スペイン財政不安強まる EUに融資要請か|国債利回り急上昇

スペイン財政不安強まる EUに融資要請か
国債利回り急上昇
(日経 2012/7/25 0:25)

スペインの財政不安がさらに強まっている。国債利回りが急上昇(価格は急落)して市場からの資金調達が難しくなるなか、銀行や地方政府への支援に追われているからだ。スペイン政府が欧州連合(EU)に緊急融資を求めるとの報道も伝えられており、スペイン発で欧州危機が再び深刻になりかねない。

24日の欧州市場ではスペイン国債が売られ、10年債利回りはユーロ導入後で最高の7.6%強を付けた。市場からの資金調達が難しくなるとされる「危険水域」を上回る水準。同日の短期国債入札では予定額の30億ユーロ(約2800億円)は得られたが、落札利回りは大幅に上昇した。

スペイン、イタリア、フランスの3カ国は24日に緊急声明を発表。スペイン支援の枠組みを決めた6月末のユーロ圏首脳会議の合意について「早急な実施を求める」としたうえで、欧州危機の克服には「スピードが必要不可欠だ」と訴えた。

市場は地方政府の財政悪化に警戒を強めている。バレンシア州政府の支援要請に続き、24日には経済規模が大きいカタルーニャ州政府の財務相が近く中央政府に支援を求める意向を表明。スペインの財政悪化に拍車がかかりつつある。

「緊急融資の要請を検討」

スペイン経済紙エコノミスタは24日、スペイン政府がEUに対して280億ユーロの緊急融資を要請することを検討中と伝えた。10月に迎える国債の償還に必要な資金という。ユーロ圏各国はすでにスペインの銀行支援の枠組みで合意済みだが、これが事実ならば資金繰りでもスペイン政府がEUに頼ることになる。

ギリシャの追加支援も難航が予想される。支援交渉を進めるため、EUや国際通貨基金(IMF)などの合同調査団は24日にアテネに入った。だが財政再建策の達成期限の延長を求めるギリシャに対して、EUやIMFは慎重な姿勢。深刻な景気後退で再建策そのものの達成も危ぶまれており、IMFが追加支援を見送るとの情報もある。

再び危機の悪循環か

期限延長を認めれば、ドイツなどの欧州各国は最大500億ユーロの追加負担を迫られる。米格付け会社は負担増への懸念から、独国債などの格付け見通しを引き下げており、24日の欧州市場では安全資産とされた独国債が売られ、10年債利回りは0.1%上昇した。

南欧への支援に伴う負担増をドイツなどが嫌い、その足並みの乱れを市場に突かれ、国債利回りが上昇して財政がさらに悪化する――。欧州は再び、危機の「悪循環」に陥ったかにみえる。

(ブリュッセル=御調昌邦、パリ=竹内康雄)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDC2400R_U2A720C1MM8000/?dg=1

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