<旧郵貯・簡保の権利失効金607億円、国庫納付へ> 会計検査院が指摘したが、こんなに権利失効金があるとは!? 郵貯は民営化前のものと後では扱いが違う、注意が必要だよ…

独立行政法人「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」は郵政民営化(2007年10月1日)以前の定額郵便貯金や簡易生命保険を引き継いでいる。 ここで注意しなくてはいけないのが“機構”に引き継がれた郵政民営化以前の「定額郵便貯金」、「定期郵便貯金」、「積立郵便貯金」だ、なぜなら旧郵便貯金法の適用を受けるからだ。 満期後、払い戻しをしていないと20年2ヶ月で権利が失効する。 一方、郵政民営化後、現在の「ゆうちょ銀行」に預けた定額貯金や定期貯金は民間銀行と同様に20年超たっても権利消滅しない――いわゆる最近話題になっている休眠預金。

会計検査院によると、“機構”が計上している権利失効金の総額は770億円、事業費などを差し引いた607億円を速やかに国庫に返納すべきとしている。 それにしても凄い金額だ。 これだけの金額が払い戻し請求されないとは、日本人はなんだかんだいってもまだまだ金を持っているということなのか??? 

この件に関し報道を比較したが中國新聞と日経の内容がよくまとまっている、それをクリップ。 ことのついでに独立行政法人「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」のHPの掲載情報を調べてみた、クリップ記事の後に掲載。

[追記5/12。 タイトル修正、「郵貯・簡保は民営化前ものと後では扱いが違う….」を「郵貯民営化前ものと後では扱いが違う」へ。 「簡保」を削除。 タイトルは筆がうっかり滑ったようです。 目黒もぐら @meguromoguraさんからツイートで指摘がありました。 ご指摘ありがとう御座います。 以後、気を付けます。]

権利消滅で郵貯や保険金607億円余る 検査院、国庫納付求める
(中國新聞 12/5/12)

満期後も請求がなく権利が消滅したり時効となったりした貯金や保険金が、独立行政法人「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」の収益に計上され、計607億円が余っているのは不適切として、会計検査院は11日、速やかに国庫納付させるよう総務省に求めた。

機構は、日本郵政公社から郵政民営化前の定額郵便貯金や簡易生命保険を引き継ぎ、郵便貯金勘定と簡易生命保険勘定に区分して管理している。

検査院によると、定額郵便貯金は満期後20年過ぎて払い戻し請求がなければ、その2カ月後に権利が消滅する。簡易生命保険は満期後5年で時効となり、保険金の支払い義務がなくなる。

これらは機構の収益として計上され、事業費などに充てる額を除いて積み立てることになっている。2010年度末時点で、郵便貯金勘定には295億2千万円、簡易生命保険勘定には311億9千万円が利益剰余金として残っていた。

銀行などの金融機関は、10年以上取引がなく、預金者と連絡が取れない「休眠預金」でも、払い戻し請求があれば応じ、ゆうちょ銀行も同様の対応。しかし、機構が継承した貯金は旧郵便貯金法の適用を受けて権利が消滅するため、払い戻しできない。

簡易生命保険の保険金は時効後も支払われるが、引当金を別に計上しているため、検査院は計607億円の利益剰余金を「機構が保有する必要性が乏しい」とした。

総務省貯金保険課は「意見を踏まえ、繰り越し積立金の額を厳しく精査したい。今後の国庫納付の在り方は、機構の組織見直しと合わせて検討したい」としている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201205120071.html

「睡眠貯金」607億円 検査院、国庫納付求める
(日経 2012/5/11 23:28)

郵政民営化前に集められた定額郵便貯金や簡易生命保険のうち、長期間放置され、利用者の権利が消滅した「睡眠貯金」などが独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に積み立てられ、計約607億円が余っていることが11日、会計検査院の検査で分かった。検査院は機構を所管する総務省に対し「国の財政は厳しく、速やかに国庫納付すべきだ」と指摘した。

