<AIJ負の連鎖・年金倒産>厚生年金基金、4割が「積立金」ゼロ 「企業倒産」もありうる。 578厚年基金調査->「積立金崩して給付」半数、9割が想定利回り5.5%。

厚生労働省が行った厚生年金基金調査によると全578基金のうち、半数強の314基金で2011年3月期の年間の給付額が掛け金(保険料)を上回った。 過去10年の運用実績は平均年1.2%なのに、9割、502基金の想定利回りは5.5%と実現の見込みの薄い高水準だった。4割近い212基金は企業年金の積み立てはゼロで、国から預かって運用している公的年金(代行部分)まで積み立て不足だった。

重荷になった基金を解散するには、国の代行部分に相当する積立金を返還しなければならない。 しかhし、この返還金が企業の経営を圧迫する。 AIJのターゲットにされた「総合型」年金基金の場合ほとんどが中小企業で、業績がよくないだけに深刻だ。 損失分を穴埋めする余裕もなく、解散もできず、損失が膨らんでいく負のスパイラル状況にある。 「年金基金倒産」は既に起きている。 国データバンクによると、年金基金の解散が原因となった企業倒産は兵庫県でタクシー業界の年金基金のケースでは13社が倒産している。

他人事ではない。 以下、Jcast ニュース「厚生年金基金、4割が「積立金」ゼロ 「企業倒産」もありうる」と日経「『積立金崩して給付』半数 578厚年基金調査、全容判明 ― 9割が想定5.5% 公的年金も不足4割」をクリップ。

厚生年金基金、4割が「積立金」ゼロ 「企業倒産」もありうる
(Jcast ニュース2012/3/24)

厚生年金基金の積立金を原因とする企業の「倒産」が現実味を帯びてきた。AIJ投資顧問によって年金資産を失った厚生年金基金に加入している企業だけではない。厚生労働省によると、全国578の年金基金のうち、5割超の314基金で年間の年金支給額が掛け金を上回った(2011年3月期)。つまり、積立金を取り崩して年金の支給に充てていたわけだ。

さらに、全体の約4割を占める212基金が自らの積立金がゼロで、国から預かって運用している「代行部分」まで積み立て不足に陥っていた。

■ 予定利回りは「年金支給額がいくら必要か」で決まる

AIJ投資顧問による年金消失問題を受けて厚労省が行った調査では、基金の86.9%にあたる502基金の予定利回りが「5.5%」と、実現見込みのほとんどない水準だったこともわかった。

過去10年の運用実績は平均で年1.2%。2010年度の実績がマイナス0.17%というのだから、「予定」とはいえ、あまりに大きな乖離だ。

厚労省は、「1997年以降はそれ(5.5%)を下回ってもかまわないようになりました」と説明。「おそらく、(当時からの)延長線上として引きずってきたのでしょう」とみている。

厚生年金基金が予定利回りを引き下げるには、掛け金の追加負担で運用による不足分を穴埋めするか、あるいは年金支給額を減らすしかないない。

「年金の支払額が決まっているところから、いくら必要でそのための利回りや掛け金がどのくらいかが決まるので、方法はそのくらいしかありません」(厚労省)

しかし、年金支給額を減額するには、OBの3分の2以上の同意が必要になるなど、面倒な手続きがいる。加入者に追加負担を求めるのも難しい。企業が補てんする方法もあるが、中小企業が集まっている「総合型」の厚生年金基金の場合には加入する企業の経営状況がからむので見直しなどは、なおさら難しくなる。

■ 年金倒産「可能性はある」

厚生年金基金は、企業独自の企業年金積立金に加えて国の厚生年金の一部を代行して運用している。運用成績が厚生年金の予定利回り(5.5%)を上回れば、その分を企業年金の利益にできるが、バブル崩壊後の景気悪化で予定利回りに届かず、その分が損失(代行割れ)になっている。

その代行割れが、全体の約4割を占める212基金にまで広がり、不足額は6289億円(11年3月末)にものぼっている。このまま運用利回りが低いままだと、行き着く先は基金の解散(代行返上)だ。

