米「財政の崖」回避法案はどうなっているのか、時系列で追う|米国の債務上限とは何なのか..

アメリカの財政の崖(financial cliff)回避法案はどうなるのか? 報道を時系列で追ってみる。 また、米国の「財政の崖」問題で出てくる「債務上限」とは何なのか、Financial Timesの解説記事を末尾に追加した。 「財政の崖」回避法案は1月2日に何とか可決したが…..

■ 日経平均株価 1万700円台 (NHK 1月4日9時13分)

■ 円が下落 87円台米株急騰し300ドル高 (ロイター 1月3日 08:34)

■ “財政の崖”回避も課題を残す  (NHK 1月2日17時27分)

 “財政の崖”回避へ 下院で可決  (NHK 1月2日13時6分)

■ 米“財政の崖”下院で審議が続く (NHK 1月2日5時0分)

■ “財政の崖回避”の法案 上院で可決 (NHK 1月1日18時9分)

■ 財政の崖“上院合意”も決着は年明けへ (NHK 1月1日12時13分)

以下、ニュース・クリップを時系列で掲載――

▼ 日経平均株価 1万700円台 (NHK 1月4日9時13分)

ことし最初の取り引きとなる4日の東京株式市場は、アメリカのいわゆる財政の崖の影響が避けられたとして、外国為替市場で円安が進んでいることから輸出関連の銘柄を中心に買い注文が広がって、全面高となり日経平均株価は300円以上、値上がりして1万700円台をつけた。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130104/t10014573991000.html

日経平均株価2013-1-4
ドルと円が下落、「財政の崖」回避で=NY市場 1月2日|米株急騰し300ドル高 (ロイター 2013年1月3日 08:34)

ドル/円  始値 87.04/05 終値 87.33/35 (12月31日終値 86.71/78)

2日のニューヨーク外国為替市場では、米国で「財政の崖」がひとまず回避されたことを受けて、ドルが豪ドルなどの高金利通貨に対して下落したほか円も売られた。 新年最初の取引となった2日の米国株式市場は急騰。ダウ平均は300ドル超値上がりし、ナスダックも3%上昇した。米財政協議がようやく妥結したことで買いが膨らみ、相場はほぼ全面高となった。

ダウ工業株30種.DJIは308.41ドル(2.35%)高の1万3412.55ドル。

ナスダック総合指数.IXICは92.75ポイント(3.07%)高の3112.26。

S&P総合500種.SPXは36.23ポイント(2.54%)高の1462.42。

S&P500は2011年12月20日以降で最も値上がりし、終値としては昨年9月14日以来の高値をつけた。

(<ロイター> http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE90102N20130102 | http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE90102C20130102

NYダウ 300ドル以上値上がりNYダウ 300ドル以上値上がり (NHKニュース 1月3日6時59分) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130103/k10014563031000.html


“財政の崖”回避も課題を残す
(NHK 1月2日17時27分)

“財政の崖”回避も課題を残すアメリカのいわゆる財政の崖を避けるための協議で、議会上院に続き野党共和党が多数を占める議会下院も、中間所得層の減税継続や富裕層に対する増税などを盛り込んだ法案を可決しました。

財政の崖の影響は避けられましたが、オバマ政権が当初目指した包括的な財政赤字の削減策はまとまらず、課題を残しました。

アメリカで減税の終了と予算の強制削減が重なり、景気が悪化しかねない財政の崖を避けるため、議会下院は1日夜、法案の採決を行いました。 上院では、与党民主党に加え野党共和党の議員の多くが賛成にまわって法案を可決しましたが、下院では野党共和党の議員のおよそ3分の2が「法案には共和党が求める歳出削減が足りない」などとして反対しました。

採決の結果、賛成257票、反対167票で法案は可決されました。

これにより、中間所得層に対する所得税の減税は恒久化され、焦点だった富裕層の増税はオバマ大統領の当初の提案より対象が絞られ年収45万ドル以上が対象となりました。 さらに、2日から予定されていた予算の大規模な強制削減については、2か月、実施が先送りされました。

財政の崖を巡る協議の決着は、政府や与党民主党と野党共和党が2か月間にわたり激しく対立した結果、減税が切れる期限の年末を越えましたが、減税の継続は1日から適用されるため、実質的な財政の崖の影響は避けられました。 しかし、オバマ政権が当初目指した社会保障の見直しなどを含む包括的な財政赤字の削減策はまとまらず、課題を残す結果になりました。

協議難航の背景は

アメリカのいわゆる「財政の崖」を避けるための協議が難航したのは、議会下院では野党共和党が多数派として主導権を握り、政府や与党民主党に真っ向から対立するという政治の「ねじれ」が起きているためです。 また、議会内でも、最近は共和党の保守化が進むとともに、民主党もリベラル化が加速するなど、それぞれがより極端な主張をする傾向が強まり、与野党間で妥協を図ることが難しくなっているという背景もあります。

