富岡製糸場、世界遺産に決定 国内18件目(更新6月21日)

更新6月22日】<富岡製糸場、世界遺産に決定、国内18件目> カタールのドーハで開かれているユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は6月21日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を世界文化遺産に登録することを決めた。日本からの文化遺産への登録は昨年の「富士山」(山梨、静岡両県)に続く14件目。自然遺産と合わせた国内の世界遺産は18件となった。 国内で近代以降につくられた産業施設の登録は初めて。

富岡製糸場(群馬)、世界遺産に決定の瞬間_画像(ドーハ-、ユネスコ世界遺産委員会) 富岡製糸場(群馬)、世界遺産に決定の瞬間_画像(群馬県富岡市)

世界遺産登録で祝賀パレード_群馬・富岡製糸場_6月21日世界遺産への登録が正式に決まった群馬県の富岡製糸場では、地元の住民ら約5000人が参加し、祝賀パレードが行われた。 富岡製糸場では、富岡市長や地元の住民、製糸場の職員ら約5000人が集まり、付近の商店街など約800mのコースを1時間余りかけて練り歩いた。その後、ライトアップされた製糸場内で祝賀イベントが開かれた。 特製の薬玉が割られたほか、約50発の花火が打ち上げらた。 富岡市では、22日も市民グループなどによる祝賀イベントが行われる予定。 安倍総理大臣:「世界遺産として評価され、多くの方々が富岡製糸場を訪れて頂けるのではないか」 安倍総理大臣は、海外からの観光客増加に期待感を示し、また、この遺産を「次世代に引き継いでいきたい」とメッセージを出した。

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富岡製糸場・世界遺産決定の関連投稿記事(6月22日)
(タイトルクリックでジャンプ)
⇒ 「世界遺産・富岡製糸場を守った片倉工業の信念⇒製糸場操業停止後も年8千万円以上を負担し18年間管理した片倉工業は歴史を伝える遺産として建物を守り抜くため、売らぬ、貸さぬ、壊さぬを貫いた。世界遺産の影の物語…」
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以下は、更新前の4月27日の投稿記事ーー

【4月27日】 富岡製糸場<世界遺産へ>イコモスが登録勧告!⇒ユネスコの諮問機関・イモスが「登録が適当」と勧告した。登録が決まれば日本で18件目の世界遺産となる> 政府が推薦していた「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)が世界遺産登録される見通しとなった。フランス・パリの世界遺産センターが4月25日(現地時間)、文化遺産の候補を事前審査する諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス<ICOMOS>)の勧告内容を日本政府に伝えた。イコモスは遺産候補を「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4段階で評価、富岡には「登録」を勧告した。 6月15日からカタールのドーハで開かれる世界遺産委員会で登録が決まれば、国内で18件目の世界遺産となる。 また、国内の世界文化遺産としては、昨年登録された「富士山」(山梨県、静岡県)に続いて14件目となり、日本の近代化遺産としては初めての登録となる。

富岡製糸場_画像富岡製糸場(群馬県富岡市) 4月265日午後_画像  富岡製糸場の内部(4月24日、群馬県富岡市)画像

富岡製糸場(富岡市)は、明治5年(1872年)に明治政府が設立した官営の製糸場で、国内の養蚕・製糸業を世界トップレベルに引き上げた。近代養蚕農家の原型になった「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)、養蚕教育機関だった「高山社(たかやましゃ)跡」(藤岡市)、自然の冷風で繭を低温貯蔵し蚕の卵の保存に使われた「荒船風穴(あらふねふうけつ)」(下仁田町)の4施設で構成される。 フランスの工業技術を導入し、独自に発展させた養蚕技術と組み合わせて高品質な生糸の大量生産を実現。日本の生糸輸出を1930年代に世界市場の約80%を占めるまでに育て、世界で絹の大衆化に貢献した価値を、推薦書で訴えた。 近代以降に建造された産業施設では、国内から初めて推薦された。

