<津波・洋上漂流がれき> 拡散予測図 IPRC vs 京都大学(環境省委託)

昨日(4月6日)、東日本大震災の津波によって日本の八戸港から流出、漂流した無人漁船が米沿岸警備隊の25ミリ機関砲の艦砲射撃によって撃沈されたが、いわゆる洋上「漂流がれき」問題だ。

今朝のテレビでNHKのニュースをみているとこの「漂流がれき」問題に関して、環境省から委託されて京都大学が調査・シュミレーションした「漂流がれき」の米西海岸への到達予測図のが放送されていた。 確かに3月8日の電子版記事(「洋上の漂流がれき、京大と共同で調査 環境省」[産経])は環境省の京都大学への委託を報道している。 そこで環境省と京都大学を調べてみたがこの時点では「漂流がれき拡散予測図」は発見できなかった。

ただし京都大学が立ち上げている東日本大震災に伴う洋上漂流物に係わる緊急海洋表層モニタリング調査(委託元環境省、委託先京都大学) ― 洋上漂流予測・再解析」というホームページを発見した。 http://marine-debris.kugi.kyoto-u.ac.jp/   これからそのサイトに情報が掲載される思われ。

日本の科学者と環境省のプロジェクトチームが「漂流がれき」の意見交換のためハワイ大学の国際太平洋研究センター(IPRC = International Pacific Research Center)を今年の2月8日に訪れている。 IPRCは大震災の津波の後、いち早く「漂流がれき」の追跡と拡散予測に取り掛かりそのウエブ・ページで公開している。 京都大学の予測図がまだ公開されないので、IPRCの情報を掲載しよう。 京都大学の方は発表あり次第IPRCの下に掲載予定。

東日本大震災・津波による洋上漂流がれき 「ハワイ周辺海域への到達追跡図」 
(IPRC = ハワイ大学国際太平洋研究センター)

今、海に流された瓦礫(がれき)はどこにあるのか? それは今の所この予測図ぐらいしか検討の付けようがない。

東日本大震災・津波による洋上漂流がれき 「太平洋上拡散予測図」
(IPRC  = ハワイ大学国際太平洋研究センター)

環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室が今年3月9日に発表した「東日本大震災により流出した災害廃棄物の総量推計結果の公表について(お知らせ)」によれば、岩手県、宮城県、福島県から流出した廃棄物の総量は約500万t。 そのその8割程度は家屋等で、全体の7割程度が日本沿岸付近等の海底等に堆積し、残りの3割程度が漂流ごみとなったと推計されている。

東日本大震災により流出した災害廃棄物の総量推計表

廃棄物の種類 漂流ごみ(千t) 海底ごみ(千t) 計(千t)
家屋等 1,336 2,783 4,119
自動車 313 313
海岸防災林から生じた流木 199 199
漁船を含む船舶 1 101 102
養殖施設 16 16
定置網 18 18
コンテナ 35 35
1,536 3,266 4,802
≒500万t

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/hyouryuu/pdf/siryou.pdf より抜粋

日経電子版は「震災がれき、北米に10月到達 環境省予測」(2012/4/7 1:59)はこのように報じている

環境省は6日、東日本大震災で海に流れた洋上漂流物(漂流がれき)の漂流予測を発表した。家屋が壊れた板や漁船は半分水没して漂い、2012年10月ごろに北米大陸の沿岸域に到達。13年2月までに沖合10キロメートルの範囲に約4万1300トンが流れ着くとした。米ハワイ大が13年に米西海岸に近づくとしたこれまでの予測よりも早い。

環境省は3月に被災3県から出た漂流がれきの総量を480万トンと推計。漁船など半分水没して漂うがれきは約133万トンと試算した。海流と風のデータを活用し、12年10月には約1.2トン、12年12月には3万1000トンがたどり着くと予測した。

また、ブイなど海面上に出ている部分が多い漂流物は一部が12年2月ごろに接近するとした。既に到達している可能性がある。海にほとんど沈んだ状態で流れている漂流物は、13年6月ごろに北米大陸の沖合に到達すると予測している。

http://www.nikkei.com/news/latest/article /g=96958A9C889DE6E2E0E1EBE2E0E2E2E5E2E6E0E2E3E09191E3E2E2E2

また、毎日jpは「漂流のシミュレーションは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の陸域観測技術衛星「だいち」の画像を解析して得た漂流物の初期分布から、海流や風などを考慮し移動速度を算出して行った」と報じて「だいち」の画像データーが使われたことがうかがえるがこれに言及したのは私の知る限り毎日jpだけだ。 http://mainichi.jp/select/news/20120407k0000m040097000c.html

いづれにしても多くの電子版は「環境省発表」だけ報じて「京都大が研究チーム」が解析にあたったことには触れていない。 NHKとMSN産経ぐらいではないかそのことに触れているのは。 NHKニュースは予測シュミレーション動画を交えてニュース配信している。 以下、NHKのシュミレーション動画をキャプチャーした画像とニュース記事を掲載する。  京大の「洋上漂流予測・再解析」プロジェクト・サイト http://marine-debris.kugi.kyoto-u.ac.jp/ に「予測シュミレーション」がいつアップロードされるんだろうか…

「漂流がれき」の米西海岸への到達予測画像(キャプチャー版)。 画像クリックで拡大、左から右で時系列推移。


漂流がれき 北米の西海岸接近か

(NHK 4月7日 4時3分)

東日本大震災による津波で太平洋に流出したがれきの動きを、風の影響などを考慮して予測したところ、漁船など風を受けやすいものの一部は、北アメリカの西海岸にすでに接近している可能性があることが分かりました。 政府は今後、漂着した場合の処理などについて、関係国と協議を進めることにしています。

震災による津波で海に流出した、壊れた家屋や漁船などは、およそ150万トンに上るとみられ、政府は、ほかの国に流れ着く可能性や時期について、京都大学を中心とする研究チームに委託して、分析を進めてきました。

その結果、漁船や漁に使うブイなど、海面から出ている部分が大きく、風の影響を受けやすいものの一部は、ことし2月ごろに、すでに北アメリカの西海岸に接近している可能性のあることが分かりました。

また、流出したがれきのおよそ90%を占める、家屋の破片などの一部は、ことし10月ごろに北アメリカに接近し、来年2月ごろには4万トン余りが、沿岸から10キロ以内にまで達する見込みだということです。

アメリカの研究機関の調査では、がれきは来年、沿岸に接近すると予測されていますが、今回の調査では、海流だけでなく、風の影響も考慮してシミュレーションをしたため、接近する時期が早まったとしています。 政府は今後、漂着した場合の処理などについて、関係国と協議を進めることにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120407/k10014281181000.html

(京大予測データー発表後、加筆予定。 4月23日現在、何の発表もない。)

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