特に共和党では、保守派の市民運動、ティーパーティーから支援を受け「小さな政府」を掲げて財政規律を重視する議員が影響力を強めており、中間所得層への手厚い政策などを訴えるオバマ政権や民主党との対立が深まっています。 さらに民主、共和の間に立って橋渡しの役割を果たしてきた中道寄りの共和党の大物議員がティーパーティーの支援を受けた候補者に敗れるなどして少なくなっていることも、両者の間の溝が広がる要因となっています。

今回は、ひとまず民主・共和の間で合意が図られたものの、来月末にかけては新たに政府の債務の上限を引き上げなければならない問題が控えています。 上限の引き上げに際して、再び政府と共和党主導の議会下院との政治対立が避けられない情勢で、激しい駆け引きが続くことになります。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130102/k10014555801000.html


“財政の崖”回避へ 下院で可決
(NHK 1月2日13時6分)

“財政の崖”回避 下院で可決アメリカのいわゆる財政の崖を避けるための協議で、議会上院に続いて野党共和党が多数を占める議会下院も1日夜、中間所得層の減税継続や富裕層に対する増税などを盛り込んだ法案を可決しました。 法案は、オバマ大統領が署名して成立する見通しで、これにより減税の打ち切りと予算の強制削減が重なって景気が悪化しかねない財政の崖の影響は避けられることになりました。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130102/k10014555061000.html


財政の崖 下院で採決し回避へ
(NHK 1月2日12時13分)
財政の崖 下院で採決し回避へアメリカのいわゆる財政の崖を避けるための協議で、野党共和党が多数を占める議会下院は、上院から送られた中間所得層の減税継続と富裕層に対する増税を盛り込んだ法案の採決にまもなく入ります。 可決されれば、財政の崖の影響は避けられることになります。

アメリカで減税の終了と予算の強制削減が重なり、景気が悪化しかねない財政の崖を避けるため、議会上院は1日未明、与党民主党に加え野党共和党の多くの議員も賛成にまわって法案を可決し、下院に送りました。  議会下院は1日正午に再開しましたが、下院で多数を占める野党共和党の一部の議員が、法案には共和党が求めてきた社会保障などの歳出削減がほとんど含まれていないと反発し、調整は夜まで続きました。

下院共和党は、上院では共和党の多くの議員が賛成したことなどを考慮して法案を受け入れることを決め、まもなく採決に入り、現在、討論が行われています…. http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130102/k10014554501000.html


米“財政の崖”下院で審議が続く
(NHK 1月2日 5時0分)
財政の崖”下院で審議1財政の崖”下院で審議2アメリカのいわゆる財政の崖を避けるための協議で、1日、野党共和党が多数を占める議会下院が再開し、上院から送られた中間所得層の減税継続と年収45万ドル以上の富裕層に対する増税を盛り込んだ法案について、与野党がそれぞれ会議を開くなど、採決に向けて調整を続けている。

アメリカで減税の終了と予算の強制削減が重なり、景気が悪化しかねない財政の崖を避けるための協議では、1日未明に与党民主党が多数を占める議会上院が法案を可決して、下院に送りった。 野党共和党が多数の議会下院は1日正午に審議を再開し、与野党がそれぞれ会議を開くなど、採決に向けた調整を続けています。下院共和党を率いるベイナー下院議長は、法案をそのまま受け入れるか修正するか、内容を見たうえで判断する考えを示している。

法案は、中間所得層に対する所得税の減税を恒久化し、富裕層の増税についてはオバマ大統領の当初の提案よりも対象を絞り年収45万ドル以上としている。 さらに、2日から予定されている予算の大規模な強制削減については、2か月実施を先送りする内容でである。 法案は、下院で可決されれば、オバマ大統領が速やかに署名して成立する見通しで、財政の崖は避けられることになる。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130102/k10014552721000.html


“財政の崖回避”の法案 上院で可決
(NHK 1月1日18時9分)

財政の崖回避の法案 上院で可決1財政の崖回避の法案 上院で可決アメリカの、いわゆる財政の崖を避けるための協議で、議会上院は、中間所得層の減税を継続し、年収45万ドル以上の富裕層の増税を盛り込んだ法案を、1日未明、可決し、ようやく事態の回避に向け道筋をつけた。 法案は、1日正午に審議を再開する、議会下院に送られることになりる。

アメリカで、減税の終了と予算の強制削減が重なり、景気が悪化しかねない「財政の崖」を避けるための協議は、議会上院の与野党幹部とバイデン副大統領が、期限である先月31日の夜までかかって、妥協案の合意に達した。 そして議会上院は、1日午前1時すぎ、法案の採決に臨み、賛成89票、反対8票の賛成多数で可決し、ようやく事態の回避に向け道筋をつけた。 可決された法案は、中間所得層に対する所得税の減税は続け、焦点となっていた富裕層の増税については、オバマ大統領の当初の提案よりも対象を絞り、年収45万ドル以上としている。 さらに、2日に予定される予算の強制削減については、2か月実施を先送りするとしている。

法案は、野党・共和党が多数を占める議会下院に送られ、下院は1日の正午に再開する本会議で採決を目指す見通し。 「財政の崖」を避けるための協議は、結局、期限の先月31日中に決着できませんでしたが、期限が切れても中間所得層の税率が上がることがないようにする措置が、法案に盛り込まれている。

