日本の国粋主義者による痛い指摘(朝鮮日報)▽やっと気付いたか、韓国よ、うぬぼれて錯覚していたことを…

今日の朝鮮日報のコラム記事「日本の国粋主義者による痛い指摘」は朴正薫(パク・チョンフン)副局長兼企画エディター による執筆だが、その最後はこう締めくくられている――「腹が立つが、日本の国粋主義者のあざけりを目にして、逆に気分はすっきりした。 何も考えず北朝鮮リスクを育ててきた19年という無駄な歳月が惜しまれ、高齢化の爆弾をなすすべもなく傍観する今ののんきな状況が怖くなる。 何よりも、一部大企業の成功に酔いしれ、日本に完全に追い付いたかのようにうぬぼれて錯覚していたことが、あまりにも痛い。

このコラム記事で日本のある月刊誌の記事を引用している――「日本の国粋主義陣営の主張を代弁する月刊誌のS誌は、最新号に注目すべき記事を載せた。「日韓に次いで『日中再逆転』へ!」というフレーズに続けて「中国と韓国『没落の宴』」というタイトルを大きな活字で載せた…」そしてその指摘が、悔しいが的(まと)を射ている、と朝鮮日報のコラム記事は認めている。 引用されている“S誌”とは「SAPIO」のことで、その4月号の記事をさしている。 4月号はこういうものなのだったのだが――

SAPIO 4月号SAPIO 4月号 目次

  • 1 TPPの是非を論じる前に「農業が潰れる」の真偽を検証せよ
  • 2 再逆転 いま中国と韓国で人類史上最高スピードで進む「ハイパー高齢化」こそ「日韓」「日中」再逆転の鍵だ/富坂聰
  • 3 環境汚染 「PM2.5」だけじゃない! 環境汚染は2015年にピークを迎え、経済は逆回転し始める/原嶋洋平
  • 4 軍事費 巨大戦力、ハイテク兵器は両刃の剣 人民解放軍が人民の富を食らい尽くす/井上和彦
  • 5 雇用 通勤4時間、月収1万5000円、2m2で寝起き 一流大出身でも「アリ族」が抜け出せない就職蟻地獄/北村豊
  • 6 腐敗 秘密宴会1本27万円の茅台酒で「カンペー!」 中国の「官官接待」「賄賂」文化が国を蝕む/福島香織
  • 7 食糧・水 13億人の巨大な胃袋と渇きを満たす食糧と水はもはや確保できない/柴田明夫
  • 8 経済 “パクリ商法”と政府の保護政策で売る韓流ビジネスモデルはアベノミクスで崩壊寸前/室谷克実
  • 9 軍 ロッカーは化粧品の山、訓練中にSNS、ゲーム 韓国版“ゆとり世代”兵士では国を守れない/黒田勝弘
  • 10 雇用事情 憧れの財閥は「狭すぎる門」で大半は一生貧困「夢も希望もないウリ社会」の実態/平井敏晴
  • 11 北朝鮮リスク 金正恩は命懸けのチキン・ゲームに打って出た 朴政権はこの危険な賭けから降りられない/辺真一

では、朝鮮日報のコラム記事を掲載しよう。 とくと読んで頂ければ幸いである――

【コラム】 日本の国粋主義者による痛い指摘
(朝鮮日報  2013/04/21 09:51)

朴正薫(パク・チョンフン)(朝鮮日報)今から19年前に、当時の金日成(キム・イルソン)政権が初めて核による脅迫を行って以来、韓国には北朝鮮の振る舞いを正す時間と機会があった。韓国が断固たる原則に基づき一貫した対応をしていれば、北朝鮮は少なくとも今のように聞く耳を持たないやくざな振る舞いはできなかっただろう。しかし韓国は金までばらまいて19年という歳月を無駄に過ごし、北朝鮮を統制不可能な爆弾に育て上げた。今、韓国は北朝鮮から頻繁に脅迫されているが、国内では経済が病み、対外的な信頼度という点でも危うい状況だ。「北朝鮮リスク」は、韓国が天罰のように抱えていくべき足かせとなった。

日本の国粋主義陣営の主張を代弁する月刊誌のS誌は、最新号に注目すべき記事を載せた。「日韓に次いで『日中再逆転』へ!」というフレーズに続けて「中国と韓国『没落の宴』」というタイトルを大きな活字で載せた。東北アジア3カ国間の国力競争で韓中の躍進が終わり、日本が再び優勢になったというのが要旨だ。S誌が韓国没落の根拠の一つに挙げたのが、北朝鮮リスク。韓国は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第1書記が進める核挑発のチキンゲームで追い詰められ、ここから脱出する道はない、というわけだ。

