<首都直下地震> 文科省試算・震度分布図資料と各紙解説比較

文部科学省は30日、東京23区東部や川崎市などが最大で震度7の揺れに襲われるとする新しい首都直下地震の震度予測地図を公表した。これまでの国の想定では、23区内は震度6強が最大としていたが、最新の研究成果に基づいて計算し直した。

以下が文科省公表・首都直下地震「震度分布図」資料1~5。 この分布図の後に毎日、日経、NHKの記事を比較。

文科省公表・首都直下地震「震度分布図」 資料1 (画像クリックで拡大)
(ケース1 浅いプレート境界を反映した東京湾北部地震の震度分布)
文科省公表・首都直下地震「震度分布図」 資料2 (画像クリックで拡大)
(ケース2 浅いプレート境界を反映した東京湾北部地震の震度分布)
文科省公表・首都直下地震「震度分布図」 資料3 (画像クリックで拡大)
(ケース3 浅いプレート境界を反映した東京湾北部地震の震度分布)
文科省公表・首都直下地震「震度分布図」 資料4 (画像クリックで拡大)
スラブ内地震の震度分布
文科省公表・首都直下地震「震度分布図」 資料5 (画像クリックで拡大)
本プロジェクトと中央防災会議との震度分布図の比較

注1.この件についての文科省ウェブ・ページ
「首都直下地震防災・減災特別プロジェクトにおける震度分布図の公表について」 平成24年3月30日 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/03/1319353.htm

注2.文科省が公表しているPDF入手先。
首都直下地震防災・減災特別プロジェクトにおける震度分布図  (PDF:675KB)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/03/__icsFiles/afieldfile/2012/03/30/1319353_01.pdf

◇ 各紙の報道よりピックアップ ◇

首都直下地震:震度7、湾岸広範囲に 23区大半、6強--文科省試算
(毎日 2012年3月31日)

首都直下地震の想定見直しを進めてきた文部科学省の研究チームは30日、東京湾北部でマグニチュード(M)7・3の「東京湾北部地震」が発生した場合の揺れの強さを試算した新たな震度分布図を公表した。東京都区部~千葉市周辺にかけての震源域のうち、県境の東京湾岸で地震が発生したと仮定した場合、東京都江戸川区、江東区、品川区、大田区、川崎市など広範囲で震度7の揺れが予想された。国は今後、「最大震度7」を念頭に首都圏の被害想定や防災対策を見直す方針。首都圏の各自治体にも見直しが迫られる。

東京大地震研究所を主体とするチームは、首都圏296カ所に新設した地震計で地下構造を調査。その結果、地震を起こすプレート(岩板)境界が、国の中央防災会議の想定より5~10キロ浅いことが分かった。同じ規模の地震なら、震源までの距離が近いほど揺れは強くなる。

この結果を基に、東京湾北部に東西約63キロ、南北約31キロの震源域を設定。この中で、地震が始まる場所を(1)東京・千葉県境付近(2)千葉市周辺(3)東京23区西部の3パターンで震度分布を試算した。

震度7の領域が最も広くなったのは、中央防災会議と同じ想定の(1)の場合で、横浜市や東京・多摩地域東部などでは従来の震度6弱が6強になった。

(2)の場合でも、東京都の隅田川河口付近が震度7、(3)の場合には、隅田川河口付近に加えて川崎市なども震度7となった。

今回の想定見直しにより、従来は最大震度6弱だった東京23区西側を含め、23区の大半が3パターンすべてで震度6強以上と予想された。

チームの纐纈(こうけつ)一起東京大教授(応用地震学)は30日記者会見し、「多くの仮定に基づく試算なので、条件を変えると震度分布も大きく変わる。強い揺れが予測された地域だけ地震災害に備えれば良いのではない。南関東のどこでも直下地震の強い揺れに備えるべきだ」と強調。「試算の精度が甘い」ことを理由に、震度別の自治体名は公表しなかった。【比嘉洋、八田浩輔】

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■ことば  ◇首都直下地震

国の中央防災会議が04年、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で近い将来に起きると想定したM7級の地震で、発生場所別に18パターンに分類される。このうち「東京湾北部地震」は被害額が112兆円と最大。活断層などで起きる複数のパターンでは既に、震源近くが震度7に見舞われると予想されている。
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http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120331ddm001040134000c.html