オバマ大統領“アメリカにとって正しい結論”

議会上院で法案が可決されたことを受けて、オバマ大統領は声明を発表し、「両党が合意した内容は、この20年間で初めて富裕層に応分の負担を求めるものだ」と高く評価した。 そのうえで、オバマ大統領は… http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130101/k10014549171000.html

財政の崖“上院合意”も決着は年明けへ
(NHK 1月1日12時13分)

財政の崖上院合意(NHK)アメリカの、いわゆる財政の崖を避けるための協議で、議会上院の与野党幹部が、中間所得層の減税継続や富裕層の増税などの妥協案で合意したと、アメリカの主要メディアが伝えた。 上院は期限の31日中の採決を目指すとみられますが、議会下院は1日に審議を再開するため、最終的な決着は年明けに持ち越されることになった…… http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130101/k10014546961000.html

米国の「財政の崖」問題で出てくる「債務上限」とは何なのか? なぜ米国に「債務上限」はあるのか? Financial Times (日経翻訳版)を読んで見よう――

[FT] 「財政の崖」交渉の要 米国の債務上限とは
(日経 2012/12/31 7:00)

2012年12月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ガイトナー米財務長官は、12月31日に債務が上限を突破する事態を避けるために、米国は「例外的な措置」をとると議会に伝えた。「財政の崖」の問題で、自動的な歳出の削減と増税がもたらす影響をひとまず先送りした格好だ。

■ 債務上限とは何で、なぜ米国にはあるのか

債務上限とは、諸々の義務を果たすために政府が借り入れる資金について、議会が認めた総額のこと。財務省によれば、債務上限は「新規の支出を約束するものではない。単に、歴代の議会や両党の大統領が約束した既存の法的な義務を果たすために、政府が資金を賄うことを認めるものだ」。

第1次世界大戦中に導入された債務上限は、政府の支出を抑える力を議会に与える。この責務を、ティーパーティー(茶会党)の協力で下院の過半数を押さえた共和党は極端に捉えていると批判する声もある。

■ なぜ今、債務上限が問題なのか

16兆4000億ドルの上限は、12月31日に突破される見込みだ。債務が上限に達するまで、あと950億ドルほどしか残っていない。

ガイトナー米財務長官 ガイトナー長官は、財務省は主に地方政府が購入する特別証券の発行を停止すると述べた。借り入れの権限が断たれる前に、連邦政府に運営費を調達する時間を与えるためだ。米国は、軍人への給与支払いや建設プロジェクトの負担、既発債の元利払いなど、政府の業務を賄うために新発債を発行する。

証券の発行停止は、連邦政府の職員年金基金や外貨の売買に使う政府口座の操作といったガイトナー長官が示したその他の「例外的措置」と並んで、結局は会計上のやりくりでしかない。一連の措置で米国は2000億ドルの備えを確保できるが、財務省は債務上限に達するまで2カ月程度の猶予を得るだけだ。

■ 債務上限の問題と財政の崖の関係は

債務上限は下院の共和党議員にとって、ホワイトハウスを攻撃し財政の崖を巡る交渉で譲歩を引き出す強力な手段になると見る人もいる。

米財務省のウェブサイトにはこうある。「債務上限の引き上げに失敗すれば、経済に壊滅的な影響を及ぼす。政府は法的義務でデフォルト(債務不履行)することになる。米国史上、前例のない出来事だ。デフォルトは新たな金融危機を招き、普通の米国市民の雇用や貯蓄を脅かす。最近の景気後退から回復しつつある米国を、再び深刻な不況に押し戻すことになる」

オバマ大統領だけでなく米国大統領なら誰もが、自身の政権でそれを許すことはあり得ないだろう。ガイトナー長官が最近言ったように、下院共和党が債務上限を「交渉の切り札」に使えば、財政の崖を巡る交渉を引き延ばせる。ホワイトハウスは、来年2月末か3月初めに米国の債務が上限に達する前に共和党を上限の引き上げに応じさせるために、共和党の要求に屈せざるを得なくなる。

■ 下院共和党は脅しを実行に移すのか

彼らは過去にも試みたことがある。2011年の夏、共和党は自分たちが求める緊縮策の一部にホワイトハウスが応じるまで、債務上限の引き上げを拒んだ。結局は妥協に至ったが、代償なしでは済まなかった。格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は米国を格下げし、議会に対する国民の支持率は過去最低を更新。米国中の投資家や企業幹部、家庭、小企業のオーナーは、自らの経済状態に新たな心配の種をまかれた。

債務上限を交渉の切り札に使って、下院共和党がどれだけ政治的なポイントを稼げるのかは不透明だ。民主党は11月の選挙でホワイトハウスを維持し、上下両院で議席を伸ばした。多くのアナリストは共和党が上院の主導権を取り戻し、既に過半数を押さえていた下院でも議席を一段と伸ばすと予想していたにもかかわらずだ。

格付け機関のムーディーズなどは、債務上限は引き上げられるだろうと語っている。債務がこのまま上限に達し、米国がデフォルトに陥ったら、国民は下院共和党を責めるかもしれない。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2806U_Y2A221C1000000/

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中