米国防総省、文民職員のほぼ9割を職場復帰へ ⇒ これが可能になるのはPay Our Military Actという法律なのだが…

<米国防総省、文民職員のほぼ9割を職場復帰へ|これが可能になるのはPay Our Military Actという法律なのだが…> アメリカのヘーゲル国防長官は、政府機関の一部閉鎖の影響で一時帰休を強いられている国防総省の文民職員およそ35万人のほとんどを週明けから職場に復帰させると発表した。 政府全体の一時帰休者の半数を占める米国防総省の文民職員の復帰で、閉鎖の影響は緩和される見通しだ。 米国防総省の文民職員の復帰が可能になったのは、9月29日に上院で可決しオバマ大統領が署名その後9月30日午後に下院で可決し成立した法律――「Pay Our Military Act」(軍従事者給与支払い継続のための法律 Hashigozakura 訳)(この法律は時限法である)――の適用解釈が確定したためだ。 米国防総省は同法を幅広い文民職員にも適用できるかどうか司法省と協議し、「兵士の士気、厚生、能力、即応性に関わる文民職員」は同法の対象になるとの結論に達した。

ヘーゲル国防長官は声明で「この措置で文民職員の一時帰休者を著しく減らすことができると期待している」と述べた。国防総省財務責任者のヘイル氏によると、同省の一時帰休中の文民職員は約35万人で、今回の措置は9割強が対象となり、残る一時帰休者は数万人になると見積もっているという。

一方、米上下両院は5日も本会議を開き、政府機関の一部閉鎖を巡る協議を続けた。このうち下院は、政府機関閉鎖に伴い一時帰休となっている政府職員について、政府機関再開後に閉鎖中の給与をさかのぼって支給する法案を全会一致で可決した。 上院でも可決が見込まれており、オバマ大統領の署名を経て成立する。しかし、オバマケアをめぐる暫定予算案での与野党の対立は続いたままで、根本的な事態打開の見通しは立っていない。 米国の混迷、議会機能不全は続く。

以下、日本のメディアの報道を2、3掲載した後、英字紙の情報と「Pay Our Military Act」に関する話を掲載したい――

米国防総省 文民職員は職場復帰へ1米国防総省 文民職員は職場復帰へ
(NHK 10月6日9時17分)

アメリカのヘーゲル国防長官は、政府機関の一部閉鎖の影響で一時帰休を強いられている国防総省の文民職員およそ35万人のほとんどに、国の安全を守るため、一時帰休の例外を定めた法律を適用し、職場に復帰させると発表しました。

米国防総省 文民職員は職場復帰へ2ヘーゲル国防長官は5日、声明を出し、政府機関の一部閉鎖に伴い一時帰休を強いられている国防総省の文民職員のほとんどを、週明けから職場に復帰させると発表しました。 国防総省によりますと、一時帰休している文民職員はおよそ35万人に上り、このうち広報部門や会計部門の一部の職員を除く、ほとんどの職員を復帰させるということです。

米国防総省 文民職員は職場復帰へ3これで、アメリカ全体で一時帰休を強いられている政府職員らおよそ80万人のうち、半分近くが職場に復帰することになります。

米国防総省 文民職員は職場復帰へ4アメリカでは今月1日から政府機関の一部閉鎖が続いていますが、軍の兵士や予備役、それに兵士らを支援する国防総省の職員などに対しては、国の安全を守るため、例外として給与や手当を支払うことが法律で定められており、国防総省は司法省と協議した結果、ほとんどの文民職員にもこの法律を適用できると判断したということです。

米国防総省 文民職員は職場復帰へ5政府機関の一部閉鎖を巡っては、長期化への懸念が強まるとともに、職場復帰を求める政府職員らによる抗議デモも起こっており、議会では5日、帰休中の給与を保証することで与野党が合意しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131006/k10015065861000.html

▼ 日経はいささか詳しく報道しているが――

米政府職員の一時帰休、大幅縮小へ 国防総省35万人の大半
(日経 2013/10/6 19:37)

ヘーゲル米国防長官は5日、米政府機関の一部閉鎖で一時帰休を強いられている約35万人の同省文民職員のほとんどを7日以降に職場復帰させると発表した。一時帰休の対象外である制服組の職員に準じた扱いができると判断したため。この結果、約80万人に上る連邦政府職員の一時帰休措置は大幅に縮小することになった。

国防総省によると、今回の措置は先月末に成立した政府機関の閉鎖中でも制服組への給与を支払い続ける法律の成立を踏まえたもの。同法に基づいて文民職員が「制服組の士気や厚生、即応性の維持」に関わるとして、制服組に準じた扱いができるとの解釈で司法省との間で合意した説明している。

