世界初・がん再発防止の新薬、臨床試験申請へ|大日本住友製薬

がんを作り出すと考えられている細胞「がん幹細胞」を直接攻撃し、がんによる死亡の大きな原因となっている「再発」を防ぐ新薬を実用化しようと、大阪の製薬会社「大日本住友製薬」が近く臨床試験の申請を行うことが分かった。 新薬が誕生すれば、がん幹細胞をターゲットにした世界初の薬になる。 実は、大日本住友製薬は昨年2月29日にがん領域を専門とする米バイオベンチャー、ボストン・バイオメディカル(BBI社、マサチューセッツ州)を買収すると発表していた。 癌幹細胞標的抗癌剤はBBI608とBBI503の二種類あり、BBI608が先行しているが開発は最終段階にあり実用化は間近とかなり期待されている。米国サイトを調べてみと実用化が見込まれる抗がん剤トップ10の中にはっているのだいるのだ。 ということで、この件に関し調べた情報を以下の順で掲載する (【追加情報3月20日】「がん幹細胞⇒新治療の可能性|胃がん根本治療へ、初の臨床研究(投稿日2013/03/20)記事タイトルクリックでジャンプ。――

  1. 「がん再発防止の新薬 臨床試験申請へ」を伝えたNHK1月24日のニュース
  2. 「大日住薬が米バイオベンチャー買収、がん幹細胞薬を発売」を伝えた2012年2月29日のロイターの記事。
  3. 癌幹細胞標的抗癌剤 BBI608とBBI503の特徴を解説している大日本住友製薬のスライドカット。
  4. 癌幹細胞標的抗癌剤BBI608の有望性を伝えている2010/04/21の日経メディカルの記事
  5. 実用化有望「抗がん剤」トップ10(2012年)を掲載している米国・FierceBiotechの記事

1.

がん再発防止の新薬 臨床試験申請1がん再発防止の新薬 臨床試験申請2
がん再発防止の新薬 臨床試験申請へ

(NHK 1月24日18時35分)

がんを作り出すと考えられている細胞「がん幹細胞」を直接攻撃し、がんによる死亡の大きな原因となっている「再発」を防ぐ新薬を実用化しようと、大阪の製薬会社が近く臨床試験の申請を行うことが分かりました。 新薬が誕生すれば、がん幹細胞をターゲットにした世界初の薬になるということです。

大阪・中央区の大日本住友製薬は、大腸がんのがん幹細胞をターゲットにした新薬の開発を北米で進めていて、日本でも新薬の承認を目指し、ことし3月末までに厚生労働省に臨床試験の申請を行うことが分かりました。 「がん幹細胞」は、この十数年ほどの間に大腸がんのほか、乳がんや肝臓がん、胃がんなどで次々と報告されていて、抗がん剤や放射線治療が効きにくいなどの特徴から再発を引き起こし、がんによる死亡の大きな原因になっているとされています。

今回の新薬は、がん幹細胞に特有のタンパク質の働きを止め、細胞を死滅させる効果があるということで、北米で行った臨床試験では、重い副作用がないことやがん細胞の増殖を抑える効果が確認できたということです。 新薬が誕生すれば、がん幹細胞をターゲットにした世界初の治療薬になるということで、大日本住友製薬では、「順調にいけば、アメリカとカナダでは平成27年に、日本では翌28年に販売が開始できるようにしたい」と話しています。

これについて、がん幹細胞の研究に詳しい大阪大学大学院医学系研究科の森正樹教授は「今のがん治療は、抗がん剤で一時的によくなることはあるが、がん幹細胞が残るため、いずれは再発してしまう。このため、がん幹細胞を標的にした新薬の開発が今、世界中で行われているが、まだ使えるものがない。患者の中には、再発におびえながら生活する人も多く、がん幹細胞をたたく薬が出来れば、安心して過ごせるようになる」と話しています。  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130124/k10015026331000.html

2.

【昨年のロイターのニュ―ス】

大日住薬が米バイオベンチャー買収、がん幹細胞薬を発売
(ロイター 2012年2月29日)

[東京/大阪 29日 ロイター] 大日本住友製薬は29日、がん領域を専門とする米バイオベンチャー、ボストン・バイオメディカル(BBI社、マサチューセッツ州)を買収すると発表した。

BBIが開発中で実用化すれば世界初とされる「がん幹細胞」に向けた抗がん剤を2015年にも発売。年1000億円以上の販売が可能な新薬の投入により、がん領域の事業強化につなげる。

今年4月の買収完了を予定する。その際に、BBI株主に一時金として2億ドルを支払う。その後、開発の進捗に応じ最大で5億4000万ドル、販売後は売上高に応じ、最大18億9000万ドルを株主に支払う。一定の段階ごとに分割して買収額を支払う「アーン・アウト」方式をとることで、リスク低減につなげる。買収金額は自己資金でまかなう。ファイナンシャル・アドバイザー(FA)はシティグループ証券。

がん領域の研究開発を強化

がん幹細胞は、がんの再発や転移の原因となる細胞。大日本住友製薬によると、これまでがん幹細胞は既存薬では治療できなかったが、BBI社の低分子経口剤「BBI608」と「BBI503」は、世界初のがん幹細胞向け抗がん剤となる可能性があるという。うち「BBI608」は現在、北米で大腸がんに対する第3相臨床実施試験(フェーズ3)の実施準備段階にある。

