<米スペ―スX社の無人宇宙船ドラゴン、ドッキング成功>打ち上げロケットはファルコン9…日本H2Aロケットの強力なライバル!

アメリカの民間企業が開発した無人の宇宙船が、日本時間26日午前1時すぎ、国際宇宙ステーションとのドッキングに成功。民間企業の宇宙船としては初めてだ。

国際宇宙ステーションとのドッキングに成功したのは、アメリカのベンチャー企業「スペースX(Space X)」社が開発した無人宇宙船「ドラゴン(Dragon)」。 地球の周りを回る軌道を順調に飛行してきた「ドラゴン」は、衛星利用測位システム(GPS)やレーザーを用いて、宇宙ステーション(ISS)の下方から徐々に接近。 日本時間25日午後11時前に、ISSに滞在中の飛行士がロボットアーム(長さ約17メートル)を操作し約10メートルにまで接近したドラゴンを捕捉。 およそ2時間後の26日午前1時すぎ、宇宙ステーションとのドッキングに成功した。 一連の作業には、日本の無人補給機「HTV(愛称こうのとり)」のドッキング技術が応用されている

今回、「ドラゴン」は、今月22日に打ち上げられてからエンジンなど、ほぼすべての機能が順調に動き、ドッキングも当初の予定よりおよそ2時間ほど遅れたものの、NASA=アメリカ航空宇宙局が求めたとおりの安全な飛行を実現した。 これまで、宇宙ステーションとのドッキングは、国が開発した宇宙船しか許されていなかったが、創業からわずか10年のベンチャー企業がドッキングを成功させたことに、宇宙開発の関係者からは驚嘆の声が上がっている。 今回の成功は、去年7月に引退した「スペースシャトル」の後継機の開発を民間企業に任せたアメリカ政府の宇宙政策を強く後押しするとともに、民間による宇宙開発の可能性をさらに広げることになりそうだ。

2010年に民間開発の商業宇宙船として初めて地球周回軌道の飛行を成功させ、脚光を浴びたドラゴンは今回、食糧や衣料など約500キロの補給物資を積んでおり、飛行士が26日にもドラゴン内に入り、物資を移動する見込み。 ドラゴンは使用済みの宇宙服や不要になった実験器具などを回収した後、大気圏に再突入し、31日に米西海岸沖の太平洋上に帰還する。

ドッキング成功の意義

アメリカの民間企業が開発した無人の宇宙船が、国際宇宙ステーションとのドッキングを成功させたことで、民間による宇宙開発の可能性が大きく広がることになる。

宇宙開発は、これまで国が主体となって進められ、主に大企業が開発を担ってきた。 こうした大企業の中には、40年以上前から宇宙開発に関わっているところも多く、圧倒的な量の技術とノウハウを蓄積しており、新規の参入を阻む要因にもなってきた。 しかし、今回のドッキングの成功で、歴史の浅い規模の小さなベンチャー企業でも、宇宙開発に参入する道が大きく開かれたことになる。

これを可能にしたのは、NASA=アメリカ航空宇宙局が、ベンチャー企業にはない技術や蓄積した情報を積極的に提供して補ったからだ。 これによって、規模の小さいベンチャー企業の宇宙開発への参入を可能にし、安全性を第一に据えるNASAとの連携が実現した。

この連携の成功によって、限られた予算のなか、「スペースシャトル」の後継機の開発を民間企業に任せたアメリカの政策は、宇宙開発の新しい方向性を示すことにつなる。また、今回の成功でNASAは、国際宇宙ステーションよりも地球から離れている小惑星や火星の有人探査に向けた研究開発に資金を集中させる計画をさらに推し進めることになる。

その一方で、民間企業への依存をさらに高めることで、宇宙開発の関係者の間からは、ビジネスとは対極に位置する、営利にとらわれない人類全体のための科学の探求が後退するのではないかと懸念する声も出ている。

(参照 NHKニュース 5月26日 1時34分 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120526/t10015391001000.html、産経電子版 2012.5.26 01:30 http://sankei.jp.msn.com/world/news/120526/amr12052601330000-n1.htm

☛ NASA 民間宇宙輸送(Commercial Space Transportation) プロジェクトのウェブサイト
 http://www.nasa.gov/exploration/commercial/cargo/spacex_index.html

NASAの動画―スペースX社・宇宙船ドラゴンの宇宙ステーションへのドッキング

ドッキング成功“歴史的な一歩”
(NHK 5月26日 8時30分)

アメリカのベンチャー企業「スペースX」社が開発した無人の宇宙船が、国際宇宙ステーションとのドッキングに成功したことを受けて、「スペースX」社の経営者が記者会見し、「民間宇宙旅行の実現に向けた歴史的な一歩だ」と述べて、有人宇宙船の開発に強い意欲を示した。

ベンチャー企業「スペースX」社が開発し、今月22日に打ち上げられた無人の宇宙船「ドラゴン」は、日本時間26日午前1時過ぎ、国際宇宙ステーションとの初めてのドッキングに成功した。

これを受けて、テキサス州にあるNASA=アメリカ航空宇宙局のジョンソン宇宙センターで記者会見が行われ、NASAの担当者は「歴史的な瞬間に立ち会えて光栄だ。 スペースX社に敬意を表したい」と述べて、偉業をたたえた。 会見には、スペースX社の最高経営責任者であるイーロン・マスク氏もカリフォルニア州にある本社から参加し、「NASAとの協力があったからこそ成功できた。 民間宇宙旅行の実現に向けた歴史的な一歩だ」と述べ、有人宇宙船の開発に強い意欲を示めした。

スペースX社は、NASAの協力の下、2015年の初飛行を目指して有人宇宙船の開発にも着手しており、今回のドッキングの成功で、スペースX社の開発計画に弾みがつくものとみられる。

民間宇宙船の今後

国際宇宙ステーションとのドッキングを成功させた無人の宇宙船「ドラゴン」は、このあと1週間ほど宇宙ステーションに滞在し、早ければ今月下旬に再び大気圏に突入して地球に帰還する。

「ドラゴン」には、今回、宇宙食や衣服それに医薬品などおよそ300キロ分の物資が積み込まれており、宇宙ステーションの宇宙飛行士たちは日本時間27日にもドラゴンの出入り口の扉を開けて物資を運び出す予定。 その後、ドラゴンは、宇宙ステーションの物資の一部を積んで、早ければ31日に宇宙ステーションから分離し、大気圏に再び突入したあと、パラシュートを使って太平洋の海上に落下して地球に帰還する。

「ドラゴン」にとって今回の最大の任務は、宇宙ステーションとのドッキングを成功させることだが、宇宙から無事に帰還することも重要な任務の1つ。 宇宙船は、大気圏に突入したときの空気との衝突で、1000度以上の高温にさらされるが、この温度に耐えることのできる宇宙船の開発は今後有人の宇宙船を開発するうえで不可欠だ。 「スペースX」社は、おととし12月の打ち上げで、「ドラゴン」を宇宙から無事に帰還させることに成功しているが、今後は信頼性を積み重ねることが必要となる。

「スペースX」社は、来年からは宇宙ステーションに物資を運ぶ「ドラゴン」の打ち上げを年2回以上のペースで行い、2015年までに合わせて12回の打ち上げを行う契約をNASAと結んでいる。 こうした打ち上げを通して実績を積み重ねて、2015年の半ばには、有人の宇宙船の試験飛行を行いたいとしており、今回のドッキングの成功で、この計画にはずみがつくものとみられる。

(参照  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120526/t10015391841000.html)

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