イコモスは、富岡製糸場について「養蚕と日本の生糸産業の革新に決定的な役割を果たし、日本が近代工業化世界に仲間入りする鍵となった」と指摘し、資産の保護措置も「適切に実施されている」と判断を示した。推薦書の主張をほぼ認めており、文化庁は「パーフェクトに近い評価」と受け止めた。

(ニュースソース: 朝日デジタル 「富岡製糸場、世界文化遺産へ ユネスコ諮問機関が勧告」 (2014年4月26日09時59分) http://www.asahi.com/articles/ASG4V0RGCG4TUCVL03L.html; 読売オンライン 「富岡製糸場、世界文化遺産へ…富士山に続き」(2014年04月26日 13時44分) http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140426-OYT1T50005.html)

以下はNHKニュースのクリップ――

富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像02富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像03群馬県にある日本で初めての官営の製糸工場、「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、製糸技術の革新を進め世界の絹産業の発展に重要な役割を果たしたとして、去年1月、国が世界文化遺産に推薦し、去年9月にはユネスコの諮問機関、イコモスが現地調査を行うなどして検討してきた。

富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像04この結果、イコモスは「富岡製糸場」について、「世界遺産に登録することがふさわしい」とする勧告をまとめた。 これは勧告の中でも最も評価の高い「記載」と呼ばれるもので、これまで日本が推薦した候補のうち「記載」の勧告を受けたケースは16回あり、いずれも正式に世界遺産に登録されている。 このため「富岡製糸場」もことし6月に中東のカタールで開かれるユネスコの世界遺産委員会で登録される見通しとなった。
富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像05 富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像06

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は明治5年に作られた富岡製糸場に加え、養蚕農家の原型となった住宅など4つの資産で構成されていて、今回の勧告では、フランスから技術や知識を導入して短期間に生産システムを作り上げ養蚕と生糸産業の革新に決定的な役割を果たしたと評価さた。

一方で、構成資産の1つで蚕の卵のふ化の時期を調整した施設、「荒船風穴」に保全のための屋根をかけることの利点と欠点を検討することや、構成資産の管理体制をより強化することなどが求められた。

■ イコモスの勧告は最終判断に影響大

ユネスコの諮問機関、イコモスの勧告は、世界遺産に登録するかどうかの最終判断に大きく影響する。 勧告は「普遍的な価値の証明が十分か」、「保全状況は十分か」といった観点から4段階の評価をする。 最も評価が高いのは「記載」で、世界遺産にふさわしく世界遺産の一覧表に載せるべきだというもの。 日本が推薦した候補のうち「記載」の勧告を受けたのは過去16回あり、その年の世界遺産委員会でいずれも正式に世界遺産に登録されている。

次が「情報照会」で、追加で情報を提出させ翌年以降に再度審査するよう求めるもの。 ただ最近では、「情報照会」とされてもその年の世界遺産委員会で登録が認められるケースが目立っている。

3つめが「記載延期」で、現段階では本質的な改定が必要だとして登録を見送るべきという勧告。 政府の推薦の段階からやり直しが必要で、再審査を受けられるのは早くても2年後以降になる。 過去には岩手県の「平泉」が「記載延期」の評価を受けたあと、コンセプトを見直し3年後の再審査で世界遺産に登録されている。 一方、同じ「記載延期」とされた島根県の「石見銀山遺跡」は、勧告の内容に事実誤認があると主張した結果、勧告を覆す形でその年に世界遺産に登録された。

最後が「不記載」で、世界遺産としてふさわしくないという判断。 世界遺産委員会でもこの勧告内容が確定すれば原則、再度推薦することもできなくなる。 去年、『鎌倉』が日本から推薦した候補としては初めて「不記載」の勧告を受け、国が推薦を取り下げた。