大阪市内の会見で、大日本住友製薬の多田正世社長は、買収に至った理由について「品物ではなく、組織、人材、ネットワーク、ノウハウを含めた無形財産が一番のポイントだ。日本での研究開発だけでは時間がかかる」と述べ、がん領域の研究開発の強化につながるとの認識を示した。そのうえでBBIについては「事業化に非常に近いところまで研究が進んでいる」とした上で、BBI社の開発チームに国内人材を参画させる意向を明らかにした。

BBI社が開発中の新薬については「(がん幹細胞の)根治につながる薬で、当然、(圧倒的な収益力を持つ)ブロックバスターになると考えている」と述べ、1剤につき年1000億円以上の売り上げが可能になるとの見方を示した。  http://jp.reuters.com/article/idJPTYE81S05D20120229

3.

癌幹細胞標的抗癌剤 BBI608とBBI503の特徴】(画像クリックで拡大)

癌幹細胞標的抗癌剤 BBI608とBBI503の特徴1癌幹細胞標的抗癌剤 BBI608とBBI503の特徴2(出典: 大日住薬「Boston Biomedical Inc.買収合意に関するカンファレンスコール説明資料」(2012.02.29) http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=415

4.

【2010/04/21の日経メディカルの記事】

癌幹細胞標的抗癌剤BBI608日経メディカル癌幹細胞標的抗癌剤BBI608、フェーズ1で有望結果

癌幹細胞を標的とした抗癌剤であるBBI608のフェーズ1試験で安全性が確認され、一部で抗腫瘍効果が確認されたことが報告された。成果は、4月17日から21日までワシントンD.C.で開催される米国癌研究会議(AACR)で、カナダMcGill大学Jewish General Hospital Segal Cancer CenterのAdirian Langleben氏が発表した。

BBI608は癌幹細胞の自己複製を阻害し、癌幹細胞と癌細胞にアポトーシスを起こさせると考えられている。具体的にはcMyc経路、Stat3経路、βカテニン経路を阻害する。

フェーズ1用量増多試験は、標準的治療がうまくいかなかった成人の進行固形癌患者を対象に行われた。1日2回BBI608を経口で投与することを4週間続けることを1サイクルとして、病状が進行するか、受け入れ難い毒性が生じるか、その他の中止基準に抵触するまで投与は継続された。

2010年3月16日までに18人(男性が16人)の患者が登録された。前治療が3種類を超える患者が13人を占めていた。1日当たりの投与量が20mgから600mgまで、8段階のコホートに分けて投与が行われた。この用量増多試験に患者は十分に耐えることができ、用量制限毒性は見られなかった。副作用は一般的に穏やかで、多いものは下痢、吐き気、嘔吐だった。グレード3以上の副作用は下痢と倦怠感の2件だけだった。重篤な副作用を発現した患者はいなかった。

12人の患者で抗腫瘍効果の評価が可能で、1人が微少奏効(MR)、8人が安定状態となった。3人の患者では16週を超えるSDが得られた。また、新規に転移巣が生じたのは1人だけだった。  http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201004/514952.html

5.

【FierceBiotechの記事】

Top 10 Late-Stage Cancer Drugs ― 2012

Thousands of experimental meds are winding their way through various stages of clinical trials today, and the largest category among the contenders is cancer drugs. Of the hundreds of cancer programs under surveillance at FierceBiotech, we’ve culled the most promising programs we could find.

We welcome contrary views about our picks, but we saw four of the 10 drugs we selected last year–Seattle Genetics’ ($SGEN) Adcetris (brentuximab vedotin), Pfizer’s ($PFE) Xalkori (crizotinib), Plexxikon’s Zelboraf (vemurafenib, formerly code-named PLX4032) and Roche’s ($RHHBY) Erivedge (vismodegib)–gain FDA approvals since last year. The others remain in the hunt for regulatory nods, and we’ve included many of them in this year’s roundup.

Like in last year’s edition of this report, we’ve emphasized drugs that are at the very least headed into late-stage development. Most of the programs featured have provided compelling safety and efficacy data, yet we also highlighted a lesser-known drug called BBI608 because it’s an excellent example of how the field of new drugs targeting cancer stem cells has matured. Dainippon Sumitomo saw enough promise in the program to scoop up its developer, Boston Biomedical,in a deal that could be worth more than $2.6 billion.

Please alert us to what you think are glaring omissions and, importantly, tell us why those missing programs should have been included here. For instance, To be clear, we’ve only included drugs here that are new biologics or chemical entities that haven’t been approved yet. — Ryan McBride

トップ10にランキングされている実用化最終段階にある抗がん剤(ABC順)
BBI608
Cabozantinib
Carfilzomib
Enzalutamide (formerly MDV3100)
Ponatinib
Regorafenib
Talimogene laherparepvec
T-DM1 (trastuzumab emtansine)
Tivozanib
Zaltrap (aflibercept concentrate)

http://www.fiercebiotech.com/special-reports/10-promising-late-stage-cancer-drugs-2012/10-promising-late-stage-cancer-drugs-2012


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