米デトロイト市が財政破綻、負債1兆8千億円 ⇒ 市は崩壊した、次はどこか?

アメリカの自動車産業を象徴する大都市として知られる中西部のデトロイト市が、18日、慢性的な財政難で資金繰りに行き詰まり、連邦破産法9条の適用を申請した。 負債の規模は日本円にして1兆8000億円を超え、アメリカの自治体の財政破綻としては史上最大。デトロイトは、アメリカ最大手の自動車メーカー、GM=ゼネラル・モーターズが本社を構えるなど、アメリカの自動車産業を象徴する大都市として知られている。

しかし、地元の経済を支えてきた自動車産業の衰退が長期化し、2009年にはGMが経営破綻に追い込まれたこともあって人口の減少が続き、1950年のピーク時には180万人を超えていた人口は現在、70万人以下に落ち込んだ。このため税収の減少に歯止めがかからず、慢性的な財政難に陥っていて、18日、デトロイト市当局はミシガン州の裁判所に連邦破産法9条の適用を申請した。

米デトロイト市・財政破綻1負債総額は180億ドル(日本円で1兆8000億円)を超え、アメリカの自治体の財政破綻としては史上最大だ。 裁判所がデトロイト市の申請を認めた場合、裁判所の管理下で再建計画が作られ、債権者との調整など負債の削減に向けた手続きが進められることになり、行政サービスに影響が出ることも懸念されている。 デトロイト市から財政支援の要請を受けていたミシガン州のスナイダー知事は「財政に持続可能性はなく治安の悪化にも歯止めがかからない現状を踏まえると、デトロイト市は崩壊していると言える。」と語っている。

アメリカではこれまでに600以上の自治体が連邦破産法9条の適用を申請し、財政破綻している。 次はどこか….  以下、NHKニュース、日経記事、ロイターの記事をクリップ掲載――

米デトロイト財政破綻 「市は崩壊」
(NHK 7月19日 12時0分)

アメリカの自動車産業を象徴する大都市、中西部のデトロイト市が資金繰りに行き詰まり、18日、アメリカの自治体としては史上最大規模の財政破綻に陥りました。 景気の回復と自動車産業の復活が鮮明となるなかで起きた、かつて繁栄した大都市の破綻はアメリカ社会に大きな衝撃を与えています。

米デトロイト市・財政破綻2アメリカ中西部に位置するデトロイトは、アメリカ最大手の自動車メーカーGM=ゼネラル・モーターズが本社を構えるなど、アメリカの自動車産業を象徴する大都市として知られています。 しかし、地元の経済を支えてきた自動車産業が長期にわたって衰退し、治安も悪化したことから人口の流出が続き、デトロイト市は税収が大きく落ち込んで慢性的な財政難に陥っていました。
米デトロイト市・財政破綻3米デトロイト市・財政破綻4こうした状況を受けてデトロイト市当局は18日、自力での財政再建を断念して、裁判所に連邦破産法9条の適用を申請しました。 負債総額は180億ドル(日本円にして1兆8000億円)を超え、アメリカの自治体の財政破綻としては史上最大となります。

米デトロイト市・財政破綻5デトロイト市から財政支援の要請を受けていたミシガン州のスナイダー知事は、「財政に持続可能性はなく治安の悪化にも歯止めがかからない現状を踏まえると、デトロイト市は崩壊していると言える。困難でつらい決断だが再生のためにはこの選択肢しかなかった」と述べました。

デトロイト市は今後、裁判所の管理下での再建を目指すことになりますが、金融機関からの借り入れや退職した市の職員の医療や年金に充てる費用などの削減について調整を進めるものとみられます。 景気の回復と自動車産業の復活が鮮明になるなかで起きた大都市の財政破綻は、アメリカ社会に大きな衝撃を与えています。

■ GM「事業や業績への影響なし」

米デトロイト市・財政破綻6デトロイト市の財政破綻について、デトロイトに本社を構えるアメリカ最大手の自動車メーカー、GM=ゼネラル・モーターズは、「日々の事業や業績への影響は全くないと考えている。こうした日が来ることを誰も望んでいなかったが、この日がデトロイト市の再生に向けた新たな出発になると信じている。デトロイト市の再生には犠牲が伴うことをすべての当事者に理解してほしい。自動車産業が堅調であることは再生につながると考えており、GMは、これに貢献している」という声明を出しました。

■ ホワイトハウス「大統領は事態を注視」

米デトロイト市・財政破綻7デトロイト市が慢性的な財政難で資金繰りに行き詰まり、連邦破産法9条の適用を裁判所に申請したことについてホワイトハウスは18日、「オバマ大統領は、この事態を注視している。われわれはデトロイト市が再建し、アメリカの大都市の1つとしての地位を維持できるよう協力していく」とする声明を発表しました。

■ 過去最大の財政破綻

アメリカではこれまでに600以上の自治体が連邦破産法9条の適用を申請し、財政破綻しています。 このうちおととし11月には南部アラバマ州にある人口70万人のジェファーソン郡が、下水道処理施設の改修工事費が大幅に膨らみ、日本円で4100億円余りの負債を抱えて財政破綻しました。 また去年6月、西部カリフォルニア州にある人口30万人のストックトン市が、リーマンショックのあと、住宅市場の低迷などで税収が大幅に減ったため、日本円でおよそ550億円の負債を抱え財政破綻しました。 今回のデトロイト市の破綻は、負債総額でこれらの財政破綻を大幅に上回り、過去最大となっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130719/k10013145751000.html

