ギリシャCDS、清算事由に該当 事実上のデフォルト認定 -> CDS、ギリシャ国債に発動 債務不履行の損失保証

この件に関し日経は以下のように報道しているがその影響については語っていない。 一方、ロイターは「大きな影響は予想されず」と配信し、SankeiBizは「市場の波乱要因に」と配信している。 結局のところ予測は予測にしか過ぎない。 どうとるかは個々の判断、事は直面してしか分からぬということか…  おっと、日経が11:49に「CDS、ギリシャ国債に発動 債務不履行の損失保証」と続報を配信した。 それも追加しよう。

ギリシャCDS、清算事由に該当 事実上のデフォルト認定
国際派生商品協会
(日経 2012/3/10 5:45)

金融派生商品(デリバティブ)の取引慣行などを決める国際スワップデリバティブズ協会(ISDA)は9日、ギリシャ政府の債務再編がクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の損失補填の支払いが発生する「クレジット・イベント(清算事由)」に該当すると発表した。決定は全会一致。

ギリシャが国内法に基づいて発行した同国債に付与した「集団行動条項(CAC)」が全ての投資家に元利金の削減を強いることが清算事由に該当すると判断した。ギリシャは同日、同国債を保有する民間投資家の83.5%が債務削減に応じたと発表。参加率を一段と高めるためにCACを発動する構えだ。

CDSはデフォルト(債務不履行)のリスクに一種の「保険」をかける商品。CDSの買い手はデフォルトによる損失をCDSの売り手から補填してもらえる。ISDAの決定に強制力はないが、事実上の世界標準になっている。デフォルト認定を受け、ISDAは19日に清算対象となるCDSの清算価格を入札方式で決定する。

先進国のCDSが清算されるのは初めて。市場で取引されているギリシャ国債のCDSの想定元本は総額32億ドルとされている。清算対象となる銘柄については追って発表する予定だ。

ギリシャの債務再編では、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が2月27日に一部の債務が履行されない「SD(選択的債務不履行)」と認定。同業のフィッチ・レーティングスも3月9日に「一部債務不履行(制限的デフォルト=RD)」とした。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは2日に長期債務格付けを最低の「シングルC」に格下げし、事実上のデフォルトとみなしていた。

ISDAはギリシャの債務再編が投資家自身の判断を前提とした「自発的」なものとして、デフォルト認定を見合わせていた。市場ではCDSの本来の目的である「損失の保証」機能を疑問視する声が高まっていた。強制的な債務削減が実施される可能性が高まったことで、格付け会社の判断に沿った決定となった。

http://www.nikkei.com/news/headline/article /g=96958A9C9381949EE3E2E2E2E58DE3E2E2E1E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2

◇ 日経続報 11:49 ◇

CDS、ギリシャ国債に発動 債務不履行の損失保証
(日経 2012/3/10 11:49 )

【ロンドン=松崎雄典】  デリバティブ(金融派生商品)の取引慣行などを決める国際金融団体は9日、ギリシャ国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の契約者への保険金支払いが必要になるとの判断を発表した。ギリシャ政府が同日、債務減免に応じない一部民間投資家についても保有する国債の元本を強制的に削減することを決定したことが、デフォルト(債務不履行)にあたると判断した。市場は今のところ冷静な反応を示しているが、強制的な債務カットがポルトガルなどにも連鎖することへの警戒感も浮上している。

ギリシャ政府によると債務削減への自発的参加率は83.5%。これを受け、同国政府は9日夜(日本時間10日朝)の閣議で「集団行動条項」の発動を決定した。同条項は債権者の大半の同意があれば、同意しない債権者にも債務減免を強制できる仕組み。

同条項は民間投資家保有のギリシャ国債2060億ユーロのうち、ギリシャ国内法に基づき発行された1770億ユーロについて適用される。既に1520億ユーロ分は投資家が自発的に債務削減に応じたため、強制削減の対象は250億ユーロ程度。強制カットにより比率は95.7%に達するとみられる。

強制カット決定を受けて、国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)は同日、デフォルトに伴う損失補填の対象になると判断した。CDSの契約をしていた投資家には「保険金」が支払われる一方、CDSを発行していた売り手には支払いが発生する。

2008年のリーマン・ショックでは大量のCDSを発行していた米保険大手AIGが経営危機に追い込まれ、米政府による救済の一因になった。CDSのリスクの大きさへの警戒感は強いが、ギリシャ国債のCDSの場合は売り手が分散。同一の金融機関や投資家が売り手と買い手を兼ねる例も多いとされ、CDSの残高(同一金融機関や投資家内部での売り残と買い残を相殺したネット)は2日時点で32億ドル(約2600億円)。保険金支払額も最大32億ドルとなるが、ISDAは実際には24億ドル程度になるとの試算を開示した。