検査院によると、機構は日本郵政公社(解散)から2007年10月に業務を引き継ぎ、民営化前の定額郵便貯金や簡易生命保険などを管理。法律の規定で、定額貯金は満期から20年2カ月後に、簡易生命保険は満期から5年を経過すると、それぞれ時効などで利用者の権利が消滅する。

07~10年度に権利が消滅した定額貯金が約316億円、簡易生命保険が約454億円発生。機構はこの計770億円を収入に計上し、事業費などを差し引いた約607億円を利益剰余金としてプールしていたが、検査院は「全額を国庫納付しても業務に支障はない」と指摘した。

一方、現在のゆうちょ銀行の定額貯金や定期貯金は民間銀行と同様に20年超たっても権利消滅せず、旧郵政公社時代の通常郵便貯金はゆうちょ銀行の通常貯金に移行しており、国庫納付されない。また機構も簡易生命保険については時効分に対応するための引当金を積んでおり、時効成立後も支払いに応じている。

機構には法律で、5年ごとに不用資産を洗い出し国庫納付するよう定めた規定がある。機構は11年度決算までの5年間の不用額を算定し、今年7月までに国庫納付する方針。総務省は「厳しく精査して速やかに納付できるよう対応する」としている。

http://www.nikkei.com/news/headline/article /g=96958A9C93819695E3E3E2E1948DE3E3E2E7E0E2E3E09180EAE2E2E2

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定額貯金 [ teigaku deposit certificate ]
☛ 郵便貯金の一商品。一定額のお金を一時に預け入れるもので、据え置き期間後(預入日から6カ月後)はいつでも払い戻しを受けられるうえ利息が半年複利で付くことから、高金利の時期には人気を集めた。最長10年間預け入れることができ、期間が長くなるほど高利回りになる。2000年4月以降、90年代初めの高金利時代に預けられた定額貯金が大量満期を迎え、一部は投資信託や外貨預金など民間金融機関に流出した。 (日経「用語ミニ解説」より)

引当金 [ allowance ; provision ; reserve ]
☛ 将来予想される特定の支出や損失に備えるために企業が積み立てるお金のこと。貸出金が返ってこないことに備えて計上する貸倒引当金が最もポピュラーな引当金。年金の支出に備えた引当金などもある。 (日経「用語ミニ解説」より)
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▼ 関連記事 1

銀行などの「休眠口座」は…復興活用を議論
(日経 2012/5/12 2:47)

銀行などで10年以上資金の出し入れのない「休眠口座」を巡っては、政府が東日本大震災の復興資金などに転用する案を検討している。ただ銀行界などは国が顧客の資金をそのまま使うことに反発しており、休眠口座の転用が実現するかどうか不透明だ。

商法では最後の取引から5年経過すると、預金者の財産権は失効するとしているが、銀行側は慣例として時効後も払い戻しに応じているのが実情。

一方、会計検査院が今回指摘した「睡眠貯金」については、2007年10月に解散するまで旧日本郵政公社の収入になっていた。

http://www.nikkei.com/news/headline/related-article /g=96958A9C889DE6E3E1E1E4E7E0E2E3E0E2E7E0E2E3E09180EAE2E2E2; bm=96958A9C93819695E3E3E2E1948DE3E3E2E7E0E2E3E09180EAE2E2E2

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休眠預金とは…「10年出し入れがない預金」
財産権巡り法改正必要
(日経 2012/3/10 15:50)

Q 休眠預金とは。

A 10年間入出金がない預金を指す。残高が1万円以上の預金者には通知を出して連絡がとれなかったら、金融機関の収益に計上される。

金融庁によると2011年3月期に発生した休眠預金は882億円、払い戻した分は341億円。払戻率は約4割で、休眠預金の活用で先行する英国や韓国(1~2割)を上回る。

Q 政府の狙いは。

A 2月に「成長ファイナンス推進会議」を開き、確定拠出年金や不動産投資信託(REIT)の活性化策とともに、休眠預金活用の議論を始めた。お金の流れを良くして「(NPOやベンチャー企業など)新しい雇用や産業の創造につなげたい」(古川元久国家戦略相)考えだ。4月に中間報告をまとめる。

