<AIJ年金消失> 受託金最終運用はシンガポールの証券会社だった (日経3/22)

AIJの委託資金の最終運用をシンガポールの証券界会社が行っていたと3月22日の日経が報じているが、これは問題発覚時点で概ねわかっていた話ではないか? 「AIMファンド」の実際の運用にHSBCの名前があがっていたのだから。 ロイターの3月9日の配信記事「AIJ問題で監視委が香港当局と連携=関係筋」で、AIJがHSBCグループ金融機関を通じて「AIMファンド」購入し、資産管理もHSBCが行っていたとある。

HSBCグループは(HSBC = Hongkong and Shanghai Banking Corporation, 香港上海銀行)から発展したイギリス系の金融機関だ。 HSBC/香港上海銀行はアヘン戦争後の1865年にスコットランド人のトーマス・サザーランドによって設立され、植民地となった香港を拠点にガッポリ儲けた。 アジアでの現在の拠点はHSBC香港、HSBCシンガポールだ。 ケイマン諸島―バージン諸島―香港―シンガポール、HSBCのネットワークはどこにでもある。

AIJとHSBCに関して私が不思議に思うことがある。 それは「HSBC日本」が2月22日をもって日本でのプレミアサービスを停止したことだ。 事実上の日本からの撤収といえる。 2月22日というのは、証券監視委員会がAIJやITM証券の「臨店検査」を開始した日ではないか。 単なる偶然だろうか…

(HSBC日本ホームページ「重要なお知らせ」 http://www.hsbc.co.jp/1/2/ より)

以下は3月22の日経「シンガポールの証券会社..」、その後に前述のロイターの3月9日の配信記事をクリップ。

AIJ、シンガポールで受託金を最終運用 現地証券通じ
(日経 2012/3/22 2:00)

AIJ投資顧問による年金消失問題で、AIJが企業年金基金から受託した資金を最終的にシンガポールの証券会社を通じて運用していたことが21日、関係者の話で分かった。顧客資産の運用に英領ケイマン諸島の私募投資信託や香港の投資銀行を介在させていたことは既に判明しているが、運用を巡る売買の最終的な発注先が明らかになったのは初めて。

証券取引等監視委員会はAIJが国内の企業年金などを顧客とし、受託資金を日本株主体の金融商品で運用していたにもかかわらず海外に複数の拠点を設けていた経緯を重視しており、多額の運用損の発生を金融当局から隠そうとしたとみている。今後、売買の最終的な実務をシンガポールの証券会社に委託した背景についても解明を急ぐ。

これまでの監視委の調べによると、AIJは各企業年金基金と投資一任契約を結び、受託した資金の大半を香港の投資銀行に開設した関連会社の口座に移した後、ケイマンに登記した私募投信で運用していた。

関係者の話によると、この私募投信では日経平均の株価指数を売買する権利(オプション)などに受託資金を投資。オプション取引の実務はシンガポールの証券会社が請け負い、AIJの指示を受けて売買を発注していたほか、運用実績についての報告書もこの証券会社が作成し、AIJに送付していたとみられる。

運用開始後間もない時期から損失が発生していたにもかかわらず、AIJは金融庁に対し運用益が出ているとの虚偽の事業報告を繰り返していた。監視委は、同社が多額の運用損を出し続けていた実態を隠すため、海外の証券会社や銀行などを利用したとみている。

一連の問題を巡り、金融庁は23日にもAIJの運用業者としての登録を取り消す方針。監視委はこれを受け、同社や同社の年金営業を担当していたアイティーエム証券(東京・中央)など関係先を金融商品取引法違反(契約に関する偽計)容疑で強制調査する。

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E3E2E0818DE0
E3E2E1E0E2E3E09180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195164008122009000000

AIJ問題で監視委が香港当局と連携=関係筋
(ロイター 2012-3-9)

[東京 9日 ロイター] AIJ投資顧問が受託した年金資産を毀損(きそん)した問題をめぐり、証券取引等監視委員会は、香港の調査当局との連携を進め検査の詰めを急ぐ。問題の全容解明のカギを握るのは、海外での資金の流れとみているためだ。

関係筋によると、監視委はAIJへの検査と並行して香港当局との情報交換を通じ、AIJの資産動向の把握を進めている。AIJが運用資産を毀損(きそん)した原因を探るためで、AIJ側から得られる情報が十分でないと判断すれば、現地当局と連携した調査を本格化する。

香港の金融機関は「ケイマン籍の私募ファンドの資産管理を任されるケースが珍しくない」(運用会社関係者)とされる。監視委は現時点では、AIJの問題で香港の金融機関が不正を働いていたとは見ていないが、AIJ関連の資金の出入り実態が把握できれば「資産の毀損原因が運用の失敗なのか資金の流出なのかや、虚偽の運用実績をどの時点で誰が作り上げたのかなど、全容解明の糸口になる」(関係筋)と見ているもようで、情報収集を急ぐ。

監視委および香港証券先物委員会はコメントを控えている。

複数の関係筋によると、年金基金などが拠出した資金は、AIJの指示で信託銀行を通じ、AIJとつながりが深いとされる「アイティーエム証券(ITM)」に流れた。ITMは、英領ケイマン諸島に設定された「AIMファンド」を、HSBCグループの金融機関を通じて購入。資産管理はこの金融機関が行っていた。このファンドの運営には、AIJとつながりが深いとされる「エイム(AIM)・インベストメント・アドバイザーズ」が当たっていたという。

これについて、HSBCの広報担当者はノーコメント、としている。

日本証券投資顧問業協会によると、2011年9月末時点でAIJの契約資産の残高は2177億円だった。しかし、関係者によると、実際の資産は240億円程度しかなく、うち現預金は40億円程度と、大半が毀損していた。それでも高い運用実績をうたって厚生年金基金などから資金を募っていた。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE82804Z20120309

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■  受託金最終運用はシンガポールの証券証券会社だった (日経3/22)  (投稿日: 2012-03-22)

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