会社が想定もしていなかったあるルートからだった可能性が浮かび上がってきた。 史上最悪レベルの事故を防ぐことは出来なかったのか?  現場の作業を阻んだ放射線。 そして外部からの支援も途絶え孤立していった原発の実態。  独自のデータと最新のシミュレーション、そして現場の当事者たちの証言から事故の真相に迫る。

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/0721/index.html

番組をみて一言

最も危険だったのは2号機だった。 それは、最も重要な安全装置であるはずの「SR弁」の構造的欠陥とも思われる不具合だった。 このSR弁は沸騰水型原子炉、国内の26基に装備されている

また、2号機ではベントも上手くいかなかった。 何故なのか?  ベントのための空気を送れなかったのだ。 それは、地震による配管の損傷だったのか未だ解明されていない。 東電は地震による損傷はなかったと事故報告書で報告しているが、今後詳細な検証が必要である。

放送された取材内容、東電社員証言の概略をまとめると――

■ 水素爆発した1号機や3号機より、2号機が深刻なことになっていた。 最も危険だったのは2号機だった。

― 重要な安全装置であるはずの「SR弁」が開かないという構造的欠陥とも思われる不具合だった。 どの事故調報告書もこの点に言及していない。 このSR弁は沸騰水型原子炉、国内の26基に使用されている。 SR弁の問題は解明さていないままだ。

― 2号機で最終手段「ベント」を試みるが、「ベント」できない。 1、3号機はベントできた。 しかし何故か2号機では出来なかった。 ベントのバルブは手動と遠隔(圧縮空気)2つあるが、手動は開けたが遠隔(圧縮空気)動かなかった。 圧が出なかったためだ。 ベント用圧空配管の地震による損傷、リークが疑われるが、未だその検証はなされていない。

― 2号機格納容器の圧力が低下し「0kPa」となった。 格納容器破断と現場は感じた。 2号機格納容器に何が起こったかは未だ分かっていない。

■ 3号機のバックアップと調達の問題

― 3号機、爆発32時間前までバッテリの一部が生き残っていた。 津波から1日半過ぎバッテリー切れし「SR弁開操作不能」となる。 バックアップ電源として必要なのは12Vのバッテリーだったが、知らされていない自衛隊が用意したのは12Vのバッテリー。 12Vのバッテリーは50キロ離れた小名浜の物資集積所に1000個用意されていたが、放射線量が懸念される中、輸送する手段がなかった。 アメリカの場合は防護服、化学防護車が緊急時輸送のために常時準備されているが、日本の場合まったくその対応がなされていない。

― 結局、現場社員が現場周辺の車の12Vバッテリーをかき集めて、SR弁を開けようとした矢先に(水素漏れが続いていた為に)水素爆発した。

■ 「原因究明も、最悪の事態への対応見直しもない中での大飯原発再稼働。 決して認めることはできません。」とNHKは番組の最後を結んだ。

NHK、「オー、やるじゃないか!」と私は女房に言いました。 女房は「受信料分の仕事してるね」と言っておりました。

現在のところ(7月21日時点で)、再放送予定はNHKから発表されていない。 もし、発表されたら追記しておきます。