■ 日本の世界遺産は17件

日本の世界遺産は現在、文化遺産に13件、自然遺産に4件の合わせて17件が登録されている。

平成5年、文化遺産に奈良県の「法隆寺」と兵庫県の「姫路城」が、自然遺産に鹿児島県の「屋久島」と青森県と秋田県の「白神山地」が登録されたのが最初だった。 その翌年以降も、京都府と滋賀県の「古都京都の文化財」、広島県の「原爆ドーム」など文化遺産の登録が続いた。

最近では去年、山梨県と静岡県の「富士山」が日本からは2年ぶりに世界遺産に登録されている。

■ 日本初の官営製糸場

富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像07富岡製糸場は明治5年、日本で最初の官営の製糸場として建てられた。 当時、明治政府は「殖産興業」を目指す国家プロジェクトを進めていて、生糸の生産が盛んな群馬県の富岡地区にその中心となる施設を建てた。 敷地は5.5ヘクタール余り。 木の枠組みにレンガを積み上げるという日本と西洋の建築技術を融合させた造りで、建設費は富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像08現在の価格で計算すると33億円と推定されている。

製糸場には若い女性が全国から集まり住み込みで働いたた。 女性たちによって生産された高い品質の生糸は外貨を稼ぐ貴重な輸出品となった。

製糸場には最新式の機械が導入され、最盛期の昭和49年には年間におよそ370トンの生糸が生産されました。 富岡製糸場は昭和62年に操業を終え、平成18年には一部の建物が国の重要文化財に指定されるなど日本の近代化の歩みを伝える文化財としての役割を担ってきた。

富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像09 富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像10

(NHKニュース 「富岡製糸場 世界遺産に登録の見通し」(4月26日5時46分) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140426/k10014047271000.html)


富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像11富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像12富岡製糸場と共に世界文化遺産に登録される見通しとなった「絹産業遺産群」は、いずれも群馬県内にある生糸の大量生産を支えた3つの国の史跡。

▽伊勢崎市の田島弥平旧宅はおよそ150年前に建てられた近代の養蚕農家の原型になったといわれる建物。 蚕を自然に近い環境で育てようと、2階の天井の上の部分をやぐらのような構造にすることで風通しをよくし、蚕の育成に適した温度調整を行いった。
富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像13富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像14▽藤岡市の高山社跡は明治時代に設立された養蚕の教育機関で、近代的な養蚕技術の開発や教育の拠点となった。 ここでは蚕の品種改良が行われたほか、蚕を飼う部屋の温度や湿度を細かく調整することで病気にかかるのを防ぎ、繭を安定的に生産する技術を研究した。
富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像15富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像16▽下仁田町の荒船風穴は、岩の隙間から吹き出す冷たい空気を利用して蚕の卵を管理する温度を調節し、年に複数回、ふ化させることで繭の生産量を増やすことに貢献した。 石積みの土台を山の斜面に築き、その上に施設を建てて明治後期から昭和初期にかけて国内最大級の繭の貯蔵所として操業していた。
富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像17富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像18 富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像20

■ 4つ一体で管理・保護を

建築の歴史が専門の国士舘大学の岡田保良教授は、「富岡製糸場と絹産業遺産群は、日本の養蚕業の伝統的なバックグラウンドと西洋技術がうまく融合し、技術改良の努力によって今日に至ったことを示すもので、日本の近代化を象徴する資産である。それが世界史的、人類史的な観点でも重要な意味を持っていることが評価されたと思う」と話している。 そして、今回評価された遺産群が「富岡製糸場だけでなく、ほかの3つの遺産も加わって世界遺産の価値があるということを心がけて、4つを一体とした管理や保護を続けていかなければならない」と話している。
富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像21 富岡製糸場_世界遺産に登録の見通し(NHKニュース4月26日)_画像22

(NHKニュース 「富岡製糸場 絹産業遺産群も加わり価値」(4月26日19時09分) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140426/k10014055091000.html)

富岡製糸場はどこにあるのか? 富岡製糸場の所在地は〒370-2316 群馬県富岡市富岡1-1だが、地図で見てみると――

富岡製糸場(群馬県富岡市)マップ

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