業界関係者は19日にCDSの支払率を決定するが、現時点では今回のCDS決済がもたらす金融システムへの影響は大きくないとみられている。CDSは通常、90%以上の金額分の損失が引き当て済みという。今回、CDS契約者への保険金が支払われることになったことで、国債のCDS市場が機能不全に陥りかねないとの市場の懸念は後退した。

一方、市場ではポルトガルやアイルランドにも強制的な債務削減が波及することへの懸念が広がるおそれがある。9日の市場では両国の国債利回りは安定した動きだった。だが、ポルトガルは13年後半を目指す国債発行再開が難しいとみられており、債務削減や追加融資の必要性が指摘されている。

http://www.nikkei.com/news/headline/article /g=96958A9C9381959FE3E2E2E0918DE3E2E2E1E0E2E3E09F9FE2E2E2E2

■ CDSとは ――
CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)。 リバティブ(金融派生商品)の一つで、デフォルト(債務不履行)による損失を避けたい債券保有者がCDSを買っておけば、実際にデフォルトした際にCDSの売り手から損失を補償してもらえる。買い手は売り手に保証料を支払う仕組み。金融機関やヘッジファンドなど投資のプロによって取引されている。

■ ヘッジファンド(hedge fund)とは ――
株式や為替など変動商品への投資にあたって、先物やオプションなどの金融派生商品での運用も行い、相場の上下にかかわらず収益を追求するファンド。資金の出し手が少数で規制の対象にならないものが多い。買いだけでなく、売りのポジションも積極的に取る。草創期にはジョージ・ソロスなどが有名で、一種の神秘性を帯びていたが、運用規模が巨額になり、為替相場などのかく乱要因などになっているとの指摘がある。規制を求める声も多くなっている。

当ブログ関連記事
■ <ギリシャ債務強制削減> 「問題先送り」と欧米メディア懸念。 では、ギリシャ債務なぜ強制削減されるのか? 国債市場への影響は?  (2012/03/11)
■ 「ヤマ場越すギリシャ救済、今さら聞けない疑問に答える」(FT)、では「正直者は馬鹿をみるのか」 ポルトガルの複雑な心境 (日経) (2012/03/10)

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ギリシャ国債のCDS支払い、大きな影響は予想されず=ISDA
(Reuters ロイター 2012年 03月 10日 08:38 JST)

[ニューヨーク 9日 ロイター] 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)のピッケル最高経営責任者(CEO)は9日、ギリシャ国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の支払い発生によって市場に大きな影響が及ぶとは予想されないとの見方を示した。

ISDAはこの日、ギリシャ債務交換における集団行動条項(CAC)発動はクレジットイベント(信用事由)に該当すると認定し、CDSの支払いが発生するとの判断を示した。

ピッケルCEOは記者団との電話会議で「ギリシャの信用事由による金融市場への大きな影響は予想していない」とし、「エクスポージャーは比較的小さい」と述べた。また「エクスポージャーは把握されている上に公になっており、大半が担保されている」と指摘した。

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE82807820120309

デフォルト保険支払い、市場の波乱要因に ギリシャの債務削減で
(SankeiBiz 2012.3.9 20:14)

金融市場では、ギリシャの債務削減に伴い支払いが行われる可能性があるデフォルト(債務不履行)に備えた保険商品「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」が、市場の波乱要因になるとの不安が出ている。

CDSは、デフォルトによる損失が発生した場合、一定の保証を受けられる。支払いは業界団体の国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)が決める。ギリシャ政府と民間投資家が合意した今回の債務削減も、事実上のデフォルトと見なされ、支払い対象となる可能性があるほか、強制カットが発動された場合は、支払いの可能性はさらに高まる。

CDSは、国債を保有する銀行などの投資家が、保険を引き受ける銀行や保険会社、証券会社などに保証料を払って契約する仕組みで、支払いが決まれば、引き受け側に損失が発生する。ギリシャ国債のCDSの契約件数は約4300件で支払額は最大約32億ドル(約2600億円)とみられ、影響は軽微との見方が多い。

ただ、事実上のデフォルト発生で保証率が跳ね上がったり、引き受け手がいなくなったりして、リスクの高い重債務国の国債取引が細り、資金調達などに影響が出る恐れがある。

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120309/mcb1203092015025-n1.htm

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