S誌は、日本の戦闘的国粋主義者の「本音」を代弁してきた雑誌だ。韓国を感情的に非難してきたS誌が「韓国没落」を叫ぶのは、今に始まったことではない。しかしS誌が主張する韓日再逆転の論理は鋭かった。部分的な誇張や飛躍はあるものの、韓国人が漠然と感じてきていた急所を、S誌は荒っぽく突いていた

北朝鮮リスクと共にS誌が主張する韓国の弱点は、技術力なき製造業の基盤のもろさだ。韓国は、技術者が疎んじられる文化を持ち、日本にように厳しい職人精神がなく、その結果、中心的技術力を蓄積できていないというのだ。そんな韓国の製造業が躍進できたのは、国中が犠牲になって実現したウォン安のおかげだった。しかし安倍政権が円安政策を推し進めるや、為替バブルははじけ、韓国式ビジネスモデルは崩壊の危機に直面した、とS誌は主張した。

さらに致命的な弱点は、超高速で進む高齢化という時限爆弾だ。韓国は、十分に金持ちになってもいない状態で高齢化の爆弾を抱えた。日本は、所得4万ドル(現在のレートで約391万円、以下同じ)の時代を迎えてから高齢化が本格化したが、韓国はその半分の2万ドル(195万円)で、日本よりもさらに速く高齢化時代がやって来る。S誌の結論は、呪いに近い。「人類史上最高の速度で」進む高齢化のため、韓国は沈没を免れないという。

日本の国粋主義者のゆがんだ韓国こき下ろしだと、笑い飛ばすことができればいい。しかし、技術力の面で世界に通ずる企業が、韓国に何社あるだろうか。大企業は、ウォン安の恩恵を享受しながらも、利益を分配するどころか逆に下請け企業を絞り上げるばかりだった。この瞬間にも、北朝鮮リスクの非常ベルが鳴り、高齢化の秒針はスピードを増している。宿命のような国家の災難から脱出する方法を見いだせない限り、韓国は永遠に日本に追い付けない

今や韓国は、日本と繰り広げる国力競争で新たな転換点を迎えたようだ。韓国は一生懸命に走り、2000年代になって日本との国力格差は急速に縮まった。日本を追い越すという悲願がようやく視野に入ってきたかに見えた。

しかし現在の状況は、韓国の期待が錯覚だったことを示している。経済には急ブレーキがかかり、3%成長も難しいほどになった。家計負債や就職難、貧富の格差、福祉需要といったあらゆる問題が、複雑にもつれ合ったままわれわれの前に横たわっている。一体どこから、どのように解決の糸口を探すべきなのかも分からない、総体的な苦境に陥った。

日本は安倍政権発足後、反転のきっかけを見いだしたように思える。無制限に金を出してデフレを脱出するという「アベノミクス」は、実に単純な量的処方であり、成功するかどうかも不透明だ。それでも、取りあえずこの無謀な政策は受け入れられている。景気が良くなると、各企業は稼いだ金を社員に分配しようと賃上げに乗り出した。政治のリーダーによる決断が、日本全体に好循環の連鎖をもたらしたわけだ。リーダーシップとは、このように一国の雰囲気をがらりと変える。

かつて日本がうらやんでいた韓国の得意技は、強力なリーダーシップだった。政治権力が主導権を握って国のエネルギーを結集させ、短期間で日本に追い付いた。しかし今は正反対だ。日本は、安倍政権のリーダーシップが国の活力をよみがえらせる求心点の役割を果たしている。しかし韓国は、深刻なリーダーシップの危機に陥った。大統領のリーダーシップは人事のごたごたにより台無しにされ、国全体が党派とイデオロギーによって切り裂かれ、きちんとしたものがない。

腹が立つが、日本の国粋主義者のあざけりを目にして、逆に気分はすっきりした。何も考えず北朝鮮リスクを育ててきた19年という無駄な歳月が惜しまれ、高齢化の爆弾をなすすべもなく傍観する今ののんきな状況が怖くなる。何よりも、一部大企業の成功に酔いしれ、日本に完全に追い付いたかのようにうぬぼれて錯覚していたことが、あまりにも痛い。

朴正薫(パク・チョンフン)副局長兼企画エディター

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/21/2013042100215.html

朝鮮日報の記事は1週間で有料版に切り替わってしまい、無料閲覧できなくなるので、記事のキャプチャ画像もリッピングしておきましょう(画像クリックで拡大)――

朝鮮日報_20130421-1朝鮮日報_20130421-2

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