中国の大気汚染、日本も警戒レベル⇒ぜんそくや脳梗塞にリスク|汚染物質が付着して飛来する黄砂に用心!

中国の大気汚染によるPM2.5の日本への飛来は黄砂の飛来と連動して3月から6月がピークになるとみられている。 汚染物質が付着して飛来する黄砂に用心が必要だ、ぜんそくや脳梗塞でリスクが高まるようだ(掲載記事参照)。 黄砂への対処法に関する日経記事クリップし掲載した。 黄砂の対応に役立てばよいが…   また、中段に九州大学竹村准教授による大気微粒子の拡散シミュレーションSPRINTARS(スプリンターズ)による週刊予測(簡易版)、週刊予測・動画・大気汚染粒子、週刊予測・動画・黄砂へのリンクを掲載した――

中国大気汚染・北京・天安門黄砂の対処法

中国の大気汚染、日本も「警戒レベル」 ぜんそくや脳梗塞にリスク
汚染物質、黄砂に付着して飛来
(日経 2013/2/4 7:00)

中国で有害物質を含んだ濃霧が発生するなど大気汚染が社会問題となり、日本への影響が懸念されている。1月末、上空を流れる偏西風に乗って運ばれたとみられる汚染物質によって、西日本では一部の項目で環境基準を超えた。健康被害が出る水準にはないが、春先になって風向きが西よりに変われば、日本に来る汚染物質は大幅に増える。子どものぜんそくを悪化させたり、脳梗塞のリスクを高めたりすると指摘した研究もあり、病気を持っている人は対策が必要になりそうだ。

中国大気汚染・日経2-4_1 1月31日、大分市やその周辺で白く霧がかかったようになって見晴らしが極端に悪くなる煙霧(えんむ)が観測された。「強い偏西風の影響でアジア大陸から大気汚染物質が運ばれてきた可能性が高い」と専門家はみる。

九州や中国、近畿地方では、1月30日ごろから直径2.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の微小粒子状物質(PM2.5)が増え始めた。31日は九州にある観測地点のほとんどで高い値が記録された。PM2.5は浮遊粒子状物質(SPM)の中で特に粒子が細かいもので、吸い込むと肺の奥まで入り込み、肺がんなど呼吸器や循環器の病気の原因になる可能性が指摘されている。

「中国の深刻な大気汚染は今に始まったわけではないが、少しずつひどくなっているようにみえる」と、九州大学応用力学研究所の竹村俊彦准教授は懸念する。竹村准教授は大気微粒子の拡散シミュレーションソフトSPRINTARS(スプリンターズ)を開発し、インターネットで公開している。1月28日以降、中国から汚染が西に広がり、30日から31日にかけて西日本に広がる様子を予想していた。

「中国の深刻な汚染に比べると、日本に越境してくる汚染物質の量はかなり少なく、現段階では問題になるレベルではない」。産業技術総合研究所の兼保直樹主任研究員はこう話す。今のところ国内で環境基準を上回った汚染物質はPM2.5だけ。光化学スモッグを引き起こすオキシダントや窒素酸化物のほか、ぜんそくなど呼吸器疾患の原因となるSPMはいずれも低い値だ。

中国では深刻な大気汚染が続く一方で周辺国への影響が小さいのは、現在の気象が大きな要因だ。中国での汚染物質の主な発生源は工場や集合住宅、一般家庭の暖房に使う石炭ボイラーといわれる。中国の暖房用の石炭は硫黄分が多く、燃えると粉じんやSPMを発生しやすい。

中国大気汚染・日経2-4_2 現在はシベリアにある寒気団が強い。中国東北部では上昇気流が弱く、汚染物質が地上に近いところにとどまっている。これが濃縮した結果、深刻な大気汚染につながったとみられる。上空を流れる偏西風に乗って日本にまで届くのは、直径が小さく軽いPM2.5にとどまっているようだ。