Q ハードルは高いとの声も多いが。

A まず法制度を巡る考え方に官民で違いがある。商法では最後の取引から5年たつと、預金者の財産権は失効するとしているが、銀行側は慣例として、時効後の預金も払い戻しに応じている。郵便貯金は20年2カ月たてば権利は消滅し国庫に納めると規定しているが、民間銀行にそうした規定はなく、財産権の保護を巡る制度整備が不可欠だ。

Q 銀行界の反応は。

A 「実態調査は協力する」(全国銀行協会の永易克典会長)という姿勢だ。ただ、休眠預金の一括管理や、預金者への払い戻しの迅速な対応は、システム整備や人員増強が必要だ。欧米と比べ日本は預金者数がけた違いに多く、コスト負担を抑えたいのが本音。りそなグループは2年以上取引のない休眠口座に年間1200円の手数料を徴収しており、休眠預金の削減に動く銀行が増える可能性がある。

http://s.nikkei.com/LySCmY

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確定拠出年金 [ defined-contribution pension scheme ]
☛ 毎月の掛け金が決まっている年金制度で、将来の給付額は運用成績に左右される。企業が掛け金を拠出する「企業型」と個人が拠出する「個人型」の2種類がある。企業型の加入対象者はその企業の従業員。個人型は自営業者や企業年金を持たない企業の従業員らが対象だ。企業年金には将来の給付額が決まっている厚生年金基金や確定給付企業年金、適格退職年金などもある。企業が従業員の老後に向けて用意する制度で、公的年金に上乗せする仕組み。適格退職年金は2012年3月末に制度が終了する。 (日経「用語ミニ解説」より)

不動産投資信託 [ real estate investment trust ; REIT ]
☛ 投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃貸収入や売却益を配当として投資家に分配する金融商品。REIT(リート)とも呼ばれる。2000年の通常国会で改正証券投資信託法が成立し、同年11月に解禁された。主力商品の「会社型投信」の場合は、不動産会社や金融機関がペーパーカンパニーとなる投資ファンドを設立し、不動産の売買などは運用会社に委託する仕組み。東京証券取引所は01年にREITの売買市場を創設した。 (日経「用語ミニ解説」より)
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独立行政法人「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」HPに行ってみる。 <http://www.yuchokampo.go.jp/> へ行くと下記のようなイメージ(画像クリックで拡大)だ。 調べてみた所に番号を振っておいたのでその順番で話を進めたい。

1番は“機構”の5月8日掲載の「平成24年4月期郵便貯金速報(増減額、残高)を掲載しました」というお知らせだが、クリックするとPDFを閲覧できる。 “機構”が保有している郵政改正前の郵便貯金残高はナント「34兆6180億円」もある。

2番目の4月17日の「満期を経過した郵便貯金の早期お受取り等に関するお知らせ」をクリックするとするとPDFを閲覧できるが、満期を経過した郵便貯金で払い戻されずに残っている残高は今年の3月現在で「5兆3354億円」もある。 その下に満期後20年2ヶ月過ぎて権利消滅した金額が平成19年から22年まで載っているが凄い金額だ。

平成19年「48億円」、平成20年「29億円」、平成21年「37億円」、平成22年はナント「234億円」、総計348億円!!!

皆さんお金あるんだね~、こんなに払い戻さないとは。

3番は今回の報道の「利益余剰金」として計上されているものが載っている財務諸表だ。 3番の「公開資料」をクリックし、画面をスクロールダウンすると「3. 財務に関する情報」というのが出てくる。 そのしたにある財務諸表「平成22事業年度分」をクリックして見よう。

またにたような画面が出てくるが財務諸表の平成22年度の下にある「財務諸表 (全体版)[PDF:318KB]」をクリックして見よう。

PDF版の財務諸表が出てくるが、その16ページで新聞記事に出てきた「利益余剰金」を確認することができる。

(直リンクは http://www.yuchokampo.go.jp/release/pdf/zaimusyohyo_h22.pdf

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