<技術を誇る日独の中小企業、景気低迷でも売り上げ増>と嘆く朝鮮日報記事をクリップ

ここ数日、朝鮮日報が主要部品、ハイテク素材の自国の脆弱性を嘆いている。 サムスンなどの電子メーカーや韓国・自動車産業も日本の部品、ハイテク素材に依存していることは前々から指摘されていたことだが、韓国産業の対応は遅々として進んでいない。 目の前の成果は追求するが、基礎研究に時間と人を注ぎ込まない国民性が災いしているのだろう。 ノーベル賞を取れないのも同じ理由なのだが… 朝鮮日報は指摘する「iPhone5に使用されている約1000個の部品のうち40%を日本が占めている」、「韓国は液晶パネル大国だ。2000年代半ば以降、10年近くにわたり、世界の液晶パネル市場で首位に立っていたのは、サムスン電子かLGディスプレーだった…しかし、液晶は独メルク、日本のチッソなどから全量輸入している。液晶を覆うガラス基板の前後に貼り付ける偏光板は富士フイルム、コニカなど日本企業に頼っている」と。

その韓国産業の脆弱性を嘆いている朝鮮日報の記事を3本をクリップ――

● 技術を誇る日独の中小企業、景気低迷でも売り上げ増 (2013/05/02)

● 液晶パネル大国・韓国、重要部品の国産化率ゼロ (2013/05/01)

● 先端素材の世界シェア1.8%、大きく遅れる韓国 (2013/05/01)

▼記事▼

技術を誇る日独の中小企業、景気低迷でも売り上げ増
(朝鮮日報  2013/05/02 12:35)

技術を誇る日独の中小企業(朝鮮日報)ドイツのインフィニオンは、自動車半導体分野で世界2位、産業用半導体分野で同1位、セキュリティー・チップ・カード分野で同1位を誇るメーカーだ。昨年は売上高6兆ウォン(約4400億円)、営業利益1兆2000億ウォン(約900億円)を計上した。欧州の財政危機にもかかわらず、2010年に比べて売上高は21%、営業利益は65%も増加した。営業マージンを20%も残すというのは、サムスン電子の半導体部門の2倍に相当する。日本の素材メーカー、東レも昨年の営業利益が前年に比べて40%増加し、日本の素材・部品メーカーの底力を見せている。

欧州の財政危機を皮切りに始まった世界的な景気低迷の中でも、ドイツや日本の部品・素材メーカーは卓越した技術力をベースに高い市場シェアを維持している。専門家たちは、ドイツと日本の経済の真の力は、完成品メーカーよりもこれらを力強く支える隠れたチャンピオン(Hidden Champion)、いわゆる「強小企業」にある、と評価する。

技術力の源泉は圧倒的な研究人材

インフィニオンは、2万6000人の従業員のうち研究人材が実に9000人を占める。全従業員の35%が研究職なのだ。これが同社の底力の秘密だ。一方のサムスン電子は25%、現代・起亜自はわずか8%にすぎない。

インフィニオンのアジア・太平洋支社(シンガポール所在)に務める従業員は1万4000人で、欧州本社の1万1000人よりも多い。アンドリュー・チョン支社長は「シンガポールだけを見ても、全従業員1700人のうち設計やエンジニアが800人に上る。インフィニオンの全ての競争力は、これらの人材が最高の能力を発揮できるようにするところから生み出される」と話す。

インフィニオンは、アジア地域の優秀な人材を一挙に発掘し、成長するアジア市場を掌握した。チャン支社長は中国系オーストラリア人、自動車半導体本部長を務めるC・S・ソン氏は中国系シンガポール人、管理責任者はマレーシア人だ。

日本の東レの競争力も、全従業員の40%に相当する3000人の研究開発人員にある。今すぐ利益につながらないとしても、これらの人材が長期間研究に集中できるような環境が整っている。ポリアミドや炭素繊維などの技術は、30-40年前から可能性に着目し、研究開発に集中してきたため、大きな結果につながった。東レの韓国子会社「東レ先端素材」の渡邊拓生IT材料研究室長は「韓国は基礎技術や素材分野に対する研究が必要だと分かっていても、今すぐ結果が出る応用分野に集中するきらいがある。素材産業で競争力を育むためには、時間をかけて人材を育て、長期にわたって投資する先見のまなざしが必要だ」と助言する。

素材・部品の技術力で武装した強小企業

ドイツや日本には、しっかりとした技術力で武装した素材・部品関連の強小企業が多数存在する。ドイツのフランクフルトにあるボリン・アルマトレン・パブリックもその一つだ。オートメーション機器や発電機などに使用されるバルブを専門に生産する、従業員30人の小企業だ。2009年の経済危機でバルブ業界が不況に陥った際も、同社の受注は減らなかった。オーナー兼CEO(最高経営責任者)のボリン・フラッド氏は「1923年に会社を創設して以来、どんなに経済状況が悪くても10%以上、売り上げが低下したことはない。品質が優れているため、欧州だけではなく米国や中国をはじめ、うちのバルブを使っている企業は2000社に上っている」と話す。

