日本人初「工学のノーベル賞」授賞、奥村名誉教授・金沢工大|旧電電公社研究員時代に「セルラー方式」に貢献した「奥村モデル」を確立した…

世界に先駆けて移動式携帯電を実用化したのは日本なのだ。 それを実現させたのが旧電電公社(現NTT)の研究員として「奥村モデル」を確立、セルラー方式に貢献した奥村善久(おくむらよしひさ)そのひとだ。 「工学分野のノーベル賞」とされる全米技術アカデミーの「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」を、現在は金沢工業大の名誉教授(86)である奥村善久氏が受賞した。 このドレイパー賞、これまでにインターネットや光ファイバーの開発者など38人が受賞しているが、そのうち4人が後にノーベル賞を受賞している。 そのため、「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれている。 奥村先生、おめでとうございます! 日本にはスゴイ人が一杯いる!!!

今回の受賞の対象になった研究成果というのは奥村先生が35才~49才(電電公社時代の1961~1975年)の時のものだ。 その当時、アメリカが圧倒的に物と技術を独占し、日本にあるのは熱意と知恵だった。 なせば成る。 「為(な)せば成る、為(な)さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為(な)さぬなりけり」(米沢藩主・上杉鷹山)

ドレイパー賞・奥村名誉教授・金沢工大ドレイパー賞・奥村名誉教授・金沢工大4ドレイパー賞・奥村名誉教授・金沢工大5(願わくは、存命中にノーベル賞を先生に….)

この受賞は1月の時点で既に分かっていた。 今回、ニュースになったのは「ドレイパー賞」のj授賞式が2月19日にアメリカで行われたからだ。 金沢工業大学のHPは1月19日にこのウような記事を掲載していた――

奥村善久名誉教授が工学分野のノーベル賞と言われる「2013 Charles Stark Draper Prize」を日本人研究者として初めて受賞
(金沢工業大学(K.I.T = Kanazawa Institute of Technology) 2013年1月17日)

ドレイパー賞・奥村名誉教授・金沢工大3金沢工業大学の奥村善久名誉教授がこのたび工学分野のノーベル賞と言われる「2013 Charles Stark Draper Prize」(2013年チャールズ・スターク・ドレイパー賞)に日本人研究者として初めて選定されました。

「受賞理由:世界初の携帯電話ネットワーク、システム、標準規格に対する先駆的貢献」

Charles Stark Draper Prizeは、National Academy of Engineering(全米技術アカデミー。所在地 米国ワシントン.D.C.)が、生活の質を大きく向上させ、社会に多大なインパクトを与えた業績を持つエンジニアを表彰するもので、工学分野のノーベル賞と呼ばれています。

携帯通信技術により、私たちは、どの場所からもコミュニケーションができ、ボタンひとつで無数の情報にアクセスすることが可能となりました。このたびの「2013 Charles Stark Draper Prize」では、この携帯電話の創出に多大な貢献のあった5名のエンジニアが選出されました。*3
奥村名誉教授の研究成果は、1979年のNTTによる世界初の商用携帯電話網構築に道を拓くとともに、携帯電話の基地局を効率よく設置する上で欠かせないデータとして世界各国で役立てられています。

(受賞式は2013年2月19日(火)ワシントン.D.C.にて行われます。)

http://www.kanazawa-it.ac.jp/kitnews/2013/1192218_3527.html

*National Academy of Engineering(NAE)
⇒ http://www.nae.edu/Activities/Projects/Awards/DraperPrize/67245/67334.aspx
⇒ http://www.nae.edu/Activities/Projects/Awards/DraperPrize/67245.aspx

▼ 以下、報道記事――

日本人初の「工学のノーベル賞」
(NHK 2月20日 15時37分)

「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれるアメリカの賞の受賞者に、携帯電話の実用化に貢献した金沢工業大学の奥村善久名誉教授が、日本人として初めて選ばれ、首都ワシントンで授賞式が行われました。

「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」は、アメリカの研究機関「全米技術アカデミー」が毎年、実用的な技術の進歩や社会の発展に貢献した研究者に贈っている賞です。 ことしの受賞者には、金沢工業大学の奥村善久名誉教授が日本人として初めて選ばれ、19日、首都ワシントンで行われた式典でメダルが授与されました。

奥村名誉教授は、電電公社、現在のNTTの研究所で、世界で初めてとなる携帯電話が自動車電話として日本で実用化された際に使われた「セルラー方式」と呼ばれる技術の開発などに貢献したことが評価され、アメリカの研究者らほかの4人と共に、ことしの受賞者に選ばれました。 この賞は、これまでにインターネットや光ファイバーの開発者など38人が受賞していますが、このうち4人がのちにノーベル賞を受賞しており、「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれています。

受賞について、奥村名誉教授は「携帯電話が、まさか子どもが持つほどまでに普及するとは思っていませんでした。自分の仕事に全力で取り組んだ結果、社会の役に立つ技術に発展したことは本当に光栄です」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130220/k10015650421000.html