しかし、基金が解散すると、国の代行部分に相当する積立金を返還する必要が出てくる。じつはこの返還金が企業の経営を圧迫することとなる。総合型の年金基金の場合、このところ中小企業の業績が芳しくないだけにより深刻だ。

中小企業は損失分を穴埋めする余裕もなく、解散もできず、損失が膨らんで、にっちもさっちも行かない状況にある。

企業情報の帝国データバンクによると、「年金基金の解散が原因となった企業倒産は、兵庫県でタクシー業界の年金基金のケースがあり、13社が倒産しています」という。

兵庫県乗用自動車厚生年金基金が解散を決めたのも、運用利回りが予定どおりにいかなかったことが原因とされる。基金の不足額80億円を、母体企業で分担すると1社あたり約1億6000万円にのぼる。その分割負担に耐えられず、倒産したタクシー会社が相次いだわけだ。

帝国データバンクは、「AIJの件が引き金になることはあり得ますし、(年金基金が原因の倒産の)可能性はあります」と話している。

http://www.j-cast.com/2012/03/24126510.html?p=1

「積立金崩して給付」半数 578厚年基金調査、全容判明
9割が想定5.5% 公的年金も不足4割
(日経 2012/3/23)

AIJ投資顧問による年金消失問題を受け、厚生労働省が行った厚生年金基金調査の全容が判明した。全578基金のうち、半数強の314基金で2011年3月期の年間の給付額が掛け金(保険料)を上回った。過去10年の運用実績は平均年1.2%なのに、9割、502基金の想定利回りは5.5%と実現の見込みの薄い高水準だった。4割近い212基金は企業年金の積み立てはゼロで、国から預かって運用している公的年金(代行部分)まで積み立て不足だった。

 厚労省が全厚年基金の10年度の決算内容を精査した。労使の掛け金で給付を賄えず、積立金を取り崩した314基金の大半は同業の中小企業が集まった総合型基金で、母体企業は製造業、建設、卸小売り、運輸などの業界が多い。

受給者が増えると、積立金を取り崩す必要はある。問題は、運用損や加入者数の見込み違いで、想定以上に取り崩している基金が多いことだ。

東日本にある建設業の総合型基金は、現役社員4500人に対し、受給者は6000人もいる。この基金は積立金が公的年金分も足りない財政危機状態と厚労省から指定を受け、今年2月に財政健全化計画をまとめた。

計画では5年後の現役社員数は現在と同じ。だが、ある母体企業の社長は「建設不況で5年後の現役社員は現在の3分の2の3000人程度まで減る。健全化計画は現実離れしている」と言う。

9割もの基金が5.5%と実績より高い想定利回りを放置しているのは、想定を現実的な水準に下げると、運用で稼げない分を掛け金の追加負担で穴埋めする必要があるためだ。全国トラック総合年金基金連合会は「業績低迷で、労使とも掛け金を増やせる状態にない」と話す。

4割近い212基金の積立金は企業年金分は全くないうえ、公的年金分も不足している。ガソリンスタンドの業界団体である全国石油商業組合連合会によると、同業界の18の基金のうち、15は公的年金部分に損失が生じる恐れがあるという。

OBの年金の減額は3分の2以上の同意など手続きが難しいため、寄り合い所帯の総合型基金で実施した所は少ない。代行する公的年金は減額できない。もともと薄い企業年金を減額しても代行部分の積み立て不足の窮状が変わらないことも、基金が減額に二の足を踏む一因だ。

1966年に発足した厚年基金制度は毎年5.5%の運用利回りが得られる高度経済成長を前提としていた。バブル崩壊後は想定利回りを達成できず、大企業は代行していた公的年金の損失を穴埋めして国に返し、身軽になった。総合型基金は代行部分の損失を穴埋めできず、解散すらできないでいる。

http://www.nikkei.com/news/special/side/article /g=96958A9693819481E0E0E2E1978DE0E0E2E1E0E2E3E09F9FEAE2E2E2; q=9694E0EAE2E0E0E2E3E0E4E7E0EA;p=9694E0EAE2E0E0E2E3E0E4E7E3E1; o=9694E0EAE2E0E0E2E3E0E4E7E3E0

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