ドイツは34万社の中小企業が輸出を行っており、全輸出企業の実に98%を占めている。世界市場シェアで1、2位を争う「強小企業」は1990年代半ばには500社にすぎなかったが、現在では1500社以上に増えた。このうち3分の2はその分野で1位を占めている。

こうした状況は、日本も同じだ。産業・研究用の微細顕微鏡分野で市場シェア70%を誇るオミクロン・ナノテクノロジーは、従業員100人のうち40%が研究開発人材だ。従業員75人の日プラは、世界中の大型水族館で使用される透明パネルの70%を供給している。ソウルの水族館「COEXアクアリウム」の水槽にも、同社製のパネルが使用されている。従業員70人のハーモニック・ドライブ・システムズは、ロボットの動作速度の制御分野で市場シェア40%を誇る。

不景気でも核心部品・素材メーカーは健在

完成品の製造では海外にイニシアチブを渡したとしても、核心部品の掌握力だけは維持していくことが大切だ。日本は米国ボーイングの最新旅客機「B787」を「準国産機」と呼ぶ。全部品の35%、特に核心素材のかなりの部分を住友精密、東レ、川崎重工業、富士重工業など日本のメーカーが担当しているためだ。B787は胴体外部が炭素複合材で作られており、軽いながらも強度が高いことで有名だが、日本の素材メーカーがなければ絶対に作り上げることができなかった。

米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に使用されている部品でも、日本製の占める割合は伸びている。日本の業界によると、最新機種である「iPhone5」に使用されている約1000個の部品のうち40%を日本が占めている。ドイツのアーヘン工科大学で博士号を取得した国民大学のホ・スンジン教授(自動車工学)は「ドイツや日本の素材・部品メーカーの技術力は、他の国が容易に入り込める領域ではない。一部の完成品メーカーが低迷するのとは異なり、産業全体での競争力は相変わらず健在だ」と話した。

シンガポール=崔元碩(チェ・ウォンソク)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/02/2013050201278.html

液晶パネル大国・韓国、重要部品の国産化率ゼロ
(朝鮮日報 2013/05/01 12:13)

液晶パネル大国・韓国、重要部品の国産化率ゼロ(朝鮮日報)韓国は液晶パネル大国だ。2000年代半ば以降、10年近くにわたり、世界の液晶パネル市場で首位に立っていたのは、サムスン電子かLGディスプレーだった。両社による液晶パネルの輸出額は今年30兆ウォン(約2兆1700億円)を超える見通しだ。

しかし、その内情を見ると、依然として「砂上の楼閣」だ。サムスン電子、LGディスプレーが生産する液晶パネルの国産化率は70%に届かない。特に一部の重要部品は国産化率がゼロのケースも多い。例えば、液晶は独メルク、日本のチッソなどから全量輸入している。液晶を覆うガラス基板の前後に貼り付ける偏光板は富士フイルム、コニカなど日本企業に頼っている。

韓国ディスプレー産業協会のチェ・ヨンデ常務は「韓国は15年遅れで液晶パネル産業に参入し、日本に追い付いたが、素材・部品の競争力ではまだ開きが大きい」と指摘した。

韓国が10年以上にわたり世界首位を守っている造船分野の重要技術も不足している。韓国の造船会社が今後の成長分野と位置付ける海洋プラントの場合、石油掘削船に搭載するドリリングパッケージはノルウェーと米国からの輸入だ。ドリリングパッケージの価格は1億ドル(約80億円)に達する。石油掘削船1隻の価格が5億-10億ドル(400億-800億円)だということを考えると、その10-20%が外国企業からの輸入に充てられている計算だ。

韓国企業はこれまで製造技術を中心に、組み立て、完成品分野で世界市場を急速に拡大してきたが、産業の根の部分に当たるハイテク素材・部品の競争力は大きく後れを取っている。

ハイテク素材・部品の海外依存

韓国政府は2000年代初めから素材・部品の海外依存から脱却するため、特別法まで制定して支援を行ってきた。01年から約2兆ウォン(約1450億円)を投じ、部品の国産化率を高めてきたことも事実だ。世界市場を狙う部品メーカーも増えている。しかし、ハイテク素材、部品の競争力は依然として弱い。

世界5位に浮上した自動車産業も例外ではない。自動車の機械部品の国産化率は98%に達するが、変速機、エンジンなどの機械装置に使われるベアリングの大半はドイツ、日本の企業から輸入している。自動車の電子装置の国産化率も低い。業界関係者は「自動車1台の電子装置に使われる半導体は250-400個程度だが、韓国で開発された半導体は3-4%にすぎず、残りはドイツ、米国、日本から輸入している」と説明した。