米デトロイト市財政破綻、車海外生産で税収増えず
(日経 2013/7/19 10:53)

世界的な自動車の街として知られる米ミシガン州デトロイト市が18日、米連邦破産法第9条を裁判所に申請し、財政破綻した。負債総額は180億ドル(約1兆8千億円)超で、米自治体の破綻としては過去最大。市内に本社を置く米ゼネラル・モーターズ(GM)は復活したが、生産の海外移転などにより大量の人口流出と雇用縮小は止まらず税収は落ち込んでいた。

米自治体の破産規模では、2011年に破綻したアラバマ州ジェファーソン郡の総額40億ドル強を大幅に上回った。

ミシガン州のリック・スナイダー知事は18日、デトロイト市の破産申請を認可し「負債の規模は持続不可能な水準だ」とする声明を出した。スナイダー知事は同市の歳入のうち38%が負債の支払いや、「レガシーコスト」と呼ばれる年金、医療費負担などに費やされていると説明。対策を講じない場合、その比率は17年までに65%へ高まると指摘した。

スナイダー知事は3月、デトロイト市の財政悪化に伴い財政非常事態を宣言した。企業再生で実績がある弁護士のケビン・オーア氏を緊急財務管理者に任命。破綻回避に向けて債権者と交渉を続けてきたが、6月に一部債務の返済が不履行となった。

今後は裁判所の管理下で、債務カットなどを通じて再建を目指す。スナイダー知事は警察や消防、ゴミ収集、街灯を例に挙げ、行政サービスへの投資は続ける意向を示した。だが、すでに市民向けのサービスは一部を圧縮している。これから策定する再建案に、市職員の削減や「レガシーコスト」の一部カットなどを盛り込む可能性もある。

デトロイトにはGMのほか、米フォード・モーター、米クライスラーも近郊に本社を置く。GMは09年の経営破綻から急ピッチで復活。クライスラーもデトロイト市内の工場で増産投資を計画するなど、自動車産業の回復が鮮明だ。

だが、経営破綻に伴う税制優遇などもあり、デトロイト市の税収増加への寄与は大きくなかったもよう。同市は1960年代に起こった暴動以降の治安悪化もあり、白人を中心に近隣の自治体への人口流出が続いた。

50年前後の人口は200万人近かったが、近年は約70万人にまで縮小。自動車工場で働く中流階級も多くが郊外に居を構えており、近隣自治体と同市の税収格差が顕著になっていた。  【ニューヨーク=杉本貴司】

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1900Z_Z10C13A7MM0000/

米デトロイト市が財政破綻:識者はこうみる
(日経 2013年07月19日 08:11)

[ニューヨーク 18日 ロイター] – 米ミシガン州のデトロイト市は18日、連邦破産法9条の適用を申請した。米地方自治体の財政破綻としては過去最大規模となる。

市場関係者のコメントは以下の通り。

他都市の先例に、さらなる破綻も

<BMOプライベート・バンク(シカゴ)の最高投資責任者、ジャック・アルビン氏>

大きなサプライズではないが、問題は今後の展開だ。他の自治体の先例となる可能性がある。シカゴやカリフォルニア州の一部都市などについて懸念を抱いている関係者にとっては、デトロイトの破綻をきっかけに、州が自治体への支援を取り下げる傾向が加速する可能性があり、デトロイトほどの規模ではないにせよ、さらなる破綻申請が出る可能性があるということだ。

地方債市場は不動産市場のような面がある。多数の種類が存在し、それぞれかなり異なることから、個人的に地方債市場全体に対する見方は悪化していない。

多種類の債券処理という点で重要例

<ウエスタン・アセットのポートフォリオ・マネジャー、ロバート・アモデオ氏>

きっと単独ケースであることを願いたいだろう。市場にとっては予想外なことではないはず。この状況が織り込み済みだと思いたいだろうが、明日の動きを見極める。

異なる種類の債券、担保と無担保、年金関連の支払いなどをどう処理していくのかという意味で重要なケースだ。極めて複雑な状況で、地方債の投資家に注視されることになる。

債券利回り急上昇にはつながらず

<HJ SIMSのクレジット分析ディレクター、リチャード・ラーキン氏>

デトロイトの破綻は2011年1月から予想していたため、驚きはないが、問題解決に向けた取り組みへのミシガン州の関与がなかったことには驚いている。

デトロイトが困難に陥ったことはサプライズではない。大きなサプライズはミシガン州が支援に乗り出さないことだ。そう考えるのは私だけではないだろう。ミシガン州はこれまで、困難に陥った自治体の支援で高い評価を得ていたが、今回は手を差し伸べることを望んでいないようだ。投資家はこれを記憶にとどめるだろう。

しかし、これによって市場に衝撃が走り、債券利回りが急上昇するかというと、そうは思わない。なぜなら大方の人が予想していたためで、(破綻は)すでに市場に織り込まれている。ただ、私が間違っている場合もあるかもしれない。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE96H09F20130718?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0

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