しかし、暖かくなってシベリア寒気団が弱まる時期は大量に日本に飛来する可能性がある。西向きの風が強まり、西から東へ向かう高気圧と低気圧が交互にやって来るようになると、低気圧に巻き上げられた汚染物質が日本に届きやすくなる。例えば2011年2月上旬、西日本一帯で煙霧が観測されたのは、こうした気象条件がそろったからだとみられている。産総研の兼保主任研究員は「3月はまだ中国は寒く、石炭ボイラーを多用している。汚染物質の発生量は減らない」と指摘する。

中国大気汚染・日経2-4_3 春先は中国大陸から黄砂も飛んでくる。上空に巻き上げられた汚染物質が黄砂に付着し、日本に運ばれる可能性が高い。環境省や研究機関の分析では、黄砂から本来砂粒に含まれないアンモニアや硫酸、硝酸由来の化学物質、重金属などが検出されている。

懸念されるのが健康への影響だ。国立環境研究所の上田佳代研究員らが、福岡県の基幹病院にぜんそくで入院した12歳以下の子ども約3400人を調べたところ、SPMや黄砂が飛来してから2~3日後に症状が悪化していたことがわかった。SPMの濃度が高くなると、入院するリスクが上昇した。上田研究員は「微粒子が肺の奥に入り込み、付着した場所が炎症を起こしたためだろう」と説明する。

九州大学の北園孝成教授らが福岡県の基幹病院に脳梗塞で運ばれた救急患者6000人あまりを調べたら、黄砂が飛来してから3日間は発症する人が増える傾向にあった。脳の太い血管が詰まって言語障害や手足のマヒを招く重症のタイプに限ると、発症リスクは1.5倍に高まるという。肺の奥に入り込んだ黄砂に含まれる汚染物質や微生物によって過剰な免疫反応が起こり、血管の内側についた脂肪の塊がはがれて脳梗塞を招くと考えられている。動脈硬化が進んでいると発症しやすくなるという。

中国大気汚染・日経2-4_4日中韓の政府は越境する汚染物質について継続的に協議しているが、有効な対策を打てずにいる。防止対策を進めるかどうかは原則、中国政府の判断に委ねられ、日本や韓国の要求が度をすぎると内政干渉に当たる恐れもある。

健康な人は気にしなくてもよいが、呼吸器・循環器系の病気を持つ人は注意が必要だ。国環研の上田研究員は「効果が証明されているわけではないが、黄砂や煙霧がひどいときはできるだけ外出をひかえた方が望ましい」と助言する。もし外出しなければならないときは防じん効果の高い花粉症用のマスクなどを使えば、肺に入る微粒子を減らせる可能性がある。

春先や梅雨の季節になると、大気汚染物質が熱と光で変化し、光化学スモッグがおこりやすくなる。07年5月初旬に全国で発生した光化学スモッグは中国から飛来した汚染物質が原因の可能性が高いと専門家はみている。状況がすぐに改善する望みは薄い以上、自衛策が必要になる場合もあるかもしれない。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG01011_R00C13A2000000/

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さて、黄砂にどう備えればいいのだろうか? これといった決め手の対策がないのが現状なのだが、以下の日経記事が少しは役に立つかもしれない――

ぜんそくの敵、脳梗塞も心配 黄砂どう備える
マスク準備、外の運動NG
(日経 2013/2/24)

深刻な中国の大気汚染が報じられ、越境汚染への関心が高まっている。西よりの風が強くなる春先以降は大陸から黄砂が飛んでくるようになる。汚染物質を付着して飛来するケースも多く、子どものぜんそくやアレルギーが悪化し、脳梗塞の引き金になると指摘する専門家もいる。これといった対策はなく、花粉症のように日ごろから吸い込まないよう注意するしかない。

中央アジアのタクラマカン砂漠やゴビ砂漠、黄土高原では、春先に強風で大量の砂ぼこりが舞い上がり、上空の偏西風に乗って運ばれる。これが黄砂だ。2月下旬~5月上旬に発生し、日本では関西以西を中心に1年に30日ほど観測される。