東京・神奈川で震度7も 首都直下地震で文科省試算
(日経 2012/3/30 22:12)

文部科学省の「首都直下地震防災・減災特別プロジェクト」の研究チームは30日、首都直下で起こる東京湾北部地震の各地の揺れを再計算し、最新の震度分布地図を公表した。東京都江戸川区や大田区の一部などに、震度7となる地域が現れた。2004年時に比べて震度が上方修正された地域では、古い木造建物の耐震診断や補強などの必要性が一層高まる。

新しい震度分布地図で震度7になった東京都江戸川区や江東区、大田区、川崎市などの一部は、従来は最大でも震度6強だった。震度6強の地域も東京23区の大部分や横浜市、川崎市、千葉市などに広がり、面積で04年時の約2倍になった。

今回、震度分布地図の作製を担当した東京大学地震研究所の纐纈一起教授は30日の記者会見で「計算結果はあくまで試算で数キロメートルの誤差を含む。市区町村レベルでの震度がどうなるかは公表しない」とコメントした。

首都直下プロジェクトは07~11年度にかけ、首都圏の約300地点に地震計を設置。地震の震度や地震波の伝わり方から、首都圏の地下構造を分析した。日本が載る北米プレート(岩板)と、南から潜り込むフィリピン海プレートの境界面が、従来より約10キロメートル浅いことが分かった。

マグニチュード(M)7.3が想定される東京湾北部地震は両プレートの境界面で起こるとされ、震源の深さも20~30キロメートルと、従来より約10キロメートル浅く見直された。地震の規模が同じでも、南関東の広い範囲で想定震度が上ぶれした。

http://www.nikkei.com/news/headline/article /g=96958A9C93819695E1E2E2E69E8DE1E2E2E1E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2

首都直下地震 震度の分布を公表
(NHK 3月30日 16時14分)

東京湾北部を震源とする首都直下地震が起きた場合の揺れの想定を東京大学などの研究グループが公表しました。
従来考えられているよりも浅いところで地震が起き、最悪の場合、東京の湾岸地域や神奈川県の一部などで震度7の激しい揺れとなる想定となっています。

東京大学地震研究所の纐纈一起教授などの研究グループは、国から委託されて首都直下地震の研究を進めていて、30日、研究結果に基づいた揺れの想定を公表しました。 これまでの研究で、関東平野の地下に沈み込んでいる「フィリピン海プレート」と呼ばれる岩盤と陸側の岩盤との境目が、東京湾の付近で従来考えられていたよりも10キロほど浅いことが分かっています。
こうした結果を基に揺れの強さを分析したところ、国が首都直下地震の1つに挙げている東京湾北部を震源にマグニチュード7.3の地震が起きると、最悪の場合、東京の湾岸地域や横浜市、川崎市などの一部で震度7の激しい揺れになる結果となりました。

さらに、東京23区など東京湾の西側の広い範囲で震度6強の揺れになる想定になっています。 纐纈教授は「震源が少し移るだけで揺れの予想は大きく変わってくる。強い揺れが予測された地域だけでなく南関東のどこでも揺れに備えてほしい」と話しています。 国は来年の春までに首都直下地震の被害想定などを見直すことにしていて、今回の研究成果が新たな想定や対策に反映されることになっています。

国の想定との違いは

今回の想定では、東京湾北部を震源とした場合の揺れの強さを1キロ四方の単位で分析しています。

最悪の場合、震度7の激しい揺れが予想されているのは、東京では江戸川区、江東区、大田区などの一部、神奈川県では横浜市の沿岸部や川崎市の南部などとなっています。

首都直下地震の揺れの想定は、7年前に国の中央防災会議が、地震の震源や深さを変えた18のケースをまとめています。
このうち、東京湾北部を震源とする地震については、国の想定では最大の揺れが震度6強なのに対して、研究グループの想定では東京湾の沿岸部で震度7になるという結果になっています。

また、今回の想定では、震度6強の範囲も国の想定よりも広がっていて、東京では23区の大半が震度6強の揺れとなり、神奈川県と千葉県では沿岸部に広がっています。

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<首都直下地震> 文科省試算・震度分布図資料と各紙解説比較」への2件のフィードバック

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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