素材部門の状況はさらに深刻だ。最近韓国が世界首位に浮上した2次電池でも素材の海外依存が目立つ。サムスンSDIとLG化学は世界の2次電池市場でそれぞれ1位、3位だが、リチウム2次電池に使われる正極材料、負極材料、電解質、分離膜は大半を海外からの輸入に頼っている。特に正極材料の大半は日本からの輸入だ。

半導体部門でも、サムスン電子とSKハイニックスが世界のメモリー半導体需要の半分近くを供給しているが、半導体製造に使われるウエハー、金線などの重要素材は80%近くを日本から輸入している。

化学繊維分野では、防弾服に使われるアラミド繊維の原料となる素材を中国と日本から全量輸入している。航空機、スポーツ用品に使われる炭素繊維は素材の国産化率が5%にすぎない。素材の対日依存度が高まり、素材部門の対日貿易赤字は2001年の44億ドルから昨年の119億ドルへと10年間で3倍近くに増えた。

生き残りには技術確保が重要

素材・部品の技術競争力確保は、企業の生き残りと直結した課題として浮上している。米化学大手デュポンと韓国のコーロンインダストリーがアラミド繊維の技術をめぐり争った訴訟で、米裁判所が今年8月末、デュポン勝訴の判決を下したことが代表例だ。裁判所はコーロンに1兆ウォン(約720億円)の賠償を命じる一方、今後20年間にわたりアラミド繊維の生産と販売を禁止する判決を下した。米国の保護貿易主義の流れも背景にあるが、基本的には基礎技術の確保でコーロンが遅れていることが原因だ。

産業研究院の張允鍾(チャン・ユンジョン)成長動力産業研究センター長は「ハイテク素材の重要基礎技術の確保が産業の未来を左右する時代だ。国家レベル、企業レベルでの備えが求められる」と述べた。高麗大の陳政一(チン・ジョンイル)碩座(せきざ)教授(寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授)は「重要な基礎技術の確保は今後の企業の生き残りに向けた課題だ」と指摘した。

崔源奎(チェ・ウォンギュ)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/01/2013050100892.html

先端素材の世界シェア1.8%、大きく遅れる韓国(朝鮮日報)先端素材の世界シェア1.8%、大きく遅れる韓国
(朝鮮日報 2013/05/01 12:08)

高付加価値の先端ハイテク素材の輸出市場で、韓国の世界シェアは1.8%にすぎないことが分かった。高い生産競争力で韓国の輸出規模は昨年、世界6位に成長したが、産業を支える素材技術力では主要国に大きく遅れている。このため、専門家は素材と部品の競争力を高められなければ、必然的に産業構造は弱いままで、技術分野では従属国にとどまりかねないと懸念している。

本紙と現代経済研究院が昨年の各国のハイテク素材輸出額に基づき、世界の輸出市場におけるシェアを分析した結果、輸出市場全体の規模3940億5000万ドル(約31兆2000億円)に対し、韓国の輸出額は70億8600万ドル(約5600億円)で、全体の1.8%を占めるにとどまった。

調査対象は64品目で、経済協力開発機構(OECD)が米国、日本、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オランダの6カ国で生産されている素材のうち、研究開発投資の割合が高い素材を選び出したものだ。例えば、液晶テレビや携帯電話端末などに使われるフレキシブル回路基板の原材料となるポリイミドフィルムなどが対象に含まれている。

韓国のハイテク素材のシェアは、2000年(1.8%)から12年間、全く向上していない。一方、技術大国のドイツのシェア(12.6%)は韓国の7倍だ。米国(9.9%)、日本(5.4%)も韓国を大きく上回っている。特に最近、部品・素材分野への投資を増やしている中国のシェアは6.9%に急成長し、韓国の3.8倍に達した。2000年時点で中国のシェアは3.4%だったが、倍に成長したことになる。

韓国ではハイテク素材の対日依存度が上昇を続け、日本からの輸入割合が2000年の43.5%から昨年には57.8%に上昇したことが分かった。日本からのハイテク素材輸入額は00年の10億ドル(約790億円)から昨年は58億ドル(約4600億円)に増えた。

一方、108品目を対象に調べた部品市場では、世界の輸出市場に占める韓国のシェアが5.8%で、素材よりは高かった。しかし、米国(8.9%)、日本(7.5%)、ドイツ(7.3%)にはやはり及ばない。

現代経済研究院のチョ・ギュリム研究員は「素材産業は技術格差により、参入障壁が高い産業だ。製造業種の大半で開発途上国との格差が縮小する中、韓国は素材競争力を高めなければ、中進国のジレンマに陥りかねない」と指摘した。

崔源奎(チェ・ウォンギュ)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/01/2013050100889.html?ent_rank_news

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