<東日本大震災2年>500人以上が病気で休職、被災自治体|問題山積、人手不足、過重労働、ストレス、うつ⇒長期休職…自殺者も出ている

NHKニュース(3月12日)の報道によると、震災で被害を受けた岩手・宮城・福島の沿岸部の自治体では、今年度だけで少なくとも500人以上の職員が病気を理由に長期間、仕事を休み、このうち半数以上はうつ病などの精神疾患だったという。 また、同様の報道を朝日新聞も3月8日の朝刊でしていたが、それによると数名の自殺者も出ているという。 慢性的な人手不足のなか復興事業が進むにつれて、被災自治体の現場職員に負担がかかっている。 国や他県からの長期的な支援が必要なのだが…

以下、NHKニュースと朝日・3月8日朝刊の記事をクリップ――

東日本大震災2年<疲弊する自治体>1被災自治体 500人以上が病気で休職
(NHK 3月12日5時42分)

震災で被害を受けた岩手・宮城・福島の沿岸部の自治体では、今年度だけで少なくとも500人以上の職員が病気を理由に長期間、仕事を休み、このうち半数以上はうつ病などの精神疾患だったことがNHKの調べで分かりました。 復興事業が進むにつれて現場の職員に負担がかかり、長期的な支援が必要な実態が浮き彫りになっています。

東日本大震災2年<疲弊する自治体>2NHKが岩手・宮城・福島の37の沿岸部の自治体に取材したところ、去年4月から今年1月までに病気を理由に1か月以上仕事を休んだ職員は、集計がなかった宮城県南三陸町を除いて522人に上ることが分かりました。 休職した職員を自治体別に見ますと、▽仙台市が134人と最も多く、次いで、▽福島県いわき市が100人、▽宮城県石巻市が52人、▽宮城県気仙沼市が35人などとなっています。 また、このうち、うつ病などの精神疾患は57%に当たる296人でした。 ▽仙台市が82人、▽福島県いわき市が48人、▽宮城県石巻市が28人、▽宮城県気仙沼市が15人などとなっています。

東日本大震災2年<疲弊する自治体>3生活環境の変化や体調の悪化などから、震災後、退職する職員も相次いでいて、その数は▽おととし4月から去年3月までに699人、▽去年4月から今年1月までに213人に上っています。 各自治体には、全国から1300人を超える応援の職員が派遣されていますが、まだ必要な数には足りていないということです。

東日本大震災2年<疲弊する自治体>4復興事業が進むにつれ、仕事の量とともに、専門知識を必要とする複雑な業務も増えて現場の職員に負担がかかっていて、職員のサポート体制の充実など、長期的な支援が課題になっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130312/k10013132001000.html

東日本大震災2年<疲弊する自治体>朝日1被災42市町村、休職400人超す 
新年度、600人足りない見込み
(朝日 3月8日朝刊1面)

東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の42市町村で、心理的な理由による職員の休職が400人を超えている。震災ストレスや復興事業の増加による激務のためという。一方、新年度に不足すると見込む職員は計600人近くにのぼった。

3県の沿岸部と東京電力福島第一原発事故で避難区域となった42市町村に2月1日時点で聞いたところ、6カ月以上の休職者が122人、6カ月未満が307人だった。県別では宮城300人、福島93人、岩手36人だった。このほか、医師のカウンセリングを受けるなど「要経過観察者」は72人だった。

42市町村の全職員に占める休職者の割合は平均1・6%。財団法人「地方公務員安全衛生推進協会」(東京)が全国の主な自治体を調査した休職者の比率1・2%を上回った。

犠牲者が3900人を超す宮城県石巻市が2%(休職者32人)、500人以上の岩手県宮古市が3・2%(同22人)など、被害が大きかった自治体で目立つ。

石巻市は「復興事業で仕事量は何倍にもなっている。職員が足りずに負担が増える中、震災で親しい人や家族を亡くし、二重に心の負担を抱える職員もいる」と話す。

一方、42市町村に新年度に不足している職員数を聞いたところ、計1404人の増員が必要としている。東京、兵庫、福岡、愛知など各地からの派遣で補えるのは824人で、580人が不足している。