■ PM2.5も飛来

粒径が約4マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルで、スギ花粉の10分の1ほどしかなく、肺の奥まで入りやすい。同2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質(PM2.5)も含んでおり、一部は血管にも入り込む。粒子に付着した様々な微生物や大気汚染物質が肺などの炎症を引き起こす。台湾や韓国では、黄砂が多いときに心臓や肺の病気で死亡する人が増えるという報告がある。

日本で健康影響がわかってきたのが、ぜんそくなど肺の病気だ。京都大学の金谷久美子医師らは富山大学と共同で、黄砂が小児ぜんそくで入院するリスク(危険性)を約2倍悪化させるという疫学調査の結果を公表している。2005~09年の2~4月にかけて、富山県内の基幹8病院に入院した1~15歳の620人を調べ、黄砂と入院との関係を比較した。

その結果、黄砂が観測されてから1週間は、ぜんそくの発作を起こすリスクが普段の日の1.8倍と高い状態が続くことがわかった。小学生に限ると3倍を超した。男子は小中学生を通して発作を起こしやすく、リスクが2.3倍になった。金谷医師は「小学生や男子生徒は外で遊ぶ機会が多く、黄砂を吸い込んで影響を受けやすいのではないか」と推測する。国立環境研究所が福岡県で実施した調査でも、似た結果が出ている。

血管に入った黄砂による炎症反応で内壁の塊がはがれて脳の血管が詰まり梗塞を起こすリスクも懸念されている。九州大学の北園孝成教授らは、福岡県の主要病院に救急搬送される脳梗塞患者6352人について調査。黄砂が観測されてから3日間に搬送される急患は普段の時期に比べて7.5%増えた。言語障害や手足のまひなどを起こす重症タイプに限ると、リスクは1.5倍になった。

黄砂の対処法大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授はアレルギーが悪化する危険性を指摘する。マウスを使った実験で確かめている。「黄砂そのものはアレルギーの原因ではないが、含有するシリカや微生物が過剰な免疫反応を招いているのではないか」と推測する。

■ 予報をチェック

本格的な飛来シーズンにどう備えるのか。視界が10キロメートル以下になりそうな場合、各地の気象台から「黄砂に関する気象情報」が発表される。気象庁のホームページ(http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/) にも黄砂予測が掲載される。こうした情報に注意を払いたい。

京大の金谷医師は「黄砂ができるだけ室内に入らないようにすることが大切だ」と助言する。黄砂に関する気象情報が発表されたときは、まず窓を開け放つのは避ける。空気清浄機も有効だという。洗濯物を外に干さないことも重要だ。外へ干した場合はきちんと払って取り込む。

視界が5キロメートル以下と、黄砂が大量に舞っているときは注意が必要だ。高血圧や肺の病気、アレルギーなどにかかっている人は外出をできるだけ控え、屋外の運動も避けた方がよい。目安は車などの表面にうっすらと黄砂が付着するときだ。

健康な人はそれほど気にする必要はないが、外出するときにはマスクを着用したい。飛散が多いときは目をこすると角膜を傷つけることがあるため、帰宅したら目を洗う。福岡市はこうした対応はPM2.5の対策にも役立つと市民に説明している。

日差しが強まると、大陸から飛来した汚染物質によって、光化学スモッグが発生するようになる。黄砂とスモッグの複合作用で健康被害が出ることも予想される。自治体が出す注意報にも気をつけたい。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO52063490T20C13A2MZ4001/

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黄砂に関する参考ホームページ
◆黄砂アレルギーについて詳しく知るには「共働き夫婦の子供のぜんそくにすぐ効いた生活術」
http://happyfu-fu.com/zensoku/iryou/kousa/doctor_ichinose_sensei.html
◆黄砂についてや飛来したときの対処法を知るには「福岡市黄砂情報」
http://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/k-hozen/life/kankyohozen/kousajouhou_2_2.html
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