奥村氏に「工学のノーベル賞」 ドレイパー賞授賞式
(日経 2013/2/20 11:25)

「工学分野のノーベル賞」とされる全米技術アカデミーの「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」の授賞式が19日、米首都ワシントンで開かれ、現在の携帯電話網の基礎となる技術を開発した金沢工業大の奥村善久名誉教授(86)にメダルが授与された。

同賞の日本人受賞は初めて。地形条件によって変化する電波の伝わり方を40年以上前に詳細に調べて体系化し、日本だけでなく世界の通信網構築に役立ったことが高く評価された。

「何が必要になるか常に先を見据えた研究を続けてきた。成果が認められてうれしい」と奥村氏。「携帯電話がビジネスに活用されることは当時から予想していたが、子供にまで広く使われる世界が来るとは想像していなかった」と語った。

授賞式ではアカデミーの会員ら約400人が大きな拍手を送り、奥村氏をたたえた。副賞50万ドル(約4700万円)は携帯電話の実現に尽力し、奥村氏と共に受賞した米国や欧州の研究者らと5等分される。

奥村氏は金沢市出身。電電公社(現NTT)時代に上司を説得して移動体通信の基盤技術の研究を開始。測定機を積んだ車で関東一円を走り、地形や障害物の電波への影響を調べて「奥村モデル」と呼ばれる成果にまとめた。

1971年に効率的な基地局の設置方法を示した論文を共同発表。電電公社が79年に世界で初めて始めた自動車電話の商用サービスにつながった。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2000X_Q3A220C1CR0000/

奥村 善久(おくむら よしひさ、1926年7月2日)とはどんな人なのか?
☛ 日本の工学者。電波の伝播の研究に取り組み、電波が伝わる環境を独自に分類した経験則である「奥村モデル(奥村カーブ)」(或いは、奥村カーブを式に表した「秦モデル」と併せて「奥村-秦モデル」)の構築で知られる。石川県金沢市生まれ。

1947年旧制金沢工業専門学校(現在の金沢大学理工学域電子情報学類)卒業。 通商産業省勤務を経て、1950年日本電信電話公社入社。在職中の1961年‐75年に、自動車に移動局を搭載し、基地局から半径100キロの圏内を走行しながら送受信する実験などを通じて、距離や地形による電波の伝播伝送の変化を研究。その結果、通話量の多い市街地などは基地局からの半径を小さく、郊外では大きくして電波の密度を変える通信エリア設定など、現代の携帯通信の基となるシステムも構築した。1970年には電電公社の移動無線通信室長に就任する。1975年には東芝日野工場に移り、新移動体通信システム・機器の開発に従事する。1979年金沢工業大学工学部教授に就任。2000年に退職し、現在、金沢工業大学名誉教授。 2005年、瑞宝双光章を受章。 2013年、工学分野のノーベル賞とも呼ばれるチャールズ ・スターク・ドレイパー賞を、日本人で初めて受賞する。 Wikipedia ⇒  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%A5%E6%9D%91%E5%96%84%E4%B9%85


金沢工業大学の奥村名誉教授、「工学分野のノーベル賞」を受賞
(ITpro 2013/02/20)

金沢工業大学名誉教授の奥村善久氏は米国時間の2013年2月19日、米ワシントンで開かれた全米工学アカデミー(National Academy of Engineering)の授賞式で「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」を受賞した。同賞は工学の発展に貢献した人物に授与され、「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれる。日本人研究者の受賞は今回が初めて。

奥村氏は日本電信電話公社(現NTT)で移動無線研究室長などを務め、世界初の自動車携帯電話ネットワーク/システムの構築と標準規格化に貢献したことが評価された。特に移動通信の電波伝搬特性の解明においては、VHF帯からUHF帯までの広い周波数帯の電波を用いた屋外送受信実験を様々な環境で繰り返し、100kmまでの範囲での受信電界強度曲線とサービスエリアを推定する手法を確立した。

奥村氏が発表した電界強度曲線は国際電気通信連合(ITU)の国際無線通信諮問委員会(CCIR)勧告として採用され、「奥村カーブ」の名称で高く評価されているという。携帯電話システムの無線回線設計では現在も奥村カーブを基礎とした伝搬推定式が活用されており、エリア品質の調査や最適化でも奥村氏による屋外実験データの分析手法が役立っている。このほか、800MHz帯活用の本格的な自動車電話サービスの実現に至る新方式を構想するなど、自動車携帯電話ネットワーク/システムの基礎を構築した。

なお、過去には集積回路の発明者のジャック・キルビー(ノーベル物理学賞も受賞)、GPS開発者のアイバン・ゲッティング、「パソコンの父」と呼ばれるアラン・ケイ、World Wide Webを考案したティム・バーナーズ・リーなども受賞している。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130220/457581/?top_tl1

「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」のウエッブ・サイトがあるので早速いってみた。 このようにプレス・リリースが掲載されていた ――

Mobile Phone Pioneers Receive Draper Prize, Engineering’s Top Honor

CAMBRIDGE, MA – The mobile phone pioneers who laid the groundwork for today’s smartphone will be presented with engineering’s highest honor during a Feb. 19 ceremony in Washington.