新年度予算が震災前の2・8倍になった宮古市は「用地交渉などの事業に職員が足りず、多いほど助かる」。原発事故で全町民が避難中の福島県富岡町は「新年度から工事が始まる場所も増え、事務量も増える。広範囲の職種で不足している」と話す。

東日本大震災2年<疲弊する自治体>朝日2疲弊する役所 心病む職員、退職・自殺も 被災地の市町村
(朝日 3月8日朝刊3面)

過労やストレスによる被災地の自治体職員の休職が目立っている。復興事業の本格化に伴い、さらに負担が大きくなることが懸念され、心のケアに力を入れる市町村が増えている。

「家族宛てに遺書を書いていた」。津波と原発事故に見舞われた福島県南相馬市。40代男性職員は2月、知人にこう打ち明けた。

事故後、30キロ圏内に避難指示が出され、震災4日目に自衛隊に言われて市役所から退避した。職員は家族を市外へ避難させ、自らは市内に残る住民の対応にあたった。遺書を書いたのはその頃だった。

自治労福島県本部の調べでは、南相馬市で2011年度、123人が定年前に退職した。前年度の7倍近い。過労によるストレスや精神疾患が要因とみられるという。除染や農作物などの汚染問題が生じた中通りの自治体でも早期退職者が急増。県全体では11年度、前年度より161人多い457人が早期退職した。

怒った住民にカウンターを飛び越えて詰め寄られたり、罵声を浴びせられたりするのに耐えられないケースが目立つという。今野泰書記長は「早期退職の予備軍は多い」と話す。

岩手県内では、他の自治体からの応援職員2人が自殺した。1月3日、兵庫県宝塚市から、昨年10月から半年の予定で大槌町に派遣されていた職員(当時45)が仮設住宅で亡くなった。昨年、宝塚市の上司に「自分が役に立っているのか」という趣旨の話をしていたという。

昨年7月には、岩手県陸前高田市に盛岡市から派遣されていた男性職員(当時35)が自殺。4月に志願して赴任したが、仕事がうまくいかないことを悩む遺書が残されていた。専門外の漁港設計などが担当だった。戸羽太・陸前高田市長は「親しい人を2、3人で派遣してもらうなど、精神面に配慮していく必要がある」と話す。(笠井哲也、杉村和将)

■ 復興進み業務増

復興が進むにつれ、被災自治体は職員不足への不安を強めている。

宮城県気仙沼市は正職員約790人。震災後に新設した土地区画整理室は、全16人のうち東京都や愛知県の応援が14人を占めるなど、他の自治体から約140人の派遣を受けている。新年度はさらに事業が増えるため、200人の応援が必要という。

だが、安倍政権の唱える国土強靱(きょうじん)化が心配だ。国内で一斉に公共事業が始まれば各自治体に余裕がなくなりかねない。菅原茂市長は「職員派遣に影響がないとも限らない」と懸念を示す。

自治体は職員の心のケアに力を入れている。

死者・不明者が3900人を超す宮城県石巻市。全職員約1600人への健康調査で昨年6月、約2割が不眠と体調不良を訴えた。昨年5月以降、職員のカウンセリングや健康調査にあたる臨床心理士を任期付き職員として雇っている。臨床心理士の野口修司さん(30)は「家や家族が被災し、業務が増えて限界がきている職員もいる」。カウンセリングで「無理しないで、と今の石巻では無責任に言えない」といい、「自分の出来る範囲の無理をしましょう」と助言するよう心がける。

陸前高田市では昨年9月、専門業者に委託して職員のメンタル調査をした。悩みなどの回答をもとに自殺願望の兆候を示す「希死アラーム」というチェック欄を設け、職員の様子の変化に気を配る。

岩手県立大の青木慎一郎教授(精神保健学)は「本格的な復興段階に入ると、負担が重くなり、抑うつ状態の割合が高くなる恐れがある。これから特に注意しなければならない」と話す。(青瀬健、長嶋晶子)

■ 被災自治体の声 ※朝日新聞社の調査から

○災害復旧にかかわる土木職、保健師などの専門職が足りない

○派遣職員の自殺が影響したのか、他の自治体から「苦労する場所には応援職員は出せない」と言われた

○2013年度から本格的な復興・復旧作業で事務量が増えるため広範囲の職種で職員不足が懸念される

○全ての職種で職員が不足し、適正な必要職員数を把握するのは難しい

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