これに関連し、共和党が多数派の下院では同日、一時帰休中の連邦職員について、政府機関の閉鎖が解除された後に、一時帰休中の給与をさかのぼって支払うことができる法案を全会一致で可決。民主党が多数の上院でも週明けに可決、成立する見通し。政府機関閉鎖による影響を少なくする狙いがある。

しかし、週末返上の審議となった同日、上下両院では引き続き与野党の批判の応酬が続いた。共和党のカンター下院院内総務は「医療保険制度改革法(オバマケア)の見直しがない限り政府機関の閉鎖解除に応じない」と強調。一方、民主党のリード上院院内総務は「政府機関が再開されれば給与は支払うと言いながら再開を拒否するのは残酷としか言いようがない」と共和党の対応を批判した。

下院側は6日には審議の予定をしておらず、政府機関の一時閉鎖を解除するための議会の対応は7日以降にずれ込む見通しだ。この結果、1日から始まった政府機関の一時閉鎖はほぼ1週間に及ぶことが確定。民主、共和両党による事態打開のメドは立っておらず、17日の債務上限の引き上げ問題への対応にも不安が広がり始めた。

ルー財務長官は6日、米テレビ番組に相次ぎ出演し、債務上限を期限内に引き上げなければ利払いなどが滞り債務不履行(デフォルト)に陥り、深刻な影響が出るなどと強調。政府機関の閉鎖解除と並んで、債務上限問題でも米議会側に早期の対応を促す考えだ。 【ワシントン=中山真】

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM06006_W3A001C1FF8000/

さて、実は日本のメディアは9月30日午後に成立している「Pay Our Military Act」(軍従事者給与支払い継続のための法律(時限法)Hashigozakura訳)をほとんど報道していない。 9月30日から10月1日にかけては議会の決裂と米国政府機関閉鎖の報道に重点を置いたため、Pay Our Military Actに関心が向いていなかったようだ。

この法案可決し、オバマ大統領が署名して法として成立した過程の報道は米Navy Timesの記事「Shutdown exemption for military pay becomes law」(Sep. 30, 2013 – 06:00AM)に詳しく書かれている ⇒ http://www.navytimes.com/article/20130930/BENEFITS/309300034/Shutdown-exemption-military-pay-becomes-law

成立した「Pay Our Military Act」の全文は米国政府によってネットで公開されているので誰でも閲覧できる ⇒ http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-113hr3210enr/pdf/BILLS-113hr3210enr.pdf

これを読めば制服組軍人、事務方(文民職員と報道では言っているが)、それに米軍と契約している業者への支払い継続が対象となっていることがわかる。 ただし、軍人以外の場合の条件の法的解釈時間を要したようだ。 対象となる事務方(文民職員)と契約業者の条件は「whom the Secretary concerned determines are providing support to members of the Armed Forces…」となっている。 このsupportが何処までの範囲なのかというが問題だった。

要はこの適用範囲の解釈が確定し、ヘーゲル米国防長官が決定を通達すれば職場復帰はいつでも可能なことは国防総省職員並びに各軍で働く文民職員ならだれでもしっていることだ。 ゆえに、「どの範囲まで」「いつ決定して発表するのか」と一時帰休した職員は待っていたわけだ。 その辺の状況を米Stars & Stripesは「Uncertainty reigns over military pay law」(October 3, 2013)で詳しく報道している ⇒ http://www.stripes.com/news/us/coverage-of-the-2013-us-government-shutdown/uncertainty-reigns-over-military-pay-law-1.244960

さて、ヘーゲル米国防長官が決定した職場復帰可能な職員の範囲とはどのようなものなのか?アメリカとはこういう意味で凄い国で、国防長官の指示書のPDFが公開されていてネットで誰でも閲覧できる ⇒ http://www.washingtonpost.com/r/2010-2019/WashingtonPost/2013/10/05/National-Politics/Graphics/POMA%20implementation%20guidance.pdf

ヘーゲル米国防長官発表に関する米誌の報道ではワシントン・ポスト(Washington Post)の「Pentagon to recall most furloughed workers, Hagel says」(October 6)の記事が詳しいし分かり易い ⇒ http://www.washingtonpost.com/politics/pentagon-to-recall-most-furloughed-workers-hagel-says/2013/10/05/eb7ed346-2deb-11e3-8ade-a1f23cda135e_story.html

(また何か加筆するかもしれません…..)

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