The National Academy of Engineering (NAE) will honor Martin Cooper, Joel Engel, Richard Frenkiel, Thomas Haug, and Yoshihisa Okumura with the Charles Stark Draper Prize, which annually recognizes engineers whose accomplishments have significantly benefited society, and is considered the Nobel Prize of engineering. The prize includes a $500,000 award.

The idea for cellular phones grew out of exploration that began in the 1940s at AT&T and Bell Labs. Joel Engel and Richard Frenkiel of Bell Labs were among the earliest engineers to develop a plan for a network of low-power transmitters that came to be known as cells.

Later improvements that enabled mobile users to make and maintain calls while traveling over wider areas came from the work of Yoshihisa Okumura of Nippon Telegraph and Telephone Basic Research Laboratories in Japan, and Thomas Haug of Nordic Mobile Telephony.
Martin Cooper, who led Motorola’s mobile phone research, made the first call on a hand-held cell phone in 1973.

The Charles Stark Draper Prize was established and endowed by Draper Laboratory in 1988 in tribute to its founder, Dr. Charles Stark Draper, who pioneered inertial navigation. It honors those who have contributed to the advancement of engineering and to improve public understanding of the importance of engineering and technology.
ドレイパー賞・奥村名誉教授・金沢工大2Draper Laboratory, which celebrates its 80th anniversary in 2013, is a not-for-profit, engineering research and development organization dedicated to solving critical national problems in national security, space systems, biomedical systems, and energy. Core capabilities include guidance, navigation and control; miniature low power systems; highly reliable complex systems; information and decision systems; autonomous systems; biomedical and chemical systems; and secure networks and communications.

http://www.draperprize.org/news.php

この受賞の件に関し英字紙ウェッブ版を調べてみたがあまり報道されていなかった、詳しく報道していたのは4-tradersのこの記事あたりか?

Nippon Telegraph And Telephone Corp : Former NTT Laboratory Leader Wins U.S. National Academy of Engineering Award – Dr. Yoshihisa Okumura Becomes First Japanese Scholar to Receive Charles Stark Draper Prize –

(02/20/2013| 01:40am US/Eastern)

Former NTT Laboratory Leader Wins U.S. National Academy of Engineering Award
– Dr. Yoshihisa Okumura Becomes First Japanese Scholar to Receive Charles Stark Draper Prize –
TOKYO, JAPAN, February 20, 2013 — Nippon Telegraph and Telephone Corporation (NTT) and NTT DOCOMO, INC. announced today that Dr. Yoshihisa Okumura, a former leader of the mobile radio laboratory at then Nippon Telegraph and Telephone Public Corporation (NTT Public Corporation) and currently professor emeritus at Kanazawa Institute of Technology, became the first Japanese individual to win the 2013 Charles Stark Draper Prize for pioneering contributions to the world’s first cellular telephone networks, systems and standards.

The Charles Stark Draper Prize, often referred to as the Nobel Prize of engineering, has been awarded for outstanding achievements in engineering since 1989. Along with Dr. Okumura, four others were awarded for contributions to the development of cellular telephony this year. They received their awards in a ceremony at Union Station in Washington, D.C. on February 19, 2013 (U.S time).

Among Dr. Okumura’s significant contributions during his tenure at the Electrical Communications Laboratory of NTT Public Corporation, he helped elucidate radio propagation characteristics in mobile communications and formulate the basic cellular telephone network and system concept leading to a high-capacity automobile communication system on the 800 MHz frequency band.

In work concerning radio propagation characteristics, he experimented extensively with the transmission and reception of radio signals in various field environments using different frequencies on a broad range of VHF and UHF bands. Based on data he obtained in these field experiments, he established methods to estimate curves of the received field strength and service areas with respect to distances in the range of 1-100 kilometers in 1968.

His highly acclaimed field strength curves were adopted as a Comit? Consultatif Internationale des Radiocommunications (CCIR) recommendation by the International Telecommunication Union (ITU). The “Okumura Curves” have been used for the practical design and establishment of various mobile radio systems the world over. Propagation prediction formulae based on the Okumura Curves are used in the radio link design for current mobile phone systems. Also, his methods for analyzing data from field experiments are widely used for area-quality assessment and optimization.

NTT and NTT DOCOMO laud Dr. Okumura for helping to pave the way for the world’s first fully integrated commercial cellular telephone network and system. In the spirit of Dr. Okumura’s pioneering work, the two companies continue to devise innovative telecommunication services through their research and development activities and pursuit of international standardization.

http://www.4-traders.com/NIPPON-TELEGRAPH-AND-TELE-6492476/news/Nippon-Telegraph-And-Telephone-Corp-Former-NTT-Laboratory-Leader-Wins-U-S-National-Academy-of-Eng-16245214/

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